文書質問から(9)地域公共交通の充実、移動支援について   

 3年前の2017年7月に都議になってから、私は都議会定例会が開かれるごとに文書質問をしてきました。文書質問は、本会議で質問に立たないときに提出できます。どんな質問をし、都がどのように回答したか。順次紹介しています。第9回は「地域公共交通の充実、移動支援について」(2020年第4回都議会定例会文書質問)です。

私のひとこと

 地域公共交通の充実は、安心して地域で暮らしていくために、欠かすことのできない重要な課題です。東京都が、地域公共交通の在り方検討会を設置したことで、切実な地域の課題解決が進むように求めていきたいと思い質問しました。大事なのは、それぞれの地域の特性がきちんとふまえられた支援を東京都が行うことです。今回、デマンド交通の実証運行に補助を出すことになりましたが、コミュニティバスを運行しているところへの継続した支援を強めることも欠かせません。本当に地域の住民が求めていることにフィットした支援が検討されるべきです。引き続き、働きかけを強めていきたいと思います。

質問事項
 地域公共交通の充実、移動支援について


地域公共交通の充実、移動支援は欠かせない
知事の所信表明をどうすすめるのか


 地域公共交通の充実、移動支援について2020年第4回定例会の知事所信表明において、地域公共交通の役割や交通不便地域の解消について次のように述べられました。
 「超高齢社会の到来や『新しい日常』への対応など、私たちの生活を取り巻く状況が大きく変わろうとする中、地域生活を支える公共交通もまた、 その時代にふさわしい役割を果たしていかなければなりません。2040年代における地域公共交通の目指す姿を描くべく、先般、新たな検討会を立ち 上げました。精力的な議論を重ね、高齢者や障害者をはじめ誰もが移動 しやすく利便性の高い、まさに『人』が輝く都市を実現するための基本方 針を取りまとめてまいります。
 また、交通不便地域の解消のため、利用者の希望に応じて柔軟に運行するデマンド交通の普及に向けては、東久留米市による取組を支援するなど、区市町村の導入を後押しします。さらに年明けには、民間と共に、デジタルの力で交通利便性を向上させるMaaSの実証実験を開始するなど、多彩な施策を展開し、円滑な移動が豊かな暮らしを支える、活力ある東京を 作り上げてまいります。」
 安心して地域で暮らしてゆくために、地域公共交通の充実、移動支援は欠かせません。所信表明で述べられた、「地域生活を支える公共交通」「高齢者や障害者をはじめ誰もが移動しやすく利便性の高い」、ということがどのように進められるのか、うかがいます。

知事がいう「その時代にふわしい役割」とは?

【質問1】
 地域生活を支える公共交通もまた、その時代にふさわしい役割を果たしていかなければならない、と述べられていますが、「その時代にふわしい役割」とはどういうことですか。

【回答1】
 本格的な少子高齢・人口減少社会を迎える中で、高齢者をはじめ誰もが移動しやすく利便性の高い都市を実現するため、地域公共交通の在り方などについて検討しています。

「地域公共交通の在り方検討会」の目的、役割は?

【質問2】
 都が新たに立ち上げた、「地域公共交通の在り方検討会」の目的、役割、構成メンバー、スケジュールについてうかがいます。

【回答2】
 「東京都における地域公共交通の在り方検討会」の目的は、地域の特性に即した地域公共交通ネットワークの形成を促進し、誰もが移動しやすい利便性の高い都市の実現に向けた必要な検討を行うことです。
 検討会の役割は、「東京都における地域公共交通に関する基本方針」の策定に必要な検討を行うことです。
 検討会の委員は、学識経験者、国、区市町村代表、庁内関係各局等で構成されています。
 検討会は、令和2年(2020年)10月から令和3年度末までの設置を予定しています。

検討会の議事録を公開すべきです

【質問3】
 議事概要だけではなく、議事録を公開すべきと考えますがいかがですか。

【回答3】
 検討会の議事録については、議論の要点を都民に分かりやすく発信するために、議事概要として取りまとめ、公開しています。

基本方針案の前に実態調査をすべし

【質問4】
 基本方針案ができてからのパブリックコメントだけではなく、あらかじめそれぞれの地域の状況や都民の声などの実態調査をすべきと考えますがいかがですか。

【回答4】
 検討に当たっては、既往の調査結果を活用するとともに、地域公共交通の現状や課題を熟知する区市町村と意見交換も行いながら進めています。なお、都としての基本方針の取りまとめに当たっては、パブリックコメントを実施し、広く都民等の意見を伺う予定です。

デマンド交通への支援 その内容は?

【質問5】
 共産党都議団は、これまで、都が区市町村に対し、コミバスへの支援を強化することや、道路事情などでコミバスの導入が困難な場合に、デマンド交通や乗り合いタクシーなどを実施する際の支援も求めてきました。地域の実情はそれぞれであり、区市町村が地域公共交通の充実を図るときに、できるだけ柔軟な支援が必要だからです。このたび、デマンド交通への支援が実施されることは重要です。その支援内容はどういうものですか。

【回答5】
 都は、デマンド交通の導入促進に向け、導入調査や実証運行等を行う区市町村に対し財政支援を実施しています。

実証運行の補助 東久留米が対象に
なぜ、デマンド交通に限定したのか?


【質問6】
 実証運行の補助について、東久留米市が対象となったことは重要ですが、なぜ、デマンド交通に限定したのですか。地域の実情に応じて、乗り合いタクシーなどの実証運行を実施する場合には対象にしないのですか。

【回答6】
 デマンド交通については、その導入促進に向け、実証運行等を行う区市町村に対し財政支援を実施しています。乗合タクシーについては、既に事業の立上げ段階における運行経費などの一部を補助する仕組みがあります。

なぜ、補助を実証運行の自治体に限っているのか?

【質問7】
 また、なぜ、補助を実証運行の自治体に限っているのですか。すでに実施している自治体は対象にしないのですか。

【回答7】
 地域の公共交通については、地域ごとのニーズに対してきめ細かく応える必要があることから、区市町村が公共交通事業者などの関係者と緊密な 連携を図りながら、主体的に取り組むことが重要です。
 都は、事業立ち上げの際に支援することにより事業運営の安定化を図るため、デマンド交通の導入に向けた取組を行う区市町村に対し支援することとしています。

コミュニティバスの役割をどう評価しているのか?

