都政へのご意見をお寄せください   

日本共産党都議会議員 原のり子のブログです
都議会報告、都政報告などを掲載しています
ぜひ、都政へのご意見をお寄せください

# by hara-noriko | 2026-12-31 23:59 | 表紙 | Comments(1)

感動よんだ原田ひろみさんの訴え   

清瀬市長選 「きよせの会」が原田ひろみさんを擁立

 東京都清瀬市の「市民とともに市政を変えるきよせの会」は2月20日、市内で記者会見を行い、市長選挙(3月22日告示・29日投開票)に原田ひろみさんを擁立することを発表しました。原田さんは日本共産党の市議会議員ですが、無所属で挑みます。現職は渋谷桂司市長。

すばらしかった原田ひろみさんのスピーチ

 21日、「市政を語る会」が開かれ、原田ひろみさんが清瀬市政への思いを語りました。私は残念ながら参加できなかったのですが、ネット中継で原田さんの訴えを聞くことができました。
 原田さんが、なぜ大きな決断をしたのか。スピーチを聞きよくわかりました。思い切ったというより、必然なのだと思いました。市民が主人公ということからブレない原田さんだからこその決断です。図書館廃止問題をはじめとする市長の乱暴な市政運営に、市民が抗議し立ち上がる姿に感動し、ともにとりくんできたこと。同時に、どうせ変わらない、と市民が諦めてしまったり、ものをいえなくなってしまう姿に胸を痛めてきたことを語り、市政は変わるかもしれない、諦めなくてもいいんだと思ってもらえるようにしたい、と。そこが、とても原田さんらしくて感動しました。
 また、歴史も含め、清瀬というまちを深くとらえてまちづくりを考えていることが本当に素晴らしいです。ぜひ、多くの方に読んでいただきたいです!
 原田さんのスピーチの大要を紹介します。

【原田ひろみさん 清瀬市政 私のプラン】

市民のみなさんに支えられて

 みなさんからいただいたメッセージに涙ぐんでいる状態です。はじめてお目にかかる方もいらっしゃると思います。清瀬市議会議員を6期23年つとめてきました原田ひろみと申します。いつも市民のみなさんに支えられて市議として歩んでくることができました。

清瀬がいちばん長く住んでいるまち

 最初に、少し自己紹介をしたいと思います。1975年生まれで、ちょうど50歳になりました。熊本県の出身です。父が転勤ばかりする仕事だったので、小学校・中学校・高校で転校を経験する子ども時代でした。いちばん長く住んだのは東京の多摩地域です。町田市や多摩市にもおりました。清瀬市には日本福祉大学を卒業して2001年に移り住みました。ですから、人生のなかでは清瀬市がいちばん長く住んでいることになります。清瀬が第2の故郷になったと感じています。どうぞよろしくお願いします。

市民の声が届く市政にしたい

 今回、清瀬市長選挙に挑戦したいと思ったきっかけは、市民のみなさんの切実な声がちゃんと届く市政にしたい、その思いがいちばんです。複雑な問題がたくさんある時代だからこそ、情報公開を徹底して市民のみなさんとちゃんと会話する、市民のみなさんの声を聞く、そういうことを踏まえながらまちづくりをしていくことがとても大事だと思っています。

地域図書館存続を求める運動から生まれた「きよせの会」


 今回、私の擁立を決めてくださった「市民とともに市政を変えるきよせの会」の取り組みは、地域図書館の存続を求めて住民投票の直接請求を行った運動から生まれました。地域図書館の突然の廃止という事態を前にした市民のみなさんの取り組み・運動は本当にすごかったです。「市民の意見を聞いてほしい」「私たちのまちのことは私たちの声で決めたいんだ」という声があふれました。住民自治を体現するような取り組みでした。
 私自身も、なんとか図書館の廃止を止めたいんだ」「どうしたら市長を変えられるのか」という怒りの声に背中を押されて、この2年間、取り組んできました。

市民の声で「元町こども図書館」が存続

 市民のみなさんの世論の高まりがあって、けやきホール3階にある「元町こども図書館」はなんとか存続が決まりました。やっぱり、市民のみなさんの声が政治を動かすんだ、ということをこの運動のなかでも実感しました。本当に市民のみなさんの声が生きる市政にしたい、と強く思いました。本当に感動しました。

目の当たりにした現市長の姿勢

 しかし、住民投票は残念ながら実現しませんでした。地域図書館と中央図書館の4つを廃止するという方針を隠して、突然、議会に廃止条例案が出されたわけです。それを多数決で、その議会だけで決めてしまう。とても乱暴なことが、前代未聞だと思いますけれども、起きました。その結果、住民投票を求める市民の運動が起きて、住民投票をやるかどうかを決める臨時議会が開かれました。現市長は、どうして住民投票をしなくてもいいのか、という自分の意見を述べるのですが、発言はしなかったんです、文書配布だけでした。市民の声を聞かない、聞こうともしない現市長の姿勢には驚きとともに憤りを感じました。

清瀬市は何のためにあるのか

 いつも私の胸にあるのは、清瀬市がようやく開いた市民説明会での市民のみなさんの姿です。「図書館を利用している自分たちの声をどうして聞いてくれないのか」「いつ、だれが、どこで決めたんだ」という悲痛な声を何人もの方があげていたんです。
 私は、この声に応えなくてどうするんだ、と怒りを感じました。同時に、自分が応えられるならやりたい、と思いました。清瀬市は何のためにあるのか、市民のためではないのか、という思いも強めてきました。

諦めなくていいんだ

 胸が痛んだのは、声をあげたみなさんが「どうせ変わらないんだ」と諦めていく姿も目の当たりにしたことでした。諦めなくていいんだ、ということを本当に示していきたい。そういう思いも強くあります。

隠しごとのない市政こそ

 実は、こんな経験が図書館だけではなくて、保養所である立科山荘が突然廃止され、それにともなって子どもたちの移動教室まで中止になりました。
 小中学校のプール廃止では、唯一水泳部があった第五中学校の保護者のみなさんが陳情まで出して、「なんとかプールを使わせてほしい」という声をあげました。
 中央公園に設置された「夢空間」の問題でも、繰り返し市民の声は無視されました。事前の説明はいっさいなかったんです。
 市民は置き去りでした。隠しごとのない透明な市政をつくりたい。私がこの思いを掲げたのは、こうした経過があったからです。情報公開を徹底して、市民と一緒に考える。ちゃんと会話を重ねてまちづくりをしていく。それを本当に実現していく選挙にできればと思っています。それができれば、このまちはもっともっとステキなまちになることも確信しています。

