貫きたい「市民目線」―問われる「事業仕分け」の姿勢   

9月議会一般質問から(6)
 事業仕分けと事務事業評価との関係をただしました。
 いま東久留米市では、市の事務事業(市がやるべき仕事)を再検討する仕分け市民委員の方10名による市民会議が始まっています。仕分け本番は10月とのことです。しかし、この仕分けと、市が内部でおこなっている事務事業評価との関係が非常にわかりにくく、疑問を感じます。
 わが党の糸魚川議員が高齢者福祉電話を廃止しないように強く求めました。この福祉電話については、事務事業評価で廃止の方向だから仕分けの動きとは関係なく動きだそうとしたわけです。現段階で、仕分けの対象にする事業は決まっておらず、もし仕分けによって、廃止ではなく継続となったらどうするのか。市に質問しました。
 仕分けは20事業についておこなうとのことです。短期間のうちに241事業から20事業を市民委員の方々にしぼりこんでもらおうとしています。これは、行政として責任ある姿勢といえるのか? あまりに市民委員の方の負担が大きすぎるのではないか。市民委員に責任をおしつけることのないようにすべきだと考えます。
【答弁と私の感想】
 私は、命とくらしに関わる分野が、金額だけで切られていくようなことでは困る、と思っています。とくに、セーフティネットの役割をもつ事業について、利用者の声も聞かずに決めることはあってはなりません。
 今回、高齢者福祉電話を利用している人で、乳酸飲料配布のサービスも受けている場合は、福祉電話は辞退してください、という通知が65名の人に送られました。びっくりした利用者の方から、糸魚川議員に問い合わせがあり、この動きがわかりました。事務事業評価では、「廃止」すべき事業として挙げられていましたが、まさか、市民との話し合いもないまま一方的にすすめるとは思ってもいませんでした。福祉電話は、今年度中は継続することが確認されましたが、来年度以降について予断を許しません。
 仕分けについて市は、▽市民目線で事務事業をチェックしていくためのものであり▽その結果を受け止めて最終的には市長が判断する▽仕分け対象にならなかった事業は、事務事業評価結果をもって予算に反映させていくかどうか、市長が判断していく―などと答弁しました。
 「市民目線」といいながら市民の声をどう聞いていくか、残念ながら、明確な答弁がありませんでした。市長は、情報公開・市民参加・市民合意を市長選でも公約の柱にかかげ、政治は常に弱者とともにあるもの、と訴えて当選しました。来年度予算編成では、その真価が問われるのではないでしょうか。

                          竹林公園で
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by hara-noriko | 2010-09-18 07:17 | 市政報告 | Comments(0)

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