【質問8】
 都内の多くの区市がコミュニティバスを導入しています。現在、区部及び多摩地域における導入区市町村はいくつになりますか。また、路線バスと同じように、だれもが予約なく利用できるコミュニティバスが、地域で果たしている役割についてどのように評価していますか。

【回答8】
 区部及び多摩地域において区市町村が関与している、いわゆるコミュニティバスについては、令和2年(2020年)12月現在、20区23市1町が導入している のと承知しています。
 コミュニティバスは、既存の路線バスや鉄道等では補えない交通需要に対応する地域の公共交通として、地域の高齢者等の社会参加を促進するための交通手段の一つであると認識しています。

コミュニティバへの支援強化を
運行経費の支援は継続的なものに


【質問9】
 知事は、「人生100年時代を安心・元気に暮らせる都政と題した項目」で、地域公共交通の重要性を述べていますが、そうであれば、コミバスなどを地域で継続して運行できるように支援を強化すべきではないでしょうか。清瀬市でも、コミバスをより充実させてほしいとの市民要望は強くありますが、財政面がネックとなっています。運行経費の支援を運行開始後3年間だけでなく、継続的な支援策とすべきと考えますがいかがですか。

【回答9】
 コミュニティバスの導入に際しては、自治体等による主体的・自立的な運営を前提として、交通需要や事業の持続可能性、財政負担の将来的な見 通し等について、十分に検討することが必要であると考えています。
 お話しの運行経費の支援は、事業立ち上げの際に支援することにより事業運営の安定化を図るため、導入時の調査検討経費や車両購入費のほか、運行開始後3年間の運行経費の一部を自治体に補助しています。

シルバーパスをコミュニティバスでも使えるように
東京都市長会からも要望が


【質問10】

 あわせて、人生100年に対応するのであれば、シルバーパスをコミュニティバスでも活用できるようにすべきではないでしょうか。2018年第1回定例会の池川友一議員の文書質問への回答では、区市町村とバス事業者の協議が整った場合は活用できるとのことでしたが、東京都市長会からも、すべてシルバーパスの通用区間とすること、という要望が出されています。都として、都内のどの地域に住んでいても、コミバスでのシルバーパス活用ができるように改めて検討することを求めますがいかがですか。

【回答10】
 コミュニティバスは、交通手段の少ない地域の解消や公共施設などへの移動手段を確保するため、区市町村とバス事業者が路線や運賃、運行経費の負担等について協定を締結し、運行されています。
 シルバーパス事業は、東京都シルバーパス条例に基づき、実施主体である一般社団法人東京バス協会に対し、都が補助を行い、利用を希望する方に対してシルバーパスを発行しているもので、利用対象交通機関は、都営 交通及び路線バスとなっています。
 コミュニティバスのうち、一般のバス路線と同等の運賃を設定しているものについて区市町村とバス事業者の協議が整った場合は、シルバーパスで乗車できるようになっています。

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ホトケノザ
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# by hara-noriko | 2021-03-04 21:09 | 東京都政 | Comments(0)

東京都に緊急申し入れ   

都が飲食店34店舗に罰則可能になる要請
共産党都議団、罰則を適用しないよう求める

 3月2日、共産党都議団は、東京都が飲食店等34店舗に、罰則を科すことも可能になる要請をおこなったことについて、罰則を適用しないことを求める申し入れを緊急に行いました。多羅尾光睦副知事に対応していただき、若干の意見交換をしました。私たちの申し入れの趣旨を受け止めてくれるように、話をしました。

私と米倉都議が担当課から聞き取り
30万円の過料、店名の公表も可能


 2月26日、総務委員会の米倉春奈さんと私は、この件について担当課から聞き、本当に驚きました。概要は以下のとおりです。感想も交えて書きます。
 2月26日、東京都は営業時間短縮要請に応じない34の飲食店等に対し、これまでより強い要請を行いました。今後、引き続き要請に応じなければ、「命令」をおこない、それに従わなければ罰則として30万円の過料が処されることになります。店名の公表も可能です。

34店舗を選んだ基準も不明
見せしめのようなやり方は問題

 これまでは飲食店等全体に、営業時間を夜8時まで(アルコールは夜7時まで)に短縮することが要請されていますが、その中から、職員が繁華街を回り、時間短縮の要請に応えていない店から34店舗ピックアップして強い要請を出したのです。では、34店舗を選んだ基準は何かといったらまったく不明です。そもそも、すべての店を見回ることもできないのに、なぜ34店舗なのか? 34店舗とそれ以外の店の間に分断がうまれてしまいます。それにお店によってどんな事情があるのか把握しているのか? そうした事情への配慮があるのか? 疑問だらけです。何か、「見せしめ」のように34店舗に厳しい要請を出すというやり方は問題です。

事業者への補償をしっかり行うことが必要
悩みや要望を聞き取り施策に反映させることこそ


 時間短縮に協力してもらい、感染拡大防止をすすめるうえでも、事業者への補償をしっかり行うことが必要です。そして、都職員の巡回をやるのであれば、協力していない事業者を見つけて罰則を適用するようなことではなく、事業者の悩みや要望を良く聞き取り、施策に反映するべきです。

 この問題は、開会中の議会できちんと議論していきたいと思います。

多羅尾光睦副知事(左)に申し入れる共産党都議団
(左2人目から)和泉なおみ議員、原のり子、
米倉春奈議員、曽根はじめ議員
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# by hara-noriko | 2021-03-02 22:57 | 東京都政 | Comments(0)

清瀬市の中澤弘行副市長が亡くなられました   

 2月22日、清瀬市の中澤弘行副市長が亡くなられました。朝、体調が悪いので休むと本人から市役所に連絡があり、その数時間後だったとのこと。健康にも気を付けながら、仕事をされている方だったと…。本当に無念だったと思います。3月1日、清瀬市議会開会の日の朝、私は、佐々木あつ子市議団長と一緒に副市長室を訪ねました。お花でいっぱいの部屋には、資料も山積みになっていました。直前まで仕事をしていたことが伝わってきます。

 2017年7月6日、都議になって初めて市役所を訪れたとき、中澤副市長にあいさつさせていただいたのがこの部屋だったな、と思い出しました。地域の課題や多摩格差の問題など、率直に意見交換をしてくださり、とても勉強になりました。それ以降も、共産党市議団と一緒に申し入れにうかがったりすることが何回もありましたが、いつも、時間をとって率直に意見交換をしてくださいました。意見が違う問題でも、きちんと議論をしてくださる方でした。昨年10月29日の申し入れでも、コロナ対策で、中澤副市長からうかがったご意見はとても参考になり、都議会での論戦に生かせるよう努力しました。まだまだ宿題が残っていて、報告できないことが残念でなりません。

 都議になってからの4年弱、本当にお世話になり、感謝いたします。心からご冥福をお祈り申し上げます。

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清瀬市の中澤副市長を訪問
共産党清瀬市議団の予算要望

都議になって初めて中澤弘行副市長を訪問したときの写真です
共産党清瀬市議団のみなさんと一緒にうかがいました
2017年7月6日
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# by hara-noriko | 2021-03-01 21:56 | 日記 | Comments(0)