あなたのそばに安心を

 もう1つ大きなテーマとして、「あなたのそばに安心を ともにつくる清瀬」を掲げました。若いみなさんの意見を聞いて、決めたテーマです。だれもが安心して生活できる。地域にみんなの居場所がある。子どもたちのための場所もある。公共の役割を大事にしたいと思っています。

住民福祉の向上が自治体の役割

 物価高騰で生活が大変です。貧困と格差も広がっています。一方、自己責任論もはびこっていて、SOSが出しにくい方の声もたくさん聞いてきました。困難を抱えて、苦しみがあっても孤立している、そういう方々がたくさんいることも実感しています。
 だからこそ私は、住民福祉の向上がいちばんの役割である地方自治体の、その役割をいまこそしっかり果たす、そういうまちにしていきたいと考えています。

人間らしく生活できる

 あなたのそばに図書館がある安心を。身近に市役所の出張所があって、行政サービスにちゃんとつながれる安心を。子どもたちがのびのびとありのままに自分らしくいられる居場所を。個人として尊重され、文化に触れながら人間らしく生活できるまちを。障害があっても、年齢を重ねても、穏やかに生活できるまちを。みなさんと一緒につくっていきたいと思っています。

市民の声が生かされる仕組みづくり

 清瀬市では、清瀬駅周辺の再整備が計画されています。新しい都市計画道路が通って、「とても危険だ」という声があふれていますが、さらに都市計画道路の計画があるんです。清瀬小学校の建て替えもあったりして、大きな課題が山積しています。
 だからこそ、市民のみなさんの声がちゃんと生かされる仕組みをつくっていかなければいけないと思っています。

希望はある

 希望はあります。清瀬には多様で豊かなボランティア、市民活動を重ねている団体がたくさんあるんですね。この間、そのことを学んで勇気づけられました。さまざまな社会課題の解決へ、みなさんが努力を重ねていらっしゃいます。子育てネットワークを築いてきたNPO法人の豊かな実践もすばらしいです。ジェンダー平等を掲げて市民参画ですばらしい企画を展開している男女共同参画センター「アイレック」の取り組みも豊かです。戦争体験を語り継ぐ「平和祈念展等実行委員会」というのがありまして、市民のパワーでいろいろな取り組みが行われています。

土台に「まちづくり基本条例」

 こうした豊かな市民活動を支えてきた土台には、清瀬市の「まちづくり基本条例」があるんだなと実感しています。この条例自体が市民の声と市民の手でつくられた、と聞いてきました。まちづくりの主人公は市民です、とちゃんと位置づけられている条例です。計画の立案の段階から市民参画をちゃんとしようとうたっています。
 残念ながら、この条例が無視されているような事態だと思います。私は、「まちづくり基本条例」にのっとったまちづくりを進めたいと思っています。

魅力ある清瀬

 「ボランティア・市民活動センター」の廃止・移転が計画されていましたが、市民団体のみなさんが声をあげて、計画は撤回されました。本当に劇的なことでした。市民が声をあげれば政治は変えられることをここでも実感しました。自主的で豊かな市民活動をしっかり支えていきながらまちづくりを進めていければ、清瀬が魅力のあるまちにできる。こう確信しています。みなさんと一緒に、「住んでいてよかった」と思えるまちづくりへ歩んでいけたらと思っています。

都市農業のまち 個性豊かな商店街

 私は、本当に清瀬のまちが大好きです。水と緑が豊かで、新鮮な地元の野菜が身近に買える都市農業のまちでもあります。酪農家のみなさんもがんばっている地域です。個性豊かな商店街が生きるまちでもあります。

人権を尊重する懐の深いまち

 そして、医療と福祉のまちでもあります。
 市議会議員になって保育の課題を質問してきましたが、公立保育園を中心に豊かな保育の実践がありました。学校給食は、いち早く自校方式が導入されて温かい給食を提供し、いまでも地元の野菜が活用されています。
 歴史的には結核療養のまちでもあって、日本患者同盟がありました。となりの街にはハンセン病の施設があり、障害のある方や高齢者の施設もあるまちです。そういう意味では差別と偏見に苦しめられてきた方々がたくさん住んでいたまちでもありました。
 そのなかで、人間らしい生活とはいったい何なんだ、と問い生存権裁判をたたかった患者運動があったことを先輩方から聞いてきました。
 人権を尊重する懐の深いまちだと思っています。

平和の営みを紡いできたまち

 戦後は、中国から引き揚げてきた方々の住宅が整備されました。また、東京大空襲の被災者をこの地域の病院が受け入れました。先輩たちが戦争の悲惨さを語り継ぎ、平和の営みを紡いできたまちでもあって、非核清瀬市宣言がいちはやくされたまちでもあります。本当にすごいな、と感じてきました。
 こうした歴史を引き継いで、よりいっそう人権尊重のまち、平和を発信するまちとして、みなさんと一緒に歩んでいけたら、と願っています。

図書館減って経費が増える

 市政の課題に話を戻しますが、今年度から中央図書館と地域図書館3つを廃止して、駅前図書館と元町こども図書館の2館体制になり、南部図書館がオープンして3館となりました。全市民を対象にした宅配サービスが始まりました。みなさんの実感だと思いますが、明らかに図書館サービスは後退しました。図書館の運営は、今月(2026年2月)から指定管理者が導入されて、直営ではなくなっています。
 6館あった市立図書館の時代よりも経費はさらにかかっているんです。サービスが後退していて経費も増大している。いったい何のために図書館を減らしたのか、わからなくなってきています。

図書の宅配サービス費用 1億円が2400万円に

 現市長が「全国初だ」と自慢した図書の宅配サービスですが、年間1億円の経費を見込んでいました。新年度予算案は4分の1に減りました。2400万円の計上となっています。それだけ、市民のみなさんにとっては、宅配サービスは使いづらい。経費がもったいない。やっぱり手に取って本を選びたい。そういうことの反映だと思います。

