築地移転(上)〝このまま豊洲に〟はありえない
2017年 01月 30日
2回にわけて報告します。
環境基準の79倍のベンゼンを検出
まずは、1月14日に発表され豊洲新市場予定地の地下水のモニタリング調査です。9回目の調査結果ですが、環境基準の79倍もの発がん性物質・ベンゼンが検出されました。猛毒のシアン化合物、ヒ素が広範囲にわたって検出されています。
共産党都議団 移転計画の抜本的な再検討を小池知事に求める
このままでは移転など絶対にありえないことは明らかです。私たち日本共産党は、中止を含めた抜本的な再検討がどうしても必要だと訴えています。
そうした立場で1月16日、日本共産党都議団が小池知事に直接、申し入れました。主な内容を紹介します。
(1)地下水モニタリング調査について、調査会社、手法を含め全面的に検証し、都民に公表する
(2)汚染された地下水が上昇して盛り土が汚染された可能性が高いため、盛り土の汚染調査を実施する
(3)豊洲新市場予定地の汚染状況について、これまでの汚染調査、土壌汚染対策工事などについて、真に食の安全・安心を確保するために、専門家会議と異なる見解をもつ専門家を含めて徹底検証をおこない、公表する
(4)当面、築地市場の必要な補修、改善を急ぐとともに、築地市場の現在地での継続を含め、豊洲移転中止について、本格的な検討を行う
小池知事は、共産党都議団の申し入れに対して、自分で直接、これを受け取り、懇談しました。これは石原都知事以来、なかったことでした。共産党都議団が申し入れや提言をするときも、石原都知事以来3代の知事は、会うこともしませんでした。小池知事は、豊洲の問題については重大だということで、党都議団の申し入れを直接受け止める姿勢を示しました。私は、これはとても評価できることだと思っています。
小池都知事「要望については共有する部分もある」
そのなかで小池知事は、党都議団の申し入れに対して、「ご要望については共有する部分もあり、しっかり考えていきたい」と答えました。都議団との懇談のなかで小池知事は、いったい過去のこの調査はどうだったのか、と語っています。日本共産党は、過去の検査、調査についてももう一度検証する必要があると指摘しています。
今回の結果をみれば、今のままで築地市場を豊洲に移転することはありえないことは明らかです。共産党は当面、築地市場の必要な改修、改善を急ぐ、そして今の築地市場を現在地で継続をすることも含めてしっかり検討する必要があると指摘しています。
いよいよ重要 都議会議員選挙
築地市場の豊洲移転問題について小池知事は、都議会議員選挙(6月23日告示、7月2日投票)の後に判断をするとしています。それだけに、いよいよ都議選が重要です。日本共産党は、石原元知事らが東京ガスの跡地を高価で買い取ることに対して、土壌汚染が指摘されていることなどを明らかにして、「移転すべきではない」といい続けてきた政党です。他の政党のみなさんがなかなか豊洲移転反対といわないもとでも、15年来追及してきました。移転問題を都民の立場で解決するために、共産党の役割がますます大きくなっていると実感しています。
都民の声が事態を変えた
最近は、他の政党も疑問を発言をするようになり問題を解明する立場に立たざるを得ないというところまできました。事態を変えたのは、都民のみなさん、業者のみなさんの声と運動です。私たち日本共産党も、都民のみなさんといっしょに運動をすすめます。
《日本共産党都議団が小池都知事に申し入れた内容は、こちらから》
by hara-noriko | 2017-01-30 22:13 | 東京都政 | Comments(2)
と同時に、豊洲移転問題について小池都知事を本気にさせているのは共産党の働きであると思う。小池都知事がこの問題を隠蔽ぜずに対応する意思を示した背景には共産党による盛り土から始まる一連の調査があると聞く。こうした働きをする共産党の議席が増えれば小池都知事は今以上にその存在感を無視することはできなくなり、石原都政時代からの膿を出す方向での都政運営に舵を切るかもしれない。
以上、あくまで個人的願望を含んだ意見だが、とにかく今夏の都議選で共産党の議席が現在よりも更に増えれば都政は否が応でも変わるだろう。共産党の議席数の増加に期待したい。