代表質問で小池知事に再質問   

都議会代表質問
私の再質問に小池知事は答弁に立たず

  
 2月24日、東京都議会本会議で、日本共産党都議団を代表して質問しました(全文は こちら から)。答弁にたった小池知事は、私の質問に答えないことがたくさんありました。このため私は、再質問をおこない、ジェンダー平等、外環工事の陥没事故、オリンピックに絞って小池知事の姿勢をただしました。質問内容は5点です。
ところが…小池知事はまったく答弁に立ちませんでした。知事の認識は知事にしか答えられないのに…都の局長に答弁させる。人権やいのちにかかわる問題なのに答弁しない。知事は、都知事として責任を果たそうという気持ちがないのでないか…と思わざるをえませんでした。それに冷たい…。外環道の陥没事故の被害住民の方たちに会おうともしないし、謝罪もない。都民に寄り添う姿勢がない…。そのことがあらわになった再質問になりました。

 以下は、私の再質問です。あくまで基本的なあたりまえのことを聞いています。これに答えないということはどういうことなのか。不誠実だといわざるをえません。

どう受け止める森前会長の発言
ジェンダー平等への姿勢にかかわる根本問題


 知事に再質問をいたします。
 まず、森前会長の女性蔑視発言とジェンダー平等についてです。1点目です。私は、森前会長の女性蔑視発言をどのように受け止めるのかと質問しましたが、知事は森前会長の発言に一言も言及されませんでした。森氏の発言をどう受け止めているかはジェンダー平等への姿勢にかかわる根本問題です。知事は許されない女性蔑視発言だと受け止めていないのですか。お答えください。

ジェンダー平等 立ち遅れる日本
この現実を知事は認識しているのか


 2点目です。国内外で批判が広がっているのは、森氏の発言に対してだけではありません。発言の撤回・謝罪で収めようとした組織委員会やJOC、東京都などの対応は、日本社会に女性への無意識の根深い偏見や蔑視があることをあらわにしました。日本のジェンダーギャップ指数は153カ国中121位で、前年の110位からさらに後退しています。世界中がとりくんでいるこの課題に、日本が大きく立ち遅れている現実を知事は認識しているのですか。うかがいます。

女性および女子に対するあらゆる形態の差別を撤廃
ジェンダー平等の重要性をどう認識しているか


 3点目です。国連は、ジェンダーの平等は、基本的人権であるだけでなく、平和で豊か、かつ持続可能な世界に必要な基盤でもあります、と明言し、あらゆる場所におけるすべての女性および女子に対するあらゆる形態の差別を撤廃することを求めています。知事は、こうしたジェンダー平等の重要性をどう認識しているのか、お答えください。

外環道工事の陥没事故
自らの責任をどう感じているか


 次に、外環道工事の陥没事故についてうかがいます。知事は、シールド工事が要因とされたことは遺憾だと表明しました。しかし、わが党の警告に耳を貸さず、調べようともしなかった自らの責任はどう考えているのですか。また、事業計画の認可権者として被害住民のみなさんに謝罪はしないのですか。お答えください。

オリンピック 広がる「この夏は中止」の声
どう受け止めているのか


 最後に、東京2020大会です。「この夏は中止」の世論が日に日に広がっていること、五輪開催に反対せざるを得ないという島根県知事の発言などをどう受け止めているのか、知事に質問しました。ところが知事は、この大事な問題に対して「さまざまな調査などが報じられていることは承知している。安全・安心な大会の開催に向けて準備を着実に進めていく」という中身のないごく短い答弁をしただけでした。聞いたことに何も答えていません。知事、この答弁で都民への説明責任を果たしたと思っているのですか。都民のみなさんが納得すると思っているのですか。
改めてうかがいます。この夏は中止の世論が日に日に広がっていることや、五輪開催に反対せざるを得ないという島根県知事などの発言について、どう受け止めているのか、知事の言葉でお答えいただきたいと思います。
 
 以上、5点、知事の、知事自身の言葉でお答えください。

代表質問で小池知事に質問
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# by hara-noriko | 2021-02-27 10:10 | 都議会 | Comments(0)

原のり子 代表質問全文   

 私は2月24日、東京都議会本会議で日本共産党都議団を代表して質問しました。質問時間は51分(答弁を除く)。小池知事の姿勢をただすとともに、共産党都議団として積極的な提案をおこないました。その全文を紹介します。小池知事の答弁はきわめて不十分だったので、再質問をしました。再質問と小池都知事や局長の答弁は、議事録ができたところで紹介したいと思います。

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 この間、新型コロナに感染し、お亡くなりになられた方々に、心より哀悼の意を表します。そして闘病されている方々に、心からのお見舞いを申し上げます。

 日本共産党都議団を代表して質問します。

【新型コロナ 感染を抑え込む5つの提案】

 予算議会における知事の施政方針は、都民が直面している課題に正面から向き合い、打開する具体策を示すべきものです。
 ところが小池知事は、新型コロナ対策のPCR検査にも、保健所の体制強化にも、医療機関への支援にも、驚くべきことに、ひと言も触れませんでした。都民に協力をお願いしただけです。これでは、自己責任おしつけ、無為無策の菅政権と変わりません。
 日本共産党都議団は、感染を抑え込み、都民のいのちを守るために、以下「5つの提案」を行います。

第1の提案 PCR検査の抜本的拡大

 第1に、PCR検査を抜本的に拡大することです。

 Q1 都内の新規陽性者は減少傾向ですが、ゼロコロナをめざし、新規感染者を徹底して減らし、再拡大を抑え込むことが必要です。知事は、どう認識していますか。

 PCR検査の数を抜本的に増やして、無症状の陽性者を早く把握して保護することが必要です。ところが都内の検査件数は、1月12日の1万8000件をピークに減少し、最近は1日あたり数千件です。これでは、変異株の感染者を見逃す可能性もあります。
 ワクチン接種が始まりつつありますが、社会全体での効果が確認されるにはかなりの時間がかかるというのが、専門家の一致した見解です。ワクチン接種と感染抑止対策を、同時並行で行うことが大事です。

 Q2 新規陽性者数が減った時こそ、検査数を減らすのではなく、市中感染を抑えるための積極的な検査が重要です。
 国の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は、感染リスクの高い場所や集団で、無症状者に焦点をあてた積極的な検査を、しかも頻回にやることが重要だと指摘しています。知事はどう受け止めていますか。