「夢空間」の空虚

 新たにオープンした中央公園に、かつてJRの寝台列車だった鉄道車両「夢空間」が2両も配置されました。見た方は本当にびっくりすると思います。大きな車両が中央公園にドンと置かれて、「なんの縁もゆかりもないこの列車がどうしてこの地に」という声があふれています。
 清瀬に運ばれる前までは、ぼろぼろの車両でして、自民クラブの議員が質問のなかで「幽霊電車」と表現したこともありました。清瀬市が譲り受け、2億円以上かけて運搬し修復することが行われたわけですが、多くの市民のみなさんから怒りの声が寄せられています。
 市長は、「夢空間」の設置(活用)について、説明するどころか徹底して情報を隠しました。市議会議員も同じでして、資金集めのためにクラウドファンディングを行ったのですが、その呼びかけで初めて知ることになりました。クラウドファンディングも2回呼びかけられていますが、目標には遠く及んでいません。

地方自治のあり方を正面から問う

 さらに怒りをよんでいるのは、「夢空間」を検討している最中に、市長が全国で保存されている鉄道車両を見学するために、2年間で16回も視察を重ねていたことです。出張費用が6倍~7倍にも膨れ上がっていました。これは、公文書の開示請求を行って初めて判明したことです。この市長はいったい何をしているんだろうと思いました。
 市民の声を無視した市政運営と税金のムダ遣いは正していかなければいけないと思います。住民福祉の増進を役割とする地方自治体のあり方を正面から問いたいです。

職員のみなさんの働き方を改善したい

 職員のみなさんの働き方も市長選に挑戦するきっかけの1つです。
 職員のみなさんは、市民にとって大事な財産だと思っています。しかしいま、人事異動が毎月のように繰り返されていて、慣れない職場で仕事をしなければいけない方が増えています。休職している方も多いですし、退職者も多いことがわかってきました。
 中核である課長さんがこの2~3年間に5人も退職されました。23年間議員をやっていますが、こんな経験は初めてです。行政サービスの手続きで十分な案内がされなくて市民への実害も生まれています。

市役所でハラスメントゼロ宣言を

 基本的な人権を守るために働いている市の職員さんたちが、働き甲斐をもって生きいきと働くことができなければ、市民にとって不幸なことだと思います。ハラスメントゼロへ宣言を市役所として行うこと、市民とともに歩む働き方ができるように、改善をめざしたいと考えています。

希望を語り合って

 市政は変わるかもしれない。明日の生活に少しは希望が持てるかもしれない。そう思ってもらえたら、どんなに素晴らしいことだろうと思っています。楽しい取り組みにしていきたいです。みなさんのお力添えを心からお願い申し上げて、私の決意といたします。ありがとうございました。がんばります。

思いを語る原田ひろみさん
感動よんだ原田ひろみさんの訴え_b0190576_13423133.jpg
会場は満杯でした
感動よんだ原田ひろみさんの訴え_b0190576_13423964.jpg
みんなで一緒に
感動よんだ原田ひろみさんの訴え_b0190576_13424339.jpg
原田ひろみさん
感動よんだ原田ひろみさんの訴え_b0190576_13424781.jpg






# by hara-noriko | 2026-02-24 13:47 | 市政報告 | Comments(0)

市販薬の過剰摂取についてのきめこまやかな取り組みを-事務事業質疑   

保健医療局への事務事業質疑
市販薬のオーバードーズの取り組みについて


 都議会厚生委員会でおこなった事務事業質疑のうち、まだ紹介できていなかった質問を4つ紹介します。事務事業質疑は、都が実施する施策にたいして何でも質問できるので、私も力を入れています。保健医療局に対しておこなった質問(2025年11月18日)は、以下の内容です。(1)物価高騰対策として医療機関や薬局への緊急支援を求める(2)地域医療を守るために都内の民間・公立病院への都の支援を求める(3)コロナ後遺症対策の強化(4)市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)についての取り組み―です。最終回の4回目は、市販薬のオーバードーズについての取り組みについてです。

【原のり子のコメント】

 市販薬オーバードーズについて、この間の議論のなかで、都の取り組みも前進してきています。授業事例集もそうですが、それだけでなく、子どもたちが手にするものを新たにつくったこと、そこに連絡先(相談先)を明記したことが今回の質問でわかり、大事な前進ととらえ質問しました。その後、さらに改善され、オーバードーズとは、という説明もあり、つらいなあと思ったときの相談先や薬についての問い合わせ先、ということも明確化されています! オーバードーズに関しては、薬という視点では保健医療局ですが、依存症の相談という視点では福祉局になります。ですので、両局の連携が大事になりますが、保健医療局でも一歩ふみこんで子どもたちに伝わるよう、新たな努力を重ねていることはとても重要だと思います。
 同時に、子どもたち、若者たちの深刻な状況からすると、さらなる取り組み強化が急がれることも実感します。引き続き、取り組んでいきたいと思っています。
 以下が質疑の内容です。

市販薬オーバードーズへの対応
心が弱いなど自己責任的な見方をするのではなく


 原のり子 最後に、市販薬オーバードーズへの対応について、うかがいます。
 市販薬の過剰摂取、いわゆるオーバードーズ、ODについて、これまでも質問してきました。私が最も大事だと思っているのは、オーバードーズをしている子ども、若者たちに対し、心が弱いなど自己責任的な見方をするのではなく、ODをせざるを得なくなっている背景を踏まえること、そして、誰でもなりうるし、回復もできるというメッセージを届け、相談しやすい環境を整えていくことだと考えています。
 薬の取り扱いについては保健医療局、依存症などについての相談は福祉局がそれぞれ所管のため、ODについては両局の連携がとても重要だと思います。今回は、保健医療局としての子ども、若者のオーバードーズへの対応について、これまでの議論を踏まえて、うかがいます。

医薬品の正しい使い方を教えるための授業事例集
どのようなところで活用しているのか


 原のり子 今年の2月に、薬務課では、医薬品の正しい使い方を教えるための授業事例集を作成されました。オーバードーズが低年齢化している状況も踏まえて、小学校高学年を対象にしたものとうかがっています。
まず、この薬物乱用防止教室で使える教材の活用状況についてうかがいます。冊子をどのくらい、どのようなところで活用しているのか、また、ホームページに掲載していることの周知はどのように行っているのか、うかがいます。