 Q3 東京都モニタリング会議の専門家コメントでは、感染を抑え込むためには、都が確保している通常時1日3万7000件、最大稼働時6万8000件の検査能力を有効に活用して、陽性率の高い地域や対象におけるPCR検査等の積極的推進、無症状者も含めた集中的なPCR検査等の戦略を検討する必要があるとしています。これを具体化し実行すべきです。知事いかがですか。

 Q4 高齢者・障害者施設、保育園などへのPCR検査、いわゆる社会的検査を始めた自治体では、無症状の陽性者が見つかり、有効性が日々証明されています。国の新方針を受け、都が高齢者施設と障害者施設に対し、職員のPCR検査を、3月末までに少なくとも一度は実施してほしいと通知したことは前進です。定期的な検査を行うようにし、来年度も継続して実施することを求めますが、いかがですか。

 Q5 また、より対象を広げて、高齢者や障害者の通所・訪問事業所、医療機関や特別支援学校などにも、定期的な検査をすべきです。

 Q6 一人でも感染者が出た場合はどこでも、濃厚接触者に限らず、広く検査を実施すべきです。見解を求めます。

 Q7 感染は自己責任と考える人の割合が、日本は諸外国にくらべ格段に高いことを、知事はどう受け止めていますか。

 Q8 そのことが、検査を受けるさまたげにもなっています。
 感染した人が職場であたかも悪者のように扱われ、回復したあとも休職するよう求められた事例もあります。都内で、「自分のせいで周りに迷惑をかけた」と30代の女性が自ら命を絶つという、あってはならないことも起きました。
 知事、感染は自己責任ではないというメッセージを、つよく打ち出すことが必要です。いかがですか。

第2の提案 保健所体制の抜本的拡充

 第2に、保健所体制の抜本的拡充です。

 Q1 保健所の体制がぜい弱なため、都は感染ルートを追跡する積極的疫学調査を縮小せざるをえなくなりました。しかし、感染ルートの追跡は感染を抑え込むうえで非常に重要です。保健所の体制を強化し、可能なかぎり早く、積極的疫学調査を元に戻すべきです。知事いかがですか。
 積極的疫学調査の縮小に追い込まれたのは、自民党政権と都が一体になって、保健所の設置数と職員数を減らしてきたからです。新年度に保健師定数を11人増やすことは重要ですが、それだけでは不十分です。

 Q2 知事は、保健所の取り組みについて検証し、あり方を検討すると答弁していますが、急ぐ必要があります。どう取り組むのですか。

 Q3 私たちは、東京iCDC専門家ボードの委員で、公衆衛生の第一人者である谷口清州先生にお話を伺いましたが、普段の能力に余裕がなければ、危機に対応できるわけがないと話されていました。
 先日、1都3県の知事が国に出した要望でも、「保健所の恒常的な人員体制」について、「感染拡大期を想定した必要な保健師の増員」への財政措置を求めていますが、保健所は平常時にぎりぎり運営できる体制ではなく、感染拡大時に必要となる体制を普段から確保しておくことが求められます。
 知事の見解をうかがいます。そのためには保健師を抜本的に増やすことが必要です。知事、いかがですか。

 Q4 23区の保健所は、不十分とはいえ、各区に1カ所ずつあります。ところが多摩地域は、八王子市と町田市を除く28市町村で、都の保健所が5カ所しかありません。この多摩格差を是正し、都の保健所の増設、拡充に踏み出すべきです。答弁を求めます。

第3の提案 医療機関・医療従事者への支援

 第3の提案は、 医療機関・医療従事者への支援の強化です。

 「新年度予算が組めない」「ボーナスが払えない」など、医療機関と医療従事者のひっ迫は、コロナ感染症患者を受け入れているかどうかにかかわらず深刻です。本気で打開しようとしない菅政権と小池知事の責任は重大です。

 Q1 コロナ患者を受け入れている、いないにかかわらず、困っている医療機関と医療従事者に、国と東京都が減収補てんなど十分な支援を行い、東京の医療体制の抜本的立て直しに踏み出すべきです。いかがですか。

 Q2 医療機関がこれほどひっ迫している根底には、この数十年来、診療報酬も、病床の数も、医師の数も抑制・削減してきた政策の失敗があります。転換が必要ですが、知事はどう認識していますか。

第4の提案 東京2020大会を中止する

 第4の提案は、この夏の東京2020大会を中止することです。

 Q1 新型コロナ感染が世界的に拡大し、より感染力がつよい変異株が発生していることなどにより、日本共産党都議団は1月26日、知事に対し、「今夏の五輪大会は中止しコロナ対策に集中すべき」と申し入れを行いました。「この夏は中止」の世論が、日に日に広がっています。
 島根県知事は「感染拡大を助長する世界的イベントの開催は理解できない。五輪開催に反対せざるを得ない」と述べました。また、WHOコーディネーターの渋谷健司教授は、「現状では安心して開催できる保証はない」「コロナの封じ込めに全力をあげるべきと思う」と語っています。知事は、どう受け止めていますか。

 Q2 知事は、施政方針で改めて開催しかありえないという姿勢を示しましたが、何を科学的根拠として、今夏の東京大会が可能だと考えているのですか。

 Q3 五輪大会では、医療スタッフは一万人以上必要です。さらに、選手や関係者を受け入れるオリンピック病院に、都立広尾病院、墨東病院、多摩総合医療センターなどが選定されています。
 コロナ患者を多く受け入れ、都内の医療を支えている都立病院に、7月になれば余裕が生じる見通しがあるのですか。

第5の提案 都立・公社病院の独立行政法人化を中止

 第5の提案は、都立・公社病院の独立行政法人化を中止し、医療体制を拡充することです。

 Q1 都立・公社病院はコロナ患者を先頭に立って受け入れ、最近もコロナ専用病床を約5割増やしました。都立・公社病院の病床数は、都内の5.6%ですがコロナ専用病床に占める割合は34%です。
 これほど大規模に既存病床をコロナ専用に振り分けることは、民間の医療機関ではできないことです。都立・公社病院がこのような対応ができた理由を、知事はどのように認識していますか。十分、柔軟な対応をしていると思いませんか。

 Q2 コロナ専用病床を増やし、旧府中療育センターに100床ものコロナ専門病院を新たに開設して、コロナ患者を多く受け入れているにもかかわらず、新年度の都立病院の定数は、看護職員を4名減らすとしています。驚くべきことです。知事、抜本的に増やすことこそ必要ではありませんか。

 Q3 知事は、柔軟な医療人材の確保が独法化の目的だと説明していますが、これほどひっ迫した状況の中で、看護職員の定数を減らすという、知事の姿勢にこそ重大な問題があります。変えるべきは都立病院の経営形態ではなく、知事の姿勢です。答弁を求めます。