 保健医療局食品医療品安全担当部長 この事例集は、小学生に医薬品の正しい使い方を理解してもらい、市販薬の過剰摂取を予防することを目的に、昨年度(2024年度)作成したものであり、小学校の薬物乱用防止教室等で講義をする方が使用するための授業資料でございます。
 この事例集を活用した授業は、小物交高学年を対象としており、医薬品を使用する上での基本的なルールなど、重要なポイントを分かりやすく伝えることができる内容となっております。
 事例集は、学校等で実際に薬物乱用防止教室の講師となる薬物乱用防止指導員約500名に配布するほか、関係団体等にも配布し、周知しております。また、ホームページに掲載して、広く活用を図っております。

冊子の中にはオーバードーズという言葉はない
それはなぜなのか


 原のり子 薬物乱用防止教室は、さまざまなジャンルの方が講師になるので、どなたが授業を行っても、共通して参考にできるものがあるということは重要だと思います。
 今ご答弁にあったように、医薬品の正しい使い方を理解してもらい、オーバードーズを予防するということが目的とのことですけれども、この冊子の中にはオーバードーズという言葉はありません。オーバードーズという言葉を使っていないのはなぜですか。

 食品医療品安全担当部長 本冊子は、医薬品の正しい使い方を児童に教えるための冊子であり、作成に当たっては、市販薬の過剰摂取により心身に悪い影響があることなどを強調し、子供たちに不安を抱かせる内容とならないよう工夫しております。そのため、オーバードーズという言葉は使っておりません。

不安を抱かせる内容とならないよう工夫したという点は大事
オーバードーズという言葉にも触れた方が伝わるのではないか

 原のり子 不安を抱かせる内容とならないよう工夫したという点は大事だと思います。ただ、オーバードーズ、ODという言葉は、ほとんどの子どもは知っているのではないでしょうか。まして、低年齢化しているとの指摘もありますから、小学校高学年でもODをしたことがあるという子どももいるかもしれません。
 精神科医療施設で薬物依存症の治療を受けた10代の患者さんのうち、市販薬の割合が、2016年は25%でしたけれども、24年には71.5%と3倍近くになっています。
 こういう状況を踏まえれば、むしろオーバードーズという言葉にも触れながら、医薬品の正しい使い方を伝えることで、子どもにも問題が伝わりやすくなるのではないでしようか。

オーバードーズという言葉を使わずに伝えると
悪いことなんだと自分を責めることにもならないか


 原のり子 授業事例の中で、薬物乱用って何だろうという事例があるんですけれども、薬物乱用を誘われたときの断り方を学ぶという項目があるんですが、ODに誘われたらどうするかといった方が分かりやすいのではないでしようか。オーバードーズという言葉を使わずに伝えると、やはり悪いことなんだと自分を責めることにもならないでしようか。

自分を責めて1人で抱え込まないようにするために
この教材ではどのような工夫をしているか

 原のり子 すでに授業をしている中では、オーバードーズをしている子どもたちもいるかもしれないわけです。その子どもたちが不安に感じたり、自分を責めて1人で抱え込まないようにすることが必要だと思います。この教材ではどのような工夫をしましたか。

 食品医療品安全担当部長 作成に当たっては、子どもたちに不安を抱かせる表現を用いないように工夫するとともに、何か変だな、いつもと違うと思ったら、大人に相談するという内容を随所に盛り込んでおります。
 1人で不安を抱え込まず、周囲の大人へ相談することの重要性を講師から話してもらうよう工夫しております。

 原のり子 表現に気をつけたということは本当にとても大事だと思います。
 しかし、子どもたちが知っている言葉をあえて使わないようにすることで、逆に不安に思うこともあり得るのではないでしようか。ぜひ今後検討していただくように要望しておきたいと思います。

新たに子ども自身が手に取れる資料をつくった
そのねらいは?


 原のり子 今回、この冊子とは別に、新たに子ども自身が手に取れる資料をつくったことは大事だと思っています。つくったねらいをうかがいます。

 食品医療品安全担当部長 子どもたちの理解促進を図るため、講師が使う事例集とともに、事例集のポイントについて、イラストや配色を工夫しながら、分かりやすくまとめた資料を作成いたしました。
 この資料は、授業後に児童が持ち帰り、学んだ内容を家庭等で話し合い、さらに理解を深めてもらうことも狙いとしております。

非常に分かりやすく書かれている
相談先を分かりやすく示すことが必要だと思うが


 原のり子 この資料は、医薬品の正しい使い方というテーマで書かれていて、非常に分かりやすく書かれていると思います。
 この資料はまだ作成されたばかりですので、本格的な活用はこれからなんだと思いますけれども、私は、この中に子どもが相談できる相談先を分かりやすく示すことが必要だと思いますけれども、いかがでしようか。

 食品医療品安全担当部長 都が作成しているさまざまな薬物乱用防止の啓発資材は、手に取った方が自ら連絡できるよう、啓発の内容や対象者などに応じて、相談機関の連絡先を記載しております。
 一方で、小学生などの子どもが不安を感じた場合は、まず家族や先生等の身近な大人に相談することが望ましいと考えております。
 また、相談機関を記載する場合であっても、専門の相談機関に直接連絡するのは難しいことも想定されるため、今回作成した子ども向けの資料には都の薬務課の連絡先を記載いたしました。都に相談があった場合には丁寧に受け止め、適切に対応することとしております。

薬務課の電話番号が書かれていることは大事
ここに相談してねと記述するなど、工夫を

 原のり子 身近な大人に相談することを勧めるということは大事だと思います。ただ、周りの大人にどうしても相談できないという場合もあります。そういう点で、このチラシに薬務課の電話番号が書かれていることは大事だと私も思いました。
 ただ、連絡先というふうにはなっていないので、相談してもよいのかどうか、子どもに分かるのかどうかが気になります。薬のことで困ったり、誰にも相談できないと思ったとき、ここに相談してねと記述するなど、工夫はできないでしょうか。

精神保健福祉センターやLINE相談も書く
連絡していいんですよということを表示する


 原のり子 また、ODで悩んでいる場合は、基本的には精神保健福祉センターや、あるいはLINE相談ということになるのだと思います。これは福祉局の方ですけれども。その連絡先も書く、そして、もしかすると、薬の相談だといえば相談ができるかもと、その相談のハードルが下がるかもしれないので、薬務課も連絡先を今回書いてくださったように連絡していいんですよということを表示すれば、解決の入り口にこの窓口が立てるかもしれないと思います。ぜひその点の工夫を求めておきたいと思います。
  また、あわせて、この授業事例集、また、子どもへの新しくつくられた資料、これについて活用しての感想などを把握していくことを求めておきたいと思います。

コンビニでの医薬品販売が容易になるなど規制緩和がすすむ
薬剤師の役割はどういうものか

 原のり子 次に、子ども、若者たちが薬局等で薬を購入することに関わり、うかがいます。薬機法の改正により、コンビニでの医薬品販売が容易になるなど、規制緩和が進みます。どのような内容か、薬剤師の役割はどういうものか、うかがいます。

 食品医療品安全担当部長 令和7年(2025年)5月に公布された改正薬機法により、新たに薬剤師等が遠隔管理下で一般用医薬品を販売する制度が創設されました。この制度は、薬局の薬剤師等による遠隔での管理の下、薬剤師等がいないコンビニ等において、医薬品を購入者へ受け渡すことを可能とする制度であり、オンライン服薬指導を行った上で販売するものでございます。

薬を置いている場所で薬剤師が相談にのるなど
少し立ち止まって考えられるような工夫をすべきではないか

 原のり子 規制緩和により、ODで使われることが多いとされている薬がコンビニにも置かれるようになっていくとすると、今でもドラッグストアなどを回れば、たくさん購入できてしまう、そういうことが起きているわけですけれども、コンビニにも置かれれば、さらにその状況が進むのではないかと思います。
 薬を置いている場所で薬剤師が相談にのったり、少し立ち止まって考えられるような工夫をすべきと考えますが、いかがですか。

 食品医療品安全担当部 長改正法は公布後2年以内に施行される予定であり、現在、国において詳細な制度設計が行われております。

規制緩和でオーバードーズが加速する危険
さまざま工夫をしていくことが必要だ


 原のり子 まだ詳細は決まっていない、これからということですね。
 すでに、ODがさらに加速してしまうのではないかと専門家の指摘もあり、対策が求められています。その対策の基本は、薬剤師の適切なアドバイス、相談を受ける、また、薬を売る場所での薬の服用の仕方や、ODで悩んでいるときの相談先などの紹介をプリントして置いておくなど、さまざま工夫をしていくことが必要だと思っています。ぜひ、こうした検討をしていくことを求めて、質問を終わります。

【関連記事 2025年11月事務事業質疑 福祉局】

(1)サービス推進費補助 さらに改善を
(2)放課後等デイサービスの質とは何か
(3)「こども誰でも通園制度」について考える

【関連記事 2025年11月事務事業質疑 保健医療局】

(1)医療機関や薬局への緊急支援を
(2)都内の民間・公立病院への都の支援を求める
(3)コロナ後遺症 相談窓口の設置、対策強化を

駅前で都政報告
市販薬の過剰摂取についてのきめこまやかな取り組みを-事務事業質疑_b0190576_10393557.jpg



# by hara-noriko | 2026-02-23 10:52 | 都議会 | Comments(0)

コロナ後遺症 相談窓口の設置、対策強化を―事務事業質疑   

保健医療局への事務事業質疑
コロナ後遺症対策を強化すべきです

 都議会厚生委員会でおこなった事務事業質疑のうち、まだ紹介できていなかった質問を4つ紹介します。事務事業質疑は、都が実施する施策にたいして何でも質問できるので、私も力を入れています。保健医療局に対しておこなった質問(2025年11月18日)は、以下の内容です。(1)物価高騰対策として医療機関や薬局への緊急支援を求める(2)地域医療を守るために都内の民間・公立病院への都の支援を求める(3)コロナ後遺症対策の強化(4)市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)についての取り組み―です。3回目は、コロナ後遺症対策の強化です。

【原のり子のコメント】

 ここ最近も、身近なところでもコロナ感染が広がりました。また、高齢者の方が具合が悪くて入院したところ、コロナに感染していて、亡くなられたということも起きています。コロナは終わっていないし、とくに、重症化リスクの高い方々にとって脅威であることは変わっていません。感染を広げないための対策、感染した場合の早期治療への支援、後遺症対策について改めて質問しました。同時に、都として実施している症例分析について、今後の後遺症対策に活かせるものになるよう求めました。今後も、引き続き取り組んでいきたいと思います。

【参考資料】
 都立・公社病院の外来を受診した後遺症患者の症例分析
 都立病院の外来を受診した新型コロナ後遺症患者の症例分析
 以下が質疑の内容です。

コロナ対策
福祉施設での検査キットの配布、治療の負担軽減を


 原のり子 補正予算に盛り込むべきこととして、コロナ感染症についてもうかがいたいと思います。昨年度の傾向を見ても、コロナが冬場にまた増える可能性が予測できます。補正予算には、その対策として、福祉施設での検査キットの配布、希望する福祉施設職員のワクチン接種への支援、治療薬の負担軽減などを盛り込むべきと考えますが、いかがですか。

 保健医療局感染症対策部長 検査や治療薬などの新型コロナへの対応は、国の方針等を踏まえ、令和6年(2024年)4月から通常の体制に移行しております。
 都は、新型コロナの感染状況に応じ、専門家のご意見をいただきながら、場面に応じたマスク着用、手洗い、換気等の基本的な感染防止対策について、適時適切に注意喚起を行ってまいります。

重症化リスクの高い方たちの命を守る対策は不可欠
都の姿勢を再考するよう求める

 原のり子 コロナは5類で、インフルエンザなどと同じ取り扱いになっています。しかし、インフルエンザのように、使いやすい治療薬はまだなく、治療薬は高額です。さらに、コロナ罹患をきっかけとして亡くなった方も多くいらっしゃいます。後遺症についても未解明であり、できるだけ感染しないことが望ましく、とりわけ重症化リスクの高い方たちの命を守る対策は不可欠だと思います。
 そう考えたときに、先ほど述べた補正予算に盛り込むことを求めた内容は、必要最低限のものであると思います。冒頭の質問で、補正予算については検討中ということだったのに、コロナについては実質的にやらないということで答弁が決まっているということについても、私は疑問を感じます。
 これについては再考することを強く求めて、次の質問に移ります。