Q4 公社病院の多摩北部医療センターは、全面改築されることになり、「基本構想検討委員会」が設置され、議論が始まりました。その中で、産科の設置や小児科の充実を求める発言が多く出されていることを、知事は、どう受け止めていますか。
 新生児集中治療室NICUや、小児外科の設置、高齢者の聞こえの支援の充実などの要求も切実です。

 Q5 地域住民の声を直接聞いて、今後の改築計画にぜひ反映していただきたいと思いますが、いかがですか。
 今ほど都立・公社病院の役割の発揮が求められている時はありません。都は、今定例会に独立行政法人を設置する「定款」の議案を出すことができませんでした。財政支出を減らすことが目的の独法化は中止し、都が責任をもって抜本的に拡充・強化することを、改めてきびしく求めるものです。

【コロナ禍 営業と雇用への支援4つの提案】

第1の提案 自粛要請による損失を補償する

 次に、コロナ禍における営業と雇用を守るための提案です。第一は、自粛要請による直接・間接の損失を補償することです。

 Q1 コロナの影響による倒産や廃業が増えています。全国の倒産件数の4分の1が東京です。
 東商リサーチは、「収束が長引くと小・零細企業を中心にコロナ関連の経営破綻は増加する可能性が高まっている」としています。
 中小・小規模企業は、地域経済の主人公です。雇用の7割、生産の5割を担っています。廃業が増えれば地域におよぼす影響は大きく、コロナ後の経済、暮らしがより困難になります。
 今後、緊急事態宣言による自粛要請が解除された後も、コロナ禍による深刻な打撃はつづきます。
国と都が全力で中小・小規模企業が生き抜くための支援を行い、廃業を食い止め、明日への希望がもてるようにする必要があります。知事いかがですか。

 Q2 知事は、補償は国の責任だと言いますが、菅政権は動こうとしません。知事自ら、「補償が必要だ」というメッセージを発信し、国がやらないなら都が踏み出すべきではありませんか。

第2の提案 協力金の抜本的拡充

 第2の提案は、協力金の抜本的拡充です。

 Q3 協力金が、1事業者ごとの支給から、わが党が求めた1店舗ごとになったことは重要です。しかし小池知事は、飲食店等に対し1日6万円を、国制度どおり支給しているだけです。小規模なお店から「助かる」という声も出ていますが、家賃が高い、規模が大きい事業者からは、全然足りないとの声が寄せられています。
 事業の規模により必要な固定費は大きく変わるのに、一律の協力金とされたことで、不満や分断が起きていることを、知事はどう認識していますか。

 Q4 事業規模に応じた支給額にする、協力した日数に応じた日割りの支給にするなどの拡充・改善が
必要です。見解を伺います。

 Q5 東京小売酒販組合政治連盟の方々から、小売酒販店や関連業種に対しても、飲食店と同様の支援をとの要望が寄せられました。飲食店との取引が多い酒屋は、深刻な影響を受けています。
 国が一時支援金を検討していますが、対象がせまく金額も少なすぎます。都として上乗せすべきです。いかがですか。
 コロナの影響による事業者のひっ迫は、自己責任ではありません。困っているすべての事業者を支援すべきです。

第3の支援 家賃支援給付金の拡充

 第3に、家賃支援給付金の拡充です。

 Q6 どの業種もコロナ禍による打撃が深刻で、家賃への支援が求められているのに、都は今年度最終補正予算案で、「家賃等支援給付金」を276億円も減らしています。使い残したから減額すると言いますが、給付対象期間の拡大や、支給対象を広げるなど拡充にあてるべきです。いかがですか。

第4の提案 失業を生まない対策と雇用調整助成金の拡充

 第4に、失業を生まない対策と雇用調整助成金の拡充です。

 全国のコロナ禍による失業者は昨年5月に1万人を超え、年明けには8万人を超えました。都内はその4分の1にあたる、約2万人におよびます。コロナ禍による失業者を生まないための支援と、労働者の暮らしの支援が必要です。

 Q7 新潟県三条市では、雇用調整助成金の上乗せ補助として、「解雇等を行わない場合を条件とし、雇用調整助成金の助成上限日額1万5千円を超える休業手当を支払う場合に休業手当の10分の1を補助」しています。助成金の前倒し貸付も行い、事業者と労働者を支援してきました。
 東京都も、雇用調整助成金の前倒し貸付や、国への上乗せなどを行うべきです。いかがですか。

【暮らし・福祉の充実への提案】

 つづいて暮らし・福祉充実への提案です。

 Q1 東京都が行った「都民生活に関する世論調査」で、この1年間に暮らし向きが「苦しくなった」という方が、前年より9ポイントも増え、33%を超えました。理由のトップは、「営業不振などで給料や収益が増えない又は減った」で、前年より18ポイントも増えて56%におよびます。
 知事は、この結果をどう受け止めていますか。困っている都民の暮らしの支援に、今こそ全力をあげる必要があります。いかがですか。

 Q2 なかでも国民健康保険料、保険税の負担軽減は急務です。
 先の世論調査では、国保加入世帯が多い自営・家族従業の約5割が、暮らし向きが「苦しくなった」と答えています。私の地元、東久留米市と清瀬市はじめ少なくとも7市が、国保税を据え置く方針です。新型コロナの感染拡大による市民への影響を考慮しています。一方、値上げしようとしている自治体もあります。
 都民の暮らしに追い打ちをかけることにならないよう、都が区市町村への財政支援を行い、国保料・国保税の負担軽減を図るべきです。いかがですか。

 Q3 国が、2022年度から乳幼児の均等割を軽減する方針を決めたことは重要です。都独自に前倒しし、就学後の子どもたちも対象にすることを求めます。見解をうかがいます。

 Q4 新年度予算案では、特養ホーム、老人保健施設、認知症グループホームの整備予算は、2年連続大幅減額です。2万9千人を超える高齢者が、特養ホームへの入居を待っています。これら3施設の重要性を、どう認識していますか。超高齢社会に対応するため、整備を促進する必要があります。どう取り組むのですか。

【聞こえの支援】

 高齢者などの聞こえの支援も重要です。

 Q1 コロナ禍にともなうマスクの着用は、口もとや表情が見えないことで、難聴者の困難を増大させています。アクリル板などの設置も、言葉を聞こえにくくしています。民間の研究所による研究では、マスクやアクリル板などの使用で、高音域、つまり子音が聞こえづらくなることが分かりました。加齢性難聴の特性と重なります。
 知事は、コロナ禍で難聴者のコミュニケーションが困難になっている現状を、どう認識していますか。補聴器の使用など、難聴や聴覚障害の方々に対する情報保障の重要性が増していると考えますが、知事いかがですか。