コロナ後遺症対策
症例分析の目的、進捗状況は


 原のり子 コロナ後遺症対策についてうかがいます。
 今年度、新型コロナ後遺症の症例分析を行うということになっていますが、改めて、コロナ後遺症症例分析の目的、進捗状況をうかがいます。また、委託にした理由をうかがいます。

 保健医療局感染症対策調整担当部長 コロナの後遺症の症例分析は、治療内容や症状の改善状況等を把握し、医療従事者や都民等への情報提供等に活用することを目的としております。
 データの件数が900件程度あることから、委託実施としており、令和7年(2025年)9月末に契約締結しております。

2回目の症例分析
どういう範囲を対象としているのか


 原のり子 症例分析はこれまで2度行われていますが、そのときは委託しないで実施していました。今回は、今ご答弁にあったように、データ件数が多いことから、委託としたとのことです。
 前回の調査での対象は、コロナ後遺症相談窓口から外来受診につながった症例など、都立病院の外来を受診した症例のうち、陽生判明日が2022年1月1日以降―オミクロン株ですね―としていました。今回はどういう範囲を対象としているのか、うかがいます。
 感染症対策調整担当部長 今回の調査対象は、令和3年度(2021年度)から令和6年度(2024年度)に都立病院の外来をコロナ後遺症が疑われる患者として受診した症例でございます。

都立病院に後遺症相談窓口が設置されていた期間は
相淡窓口経由とそうでない場合の違いも分析してほしい

 原のり子 症例分析の1回目は、2021年5月10日から2022年1月28日までで230例でした。そして、2回目は、2021年1月1日以降に陽生が判明して、2022年7月20日までに受診した症例119例ということですから、今回の症例分析は、2021年度から2024年度ということで、期間が今までではいちばん長くなります。そういう意味では、かなり重要な分析になるのではないかと思っています。
 確認したいのですけれども、都立病院に後遺症相談窓口が設置されていた期間はいつになりますか。教えてください。

 保健医療局都立病院支援部長 都立病院のコロナ後遺症相談窓口は、令和3年(2021年)3月から4月までの間に順次開設され、令和6年(2024年)3月29日まで、約3年間対応していたところでございます。

 原のり子 つまり相談窓口のある時期とない時期を含んでいるんですね、今回は。ですので、相淡窓口経由で外来受診となった場合と、そうではない場合とあるわけです。その違いなども、どういう違いがあるのかなども分析してもらえたらいいのではないかと私は考えます。ぜひ検討していただきたいと思います。

東京iCDC後遺症タスクフォースで分析
先生方の意見を反映させるためにどう取り組むか

 原のり子 また、これまでの症例分析は東京iCDC後遺症タスクフォース(感染症のさまざまな領域の専門家で構成され、政策提言などを行う集団)において分析が行われてきましたが、今回は委託になっているわけですね。
 それで、これも1点確認したいんですけれども、このタスクフォースの先生方の意見を反映させるためにどのように取り組むのか、その点について教えてください。

 感染症対策調整担当部長 本調査につきましても、東京iCDCの先生方からのご助言をいただきながら、分析を進めていく予定となってございます。

 原のり子 仕様書の方にも、事業者がタスクフォース会議等へ出席することなどについても書かれていたので、ぜひ先生方の意見を十分に聞いて、取り組んでいただきたいということを強く求めておきたいと思います。

子どもの後遺症も切実な問題
900件の症例のうち、子どもの割合はどのぐらいか

 原のり子 子どもの後遺症についてもうかがいたいんですけれども、(2025年)9月30日に、患者家族会の度重なる要請を受けて、文部科学省は、「新型コロナウイルス感染症の罹患後症状に悩む児童生徒への配慮について」と題する通知を都道府県や学校関係者に発出しました。
 長期間学校を休むことへの欠席の扱いの配慮など、学校ごとにまちまちの対応にならないように、こういうものも出されたのだと思いますし、それだけ子どもの後遺症も切実な問題になっているということが明らかになりました。
 私は、今回の症例分析において、子どもの分析も重要になっているのではないかと思うんです。のべ900件の症例のうち、子どもの割合はどのぐらいでしようか。また、どういう経緯で都立病院の外来につながっているのか、うかがいます。

 感染症対策調整担当部長 調査対象としているのべ約900件のデータのうち、18歳までの方の割合は約1割でございます。また、都立病院の外来を受診した経緯は、他の病院や診療所からの紹介等によるものでございます。

成長期の子どもたちが後遺症を悪化させる事態も
胸が痛む 今後につながる詳しい分析を

 原のり子 900件のうち1割は子どもだということでした。
 成長期の子どもたちが、コロナ後遺症で学校に行けなくなったり、無理して行って症状を悪化させているという、そういう状況をうかがって、本当に胸が痛みます。
 今回の分析の考え方には、仕様書を見ますと、理解促進とコロナ後遺症の診療の推進に寄与するということが書かれています。ぜひ詳しい分析を行って、今後につながるようにしていただきたいとお願いをしておきたいと思います。

受診した後、どのような診断になったのか
把握することが必要ではないか


 原のり子 それで、これまでの2回の調査で、コロナ後遺症の大きな特徴は倦怠感が強いということなどはすでに明らかになっています。大きな特徴などは明らかになっています。
 そこで、今回の調査では、受診した後、どのような診断になったのかということも把握することが必要ではないかと考えますが、いかがでしようか。

 感染症対策調整担当部長 今回の症例分析は、治療内容や症状の改善状況等を把握することを目的としております。なお、WHO(世界保健機関)によりますと、コロナ後遺症とは、新型コロナに罹患した人に見られ、他の疾患による症状として説明がつかないものでございます。

分析対象900件のうち
後遺症とそれ以外、数字として把握できるはず

 原のり子 つまり今回の分析の対象は、他の疾患による症状として説明がつかないものというご答弁だと思うんですけれども、900件のうち、最初は後遺症疑いで受診したけれど、他の疾患だと診断されているケースもあると思いますので、それらは外して分析をするということなのだと受け止めました。
 でも、900件のうち、後遺症とそれ以外というもので区別をすることができるわけですから、まず、数字としては把握できるということだと思います。これは明らかにしてほしいと思います。

後遺症で受診した後、どのような診断になったのか
ここを把握することはとても重要ではないか

 原のり子 私は、後遺症疑いで受診した方たちが、どのぐらいの割合で他の疾患だと診断されているのか、これを把握すると同時に、それがどういう疾患だったのかということを明らかにすることが大事なのではないかと思います。
 例えば、コロナ後遺症の疑いで受診して、筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労症候群ともいわれていますが、この筋痛性脳脊髄炎と診断を受けるケースもあります。診断がつくと分析対象から外れるというのが基本的な考えだということですけれども、一方で、コロナ罹患を機に筋痛性脳脊髄炎を発症する可能性についての研究がいま進められています。
 ですので、分析対象から外してしまうと、コロナに感染したことが原因で重い症状に苦しんでいる人を外してしまうことになる可能生があるのではないかと思います。
 ですから、受診した後、どのような診断になったかということを把握することは、コロナの後遺症治療を前進させていく上で、とても重要ではないかと私は考えます。

タスクフォースの先生方のご意見も聞いて
分析の仕方についても検討していただきたい


 原のり子 そこで、1点確認させてください。ぜひタスクフォースの先生方のご意見も聞いて、この分析の仕方についても検討していただきたいと思いますけれども、いかがですか。

 感染症対策調整担当部長 今回の症例分析におきましては、コロナ後遺症が疑われる患者を対象に治療内容や症状の改善等を把握することを目的として進めてまいりたいと思います。

タスクフォースの先生方の意見を聞くんですよね
ちょっと確認させてください


 原のり子 でも、先ほどの答弁では、タスクフォースの先生方の意見を反映させていくということで取り組まれることは取り組まれるわけですよね。
 そうしましたら、症例分析をして、さまざまな意見を聞きながら進めていくわけですから、どのようにしていくことが分析としていいかということについては、この先生方、タスクフォースの先生方の意見を聞くということはやられるということではないんですか。ちょっと確認させてください。

 感染症対策調整担当部長 今回の症例分析につきましては、治療内容や症状の改善等を把握するという目的を踏まえまして、東京iCDCの先生方の助言をいただきながら進めてまいりたいと思います。

 原のり子 この場では、ぜひ先生方の専門的な立場からの意見を十分に聞いていただいて、よりよい分析がされるようにお願いをしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。

コロナ後遺症は治療法が確立していない
不安に関して相談できる体制は後退させてはいけない

 原のり子 そして、先ほど筋痛性脳脊髄炎の診断を受けるケースについて話をしましたけれども、このことについて、ちょっと一言、発言をしておきたいんですけれども、筋痛性脳脊髄炎と診断を受けて、寝たきりのような状態になってしまった方が、指定医の診断では、障害1、2級相当だったにもかかわらず、手帳の判定ではより軽くなってしまう、そういうケースが出ているという、そういう声が寄せられました。そのため、適切な医療を継続的に受けられない状況に追い込まれている方もいらっしゃいます。
 なぜこういうことが起きているのかは福祉局の範疇になりますので、また今後、別途聞いていきたいと思いますけれども、重要なのは、コロナ後遺症は治療法が確立しておらず、さまざまな不安に関して相談できる体制は後退させてはいけないということだと私は思います。
 都立病院での相談窓口は廃止されてしまいましたけれども、改めて都として、コロナ後遺症相談窓口を設置すべきではないですか。見解をうかがいます。

 感染症対策調整担当部長 都では、後遺症に悩む方が身近な地域で受診できるよう、後遺症に対応する500以上の医療機関の公表を行っております。
 また、新型コロナ後遺症ポータルサイトでは、後遺症に関するQ&Aを掲載するとともに、後遺症に対応する医療機関について、所在地や症状で検索できる機能を追加し、利便性の向上を図っております。

相談窓口があって、そこから医療機関につないでもらう
都としてSOSを出せる窓口を設置することを強く求める


 原のり子 利便生の向上を図っているということで、それはとても大事なことで、必要なことだと思います。
 ただ、コロナ後遺症の症状がある中で、つらいなか自分で医療機関を探すというのは本当に大変なことです。相談窓口があって、そこからつないでもらうということが可能になれば、どれだけ精神的、身体的負担が軽減するかと思います。少なくとも、都として、SOSを出せる窓口を設置することを強く求めたいと思います。

アフターケア外来
都立病院にも設置する必要があるのではないか


 原のり子 あわせて、継続して後遺症の調査、治療を行っている岡山大学ではアフターケア外来を設けています。都立病院にも設置する必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。

 都立病院支援部長 後遺症の診療につきましては、地域医療機関との役割分担に基づき、すべての都立病院が通常の医療提供体制の中で適切に対応しているところでございます。

コロナは終わっていない
アフターケア外来は患者さんの希望にもなる


 原のり子 岡山大学では、患者さんとともに研究と治療を進めています。
 東京都としても、症例分析を都立病院を対象に行っているということですから、こうした調査を今後も継続し、治療を前進させる、そういう外来をつくることは、先が見えなくて苦しんでいる患者さんの希望にもなるのではないでしようか。
 コロナは残念ながら終わっていません。ぜひ検討することを求めて、次の質問に移ります。

【関連記事 2025年11月事務事業質疑 福祉局】

(1)サービス推進費補助 さらに改善を
(2)放課後等デイサービスの質とは何か
(3)「こども誰でも通園制度」について考える

【関連記事 2025年11月事務事業質疑 保健医療局】

(1)医療機関や薬局への緊急支援を
(2)都内の民間・公立病院への都の支援を求める


都政について報告
共産党東久留米市議団の市政報告懇談会で
コロナ後遺症 相談窓口の設置、対策強化を―事務事業質疑_b0190576_12172713.jpg




# by hara-noriko | 2026-02-21 12:23 | 都議会 | Comments(0)

都内の民間・公立病院への都の支援を求める―事務事業質疑   

保健医療局への事務事業質疑
民間・公立病院への都の支援を求める


 都議会厚生委員会でおこなった事務事業質疑のうち、まだ紹介できていなかった質問を4つ紹介します。事務事業質疑は、都が実施する施策にたいして何でも質問できるので、私も力を入れています。保健医療局に対しておこなった質問(2025年11月18日)は、以下の内容です。(1)物価高騰対策として医療機関や薬局への緊急支援を求める(2)地域医療を守るために都内の民間・公立病院への都の支援を求める(3)コロナ後遺症対策(4)市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)についての取り組み―です。2回目は、都内の民間・公立病院への都の支援です。