 Q2 補聴器購入費の助成は、新年度から板橋区や練馬区が開始し、少なくとも都内14自治体に広がっています。都として補聴器購入費へのさらなる支援が必要です。いかがですか。

 Q3 知事は、2018年の第1回定例会で、聞こえのバリアフリーに取り組むと答弁しました。今後策定する第8期「高齢者保健福祉計画」に、聞こえのバリアフリーを位置づけることが重要です。見解を求めます。

【障害者施策】

 Q1 知的障害者の正規職員採用への新たな道が、新年度に、都庁として初めてひらかれる予定です。
 障害者を対象とする都職員Ⅲ類採用選考は、高卒程度の学力を求められ、知的障害が軽度の方も合格していない状況です。試験を受けることができるだけ、というのは差別ではないか、知的障害者の特性に応じた試験を、との保護者や関係者からの声がたくさん出たなかで、大事な一歩です。
 現在、会計年度任用職員として働いている障害のある方々が、どのような基準で正規職員にステップアップするのですか。毎年採用を継続してくことが大切です。見解を伺います。

 Q2 知的・精神・身体の障害者が生きいきと働けるように、障害特性をふまえ、合理的配慮を行い、職域を広げる検討を求めます。いかがですか。

【ジェンダー平等】

 次にジェンダー平等です。

 Q1 森喜朗・組織委員会前会長の女性蔑視発言は、ジェンダー平等という、日本を含めた世界中で進められている取り組みに反する、女性に対する蔑視・差別であり、辞任で終わる問題ではありません。にもかかわらず知事は、施政方針でこの問題にひと言もふれませんでした。森前会長の女性蔑視発言をどのように受け止め、日本のジェンダー平等についてどのように認識しているのですか。

 Q2 知事には、SDGsの目標の5番目にも位置づけられている、ジェンダー平等の具体化を進める責務があります。ところが、知事の附属機関である男女平等参画審議会を、この4年間、一度も開いていません。
 審議会を開き、実態把握、分析などを行い、具体的施策に生かすべきではありませんか。

 Q3 ジェンダー平等を都のあらゆる分野で貫くために、「ジェンダー平等推進局」をつくることを提案します。いかがですか。

【パートナーシップ制度】

 パートナーシップ制度に踏み出そうとしない小池知事の姿勢も、きびしく問われます。

 Q1 都の「人権尊重条例」は、第2条で、「多様性を尊重する都市をつくりあげていくため、必要な取組を推進する」ことを都の責務とし、第2章は全体が、「多様な性の理解の推進」を定めています。そして知事は施政方針で、「人」が輝き、多様性にあふれる都市・東京、を掲げ、多様性をもっと圧倒的に高める、と述べました。
 多様な生き方を認めるというなら、同性カップルは家族ではないとして、さまざまな場面で排除される、存在を認められない、という状況を早急になくしていくことが必要です。知事の答弁を求めます。

 Q2 知事は、同性パートナーの方たちが、自分らしく生きる権利を保障すべきだと考えていますか。
 全国74自治体、総人口の3分の1以上に広がったパートナーシップ制度を、東京都でも実施すべきです。いかがですか。

【DV対策】

 Q1 コロナ禍のもと、DV被害が広がっています。「テレワークになった夫の暴力から逃れられない」など深刻です。内閣府の調査では、昨年4月から12月のDV相談件数は、前年同時期の約1・5倍に増えています。都内の相談件数も増えています。この状況を、どう受け止めていますか。

 Q2 DV防止法にもとづいて、都および区市町村に設置される配偶者暴力相談支援センターは、大事な役割をはたしています。区内2カ所に設置している豊島区では、センター設置前と比べ、相談件数が倍増しています。緊急一時保護も増えています。
 身近な場所に、ワンストップで対応できる配偶者暴力相談支援センターがある重要性を、どう認識していますか。

 Q3 センターは都内17区に設置されていますが、多摩地域には1カ所もありません。この現状を知事はどう受け止め、格差是正にどう取り組むのですか。

 Q4 「財政的な負担を考えると踏み出せない」などの声も聞かれます。市町村への財政支援が必要ですが、いかがですか。

【保育の充実】

 保育と教育の充実について提案します。

 Q1 区市町村が実施している保育のなかで、公立保育園がはたしている役割は、大きなものがあります。
 たとえば、都内の保育園で障害児を受け入れているのは、公立園85%、私立認可園57%です。障害児保育を、公立保育園が積極的に担っていることを、どう認識していますか。

 Q2 港区では昨年度から、新設した区立保育園に医療的ケア児のクラスを設置し、送迎も行っています。住民の声を受けて検討を重ね、区が土地を取得して区立園として整備しました。こうした有意義な取り組みを広げるべきだと思いますが、いかがですか。

 Q3 大事な公立保育園ですが、都内では増えるどころか、昨年度だけで27園も廃止されています。
 公立園は、自治体の決断で早く整備できて、自治体の保育士募集には多くの応募があり、保育士不足対策にも効果があります。障害児保育のニーズにもこたえています。
 待機児童ゼロにむけ、質をそなえた保育園の増設が急がれる今、公立保育園も含めた認可保育園の整備を進めることは重要だと思いますが、知事の見解を伺います。

【教育の充実】

 Q1 国は40年ぶりに学級編制の標準を改定し、5年間かけて小学校を35人学級にします。
 少人数学級は、子どもたちへの手厚い教育と、感染症に強い学校を求める多くの人々の願いであり、全国知事会も求めてきた要求でもあります。都内自治体や保護者も、35人学級を歓迎しています。子どもたちにも教員にも良いと思う、個々の児童・生徒の活躍の場を多く設定しやすい、中学も含め早くやってほしいなどの声が届いています。
 知事は、少人数学級の重要性をどのように認識していますか。

 Q2 新年度の2年生からの段階的実施では、3年生以上は卒業まで40人学級のままです。多くの保護者が、1年生と2年生で線引きするのは酷、コロナ禍に、なぜ5年かけて段階的に行わなければならないのか、首都東京が、国が定めたことに従っているだけでいいのかと訴えています。
 都として、小中高等学校全体で、可能な限り前倒しで実施することが必要です。いかがですか。

 Q3 都は「教育施策大綱(案)」を発表しました。東京都の教育の基本的な方向性を示すもので、知事が教育委員会と協議のうえ策定するものです。しかしその中で、少人数学級については、ひと言も触れていません。少人数学級の推進と少人数学級を活かした教育の充実を盛り込むべきです。知事の答弁を求めます。

 Q4 「大綱(案)」は、めざす教育として「誰一人取り残さない」と掲げました。にもかかわらず、現在の大綱で重要事項の1番目にある「子どもの貧困」の視点が消えているのは重大です。コロナ禍のもとで、むしろ位置づけを高め、すべての子どもに学ぶ権利を保障する立場を明確にすることを求めます。知事いかがですか。

 Q5 NGOのセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、コロナの経済的な影響で今後就学を続けられなくなる可能性のある高校生がいることを示し、都が給付型の支援を強めることを求めています。この要望にこたえるべきです。見解を伺います。

【住宅政策】

 コロナ禍は、民間市場の活用を優先してきた都の住宅政策の矛盾も、浮き彫りにしています。今こそ転換が必要です。

 Q1 住宅政策の国際水準は、2016年に開かれた、第3回国連人間居住会議ハビタットⅢで、日本政府も参加して採択された合意文書です。そこには、「適切な居住を得る権利の完全な実現」が明記され、ソーシャルインクルージョンを促進し、持続可能な居住を実現することなどが強調されています。
 知事は、SDGSを踏まえた住宅政策のあり方を示している、この合意文書の重要性を、どう認識していますか。

 Q2 知事は施政方針で、「住宅戦略のバージョンアップを図る」と表明しました。都の住宅政策は、ハビタットⅢの合意文書にそって進める必要がありますが、いかがですか。

 Q3 コロナのもとで、住宅に困窮する都民が増えている今、都営住宅を新規建設や借り上げ方式で大幅に増やすこと、住宅確保要配慮者への家賃補助に取り組むことが必要です。答弁を求めます。 

【防災対策】


 Q1 東日本大震災から10年を迎えます。その後も全国で大きな地震が相次いでいます。ところが、都の住宅耐震改修助成の実績は、年間わずか数百件です。助成予算も、3年前の9億6千万円が、新年度予算案では補助上限額の一部拡充はあるものの、3億2000万円まで減っています。
 一方、高知県や静岡県は、南海トラフ、東海トラフ地震に備えて、知事を先頭に本気で取り組んでいます。知事は施政方針で、「倒れないまちの実現」を表明しました。首都直下型地震がいつ起きてもおかしくない東京における住宅耐震改修助成の重要性、緊急性を、どう認識していますか。

 Q2 現在の「耐震改修促進計画」は、今年度末までに住宅の耐震化率95%を達成する目標です。どこまで到達したのですか。「計画」が改定されますが、95%の目標をいつまでに達成するのですか。お答えください。

 Q3 先日の福島県沖地震では、避難所のコロナ対策が課題となりました。
 相馬市では検温と消毒を徹底するとともに家族ごとにテントを設営し、避難者からは「プライバシーが保たれる」「感染の心配が軽減される」と好評でした。しかし都心の大きな地震では、避難者の数は膨大です。避難所の数と受け入れ人数を大幅に増やすための支援が必要です。
 また、区市町村によるテントや消毒液・マスクなどコロナ対策備品購入への補助が、新年度予算案に新規事業で計上されていますが、都の補助率を引き上げ、予算も増額すべきです。いかがですか。

 Q4 都内の避難所の質が、コロナ禍における災害時にも、国際的な最低基準を定めているスフィア基準を満たすことができるようにすることが重要です。認識をうかがいます。

【農業振興】

 Q1 知事は施政方針で、東京の農林水産業の持続可能な発展を図ると述べました。そのためには、家族農業がはたしている環境、文化などの役割を評価し、国連総会で日本を含む全会一致で可決され2019年からスタートした、国連「家族農業の10年」に沿う取り組みが必要です。
 この10年を通じて、加盟国はSDGSを踏まえて家族農業の持続可能性を促進することが求められています。知事は、国連「家族農業の10年」の意義を、どう認識していますか。

 Q2 都の農業振興プランにも位置づけて、都政で具体化することを提案します。いかがですか。

 Q3 東京の農地の約半分を占める生産緑地の多くが、2022年に指定期限を迎えます。固定資産税の軽減などが継続される、10年ごとの指定延長はありますが、多くの農業者から、農地を守るためには、相続税の軽減や農業用施設や屋敷林などの固定資産税の軽減が必要だと声が上がっています。
 農業者の声を聞き、農業振興や農地保全のため支援の拡充が必要です。見解をうかがいます。 

【気候変動対策】

 気候変動対策について質問します。

 Q1 知事は施政方針で、気候危機への「行動」で世界をリードする、2030年までに、都内の温室効果ガス排出量を2000年比で50%削減する、建物のゼロエミッション化(脱炭素化)を進めると表明しました。
 世界をリードすると言うなら、都市づくりにおいて大規模開発ではなく、環境ファーストでビルなどからのエネルギー消費やCO2排出の削減に取り組むべきです。知事の答弁を求めます。

Q2 都が建築規制を大幅に緩和してつくられる大手町の超高層ビルだけで、CO2排出量は、再開発前の年間1万7900トンから、開発後はなんと4万5000トンへ、2.5倍にもなることが初めて公式に明らかにされました。ほかにも同様の開発が、続々計画されています。 
 規制緩和で巨大開発を進めるのは、知事が言う気候危機への「行動」と相反するのではありませんか。

【外環道工事】

 次に、外環道工事についてです。知事は第4回定例会の所信表明につづき、今回の施政方針でも、ひと言もふれませんでした。

 Q1 日本共産党都議団はこの数年にわたり、酸欠空気や地下水の噴出、異常な振動現象を示し、地上で事故が起こりかねないと警鐘を鳴らしてきました。にもかかわらず知事は、昨年10月の陥没や空洞の発見を受けてもなお、都議会で「今回の陥没と外環工事との因果関係は不明」だと答弁しました。
 しかし2月12日、事故調査を行っている有識者委員会が、事故原因が外環工事にあることを認めました。調布の陥没、空洞発生事故は外環道工事が原因であったことを、知事は認めますか。
 知事は、様々な前兆にまともに対処せず、重大な事故を引き起こした国と、事業者であるネクスコ東日本の責任、それを見逃してきた自らの責任を、どう考えていますか。

 Q2 有識者委員会の調査結果を受け、非公開の住民説明会が開かれました。しかし、集団交渉を拒否し、個別交渉にこだわる姿勢に批判が高まっています。
 被害住民連絡会が行ったアンケートでは、回答者の64.5%が団体交渉を望むと答えています。個別交渉では分断が持ち込まれるからです。
 知事は、このような事業者の姿勢に、問題があると思いませんか。集団交渉に応じるよう求めるべきです。答弁を求めます。

 Q3 被害住民連絡会は、4カ月たった今も事業者との対話のテーブルに着くことができていないなか、知事に現場を見に来てほしい、直接声を聞いてほしいと、つよく訴えています。知事、速やかにこたえるべきです。いかがですか。

 Q4 事業者は、事故の原因解明に必要なデータを出さないなど、情報公開を拒んでいます。事故調査を行っている有識者委員会が非公開で、しかも事故を引き起こしたトンネル施工等検討委員会とほぼ同じメンバーというやり方も、大問題です。
 事業者に徹底した情報公開を求めるとともに、第三者による事故調査検討組織の創設を、知事として求めるべきです。いかがですか。

 Q5 3月末には、知事が認可権をもつ都市計画法の外環道事業の認可期限が来ます。このような状態で延長することは許されません。知事の答弁を求めます。

【予算案】

 今定例会に提出された新年度予算案は、大型幹線道路建設だけでも900億円もの巨額を計上するなど、従来の予算編成と変わっていません。カジノ誘致の検討予算は8年連続計上され、五輪関連予算も4224億円と巨額です。
 一方、都立・公社病院を後退させる独法化準備予算が、今年度の6倍、39億円も計上されています。認可保育園整備を支援する待機児童区市町村支援事業も、障害者(児)施設の整備も、大幅減額です。
 今年度と新年度のコロナ対策について、補正予算案が提出されますが、財源の89%が国庫負担で、都の財政出動による独自事業は、ほとんどありません。中身も従来の延長線です。

 Q1 知事、都の予算総額は15兆円を超え、ノルウェーやスウェーデンの国家予算に匹敵します。今こそ、大型幹線道路建設や大型開発を抜本的に改め、その財政力を発揮して、コロナ対策に集中すべき時ではありませんか。答弁を求めます。
 わが党は、予算の組み替え提案を行うことを含め、コロナ禍のもと、都民のいのち、暮らし、営業を守り抜き、自己責任ではなく、都民を支えるあたたかい都政に切り換えるため、全力をつくします。

 Q2 日本共産党都議団は、都内市町村の新年度の税収予測などについて調査を行いました。その結果、市町村合計で、約345億円もの減収見込みになることがわかりました。今年度と変わらないと答えた島しょ地域の3自治体以外のすべての自治体で減収となると答えており、市民生活への影響が心配されます。この結果を、どう受け止めますか。

 Q3 知事は、「多摩格差をどのようにして削減していくか、縮減していくかということについて努力をしている」と答弁しています。そうであれば、コロナ禍で財政運営に苦労している多摩地域の自治体への支援を強化すべきです。見解を求めます。

 Q4 市町村総合交付金の増額は、市長会の最重点要望です。「交付額の総額を増額するとともに、配分に当たっては、各市の自主性特殊性を尊重し、個別事情がより的確に反映できるよう、十分協議されたい」と記されています。
 知事、この要望に正面からこたえるべきです。いかがですか。

 Q5 新年度予算案では5億円増額していますが、税収減の状況に照らして少なすぎます。抜本的に増額すべきです。答弁を求めます。

 Q6 コロナの収束が見込めないなか、市町村新型コロナウイルス感染症緊急対策特別交付金の第2弾が、切望されています。実施を求めます。いかがですか。

【米軍基地】

 最後に、都内の米軍基地について質問します。

 Q1 第4回定例会のわが党の代表質問に対し、横田基地に配備されたCV22オスプレイは、米軍の特殊作戦部隊の人員や物資等を輸送する任務が想定されているという答弁がありました。特殊作戦部隊にふれた、初めての答弁です。
 まずうかがいますが、横田基地のCV22オスプレイがかかわる米軍の特殊作戦とは、どのようなものですか。夜間に超低空飛行で敵前上陸するとか、森林地帯に降下して作戦を行うなど、きわめて危険なものではないのですか。

 Q2 CV22オスプレイの配備にともない、横田基地に2つの特殊作戦中隊が駐留しています。この中隊は、もともと横田基地に駐留している空輸航空団とまったく別物で、嘉手納基地の特殊作戦グループの指揮下にあります。
 これまでどおり、横田基地が空輸拠点だという話は通用しません。特殊作戦部隊の出撃拠点としての役割が加わったことは明らかです。知事は、どう認識していますか。

 Q3 危険な特殊作戦部隊とCV22オスプレイの横田基地からの撤去を、米軍と日本政府に対し、きびしく求めるべきです。知事いかがですか。

 Q4 清瀬市から埼玉県新座市にまたがる大和田通信基地の周辺も、この数年、米軍の動きが活発になっています。CV22オスプレイが飛来したこともありました。最近も、米軍ヘリが何度も飛来して低空飛行などを行い、住民の不安が広がっています。
 大和田通信基地へのCV22オスプレイや米軍ヘリの飛来状況、およびこの数年、なぜ米軍の動きが活発になっているのか理由を明らかにしてください。

 横田基地、大和田通信基地をはじめ、都内7カ所の米軍基地の整理・縮小・撤去に真剣に取り組むことを求め、再質問を留保して質問をおわります。




# by hara-noriko | 2021-02-25 23:58 | 都議会 | Comments(0)

私が代表質問に立ちます   

2月24日、都議会で代表質問
共産党都議団としてしっかり提案したい

 2月24日、都議会本会議で、日本共産党都議団を代表して質問に立ちます。通常でも、毎年この時期の定例会は、1年の予算を決める大事な議会です。今年は、その予算を決めていくうえでも、コロナ危機をどうのりこえるのか、都民のみなさんのいのちを守るためにどうすべきか、が鋭く問われています。共産党都議団としての提案をしっかりおこなっていきたいと思います。

都議団全員で調査し議論を重ねて
どのテーマでも都民の声や運動がある


 共産党都議団の代表質問は、18人全員で各分野の調査を重ね、何度も議論を積み重ねていきます。時間もかかりますが、ぎりぎりまでより良いものにするための努力をしていきます。どのテーマでも都民のみなさんの声や運動があることを実感しながら、準備してきました。それでも質問時間に限りがあるので、代表質問だけでなく、予算特別委員会や各常任委員会など、定例会全体を通じてとりくんでいくことにしています。
 今定例会は、7月改選の目前でもあり、今期の集大成ともいえます。まずは、代表質問から論戦がスタートします。責任を果たせるよう、頑張りたいと思います。

【代表質問の主なテーマ(予定)】

 〇新型コロナ感染症対策について
 〇福祉・医療について
 〇ジェンダー平等について
 〇保育・教育について
 〇都市・環境政策について
 〇都市農業について
 〇米軍基地対策について

 ★共産党の代表質問は、夜7時50分ごろから。答弁をあわせて、夜9時40分ごろまでの見込みです。
 ★都議会ホームページから、ネット中継を見ることができます。
 ★また、MXテレビで27日の午後1時~4時、ダイジェストが放送されます。

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# by hara-noriko | 2021-02-24 00:46 | 都議会 | Comments(0)