【原のり子のコメント】

 民間病院への支援の継続と拡充、公立病院への支援の強化をこのときにとりあげましたが、現在、都が示した予算案では、両方とも対応する内容で示されています。
 民間病院には、入院患者1人当たり1日500円(今年度は580円)の支援、公立病院には、運営費補助の病床基礎額を1床あたり122万円を152万円に引き上げるという内容です。これは大事な前進です。また、診療報酬改定も、3.09%の引き上げになります。しかし、診療報酬の引き上げが本来10%ぐらい必要と東京都自身が国に提言を出していたことからすると、今回示された予算案はさらなる拡充が必要ではないでしょうか。
 このときの議論をベースに、予算審議に臨みたいと思います。
 以下が質疑の内容です。

地域医療に関する調査分析と緊急提言
それぞれの内容は? 都内の病院の7割が赤字


 原のり子 では、この物価高騰対策、光熱費や食材費などの対策の継続が行われれば、それで十分かといえば、そうとはいえません。
 現在実施されている地域医療に関する調査分析についてうかがいます。この調査分析は、コロナ禍以降の患者数の減少や物価高騰などによる経営状況の変化などを把握、分析し、国への提案要求や医療施策の検討に活用すると述べられてきました。
 11月12日に、地域医療に関する調査、経営状況に関する調査の中間報告が出され、国に対し、診療報酬改定等に関する緊急提言が提出をされましたけれども、それぞれの内容を改めてうかがいます。

 保健医療局医療政策担当部長 都が行っている調査の中間報告において、都内病院の約7割が赤孛となるなど、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫していることが改めて浮き彫りとなりました。 これを踏まえ、診療報酬の大幅な引き上げなどを求める、国への緊急提言を実施したところでございます。

病院運営の厳しさを都の責任を明らかにしたもの
都はどのような支援をするのか、が問われている


 原のり子 この中間報告は、都内の病院の運営の厳しさを都の責任で明らかにしたもので、重要です。また、提言の内容も、今の状況を放置すれば、病院の縮小、撤退や一層の人材不足につながり、結果として、都民が安心して医療を受けられる体制が損なわれるおそれがありますと指摘し、診療報酬は少なくとも約10%本体部分の引き上げが必要だとして、大幅な引上げを求めるとともに、物価や賃金の上昇を速やかに診療報酬に反映させる仕組みを導入することや、また、診療報酬改定のタイミングを待たず、機動的な財政支援を行うことを求めるという大変重要なものだと思います。
 その上で、では、東京都はどのような支援をするのかということが問われています。調査分析は医療施策の検討に活用するとありますが、どのように活用していくのか、うかがいます。

 医療政策担当部長 先日、国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視するとともに、都の医療政策の検討を進めてまいります。

都内の病院の7割が医業赤字
民間病院への支援の継続が必要だ


 原のり子 今後の医療政策を検討していく際に活用していくということだと思います。先ほどご答弁にあったように、中間報告では、都内の病院の7割が医業赤字に陥っているということです。
 そして、民間病院、公的病院、公立病院のいずれも深刻であるということが明らかになっています。この調査結果を踏まえれば、現在実施している民間病院への支援の継続が必要だと考えますが、いかがですか。

 医療政策担当部長 本来、医療機関の経営に関する課題は国が対応すべきものでございますが、現下の状況を踏まえ、都は今年度、民間病院を対象に、緊急的かつ臨時的に支援金を交付しております。先日、診療報酬改定などに関する国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視してまいります。

支援の継続と同時に拡充も必要だ
入院患者1人1日当たり580円の支援をさらに拡充を


 原のり子 継続と同時に拡充も必要です。
 都の調査の中間報告では次のように書かれていますが、100床当たりの平均で、医業利益はマイナス1億3800万円、経常利益でもマイナス7500万円です。
 一方、都の入院患者1人1日当たり580の補助金だと、病床100床で、病床利用率が90%でも、年間1900円の支援なんですね。
 もちろん国の責任が大きいですし、東京都はほかの補助も行っていますけれども、医療現場では、入院患者1人1日当たり580円の支援をさらに拡充してほしい、と切実な声が寄せられています。対応すべきと考えますが、いかがですか。

 医療政策担当部長 先日、診療報酬改定などに関する国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視してまいります。

対策が急がれる、という認識を都はもっている
国の動きを注視するだけでなく都として対策を検討すべきだ


 原のり子 いずれも国の動向を注視という答弁ですけれども、診療報酬がどうなるかの見通しは立っていない上、政府は医療費4兆円の削減を進めようとしています。その下で支援をやめるということはあり得ませんし、拡充こそ必要だと思います。
 国への提言では、地域医療の確保のため、診療報酬改定のタイミングを待たず、機動的な財政支援を行うことと述べています。
 それだけ対策が急がれる事態だという認識を東京都は持っているというわけですから、補正予算での支援の充実も含めて、対策を検討することが必要だと思います。この点について見解をうかがいます。

 医療政策担当部長 医療機関の経営に関する課題は、本来国が対応すべきものでございます。都は先日、診療報酬の大幅な引上げなどに関する国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視してまいります。

 原のり子 今年度、民間病院に対して、緊急な支援が必要だと判断をされたわけです。そして、その後も状況は変わっていない。むしろ本当に赤字の状況も大変だと、病院の方でも指摘をされている。中間報告でもはっきりと出ているわけです。
 診療報酬改定を待たずに機動的な対応が必要だと国に求めている、そういう状況ですから、やはり東京都としても必要な対応をすべきだと私は改めて強調をしておきたいと思うんですね。

医療関係者からは
580円の支援を2倍にしてもらいたい、の声が


 原のり子 医療関係者の方々にお話をうかがいますと、580円の支援があって本当に助かった、これがなければ成り立たない。しかし、これがあっても、赤字であることには変わりがなく、なんとか倍の金額にしてもらえないか、などの声が次つぎと寄せられます。それだけ本当に深刻な状況だということです。拡充を強く求めておきたいと思います。

公立病院の運営もたいへん厳しい
緊急に補助の拡充が必要だ


 原のり子 あわせて、この調査結果を見ますと、先ほども触れましたけれども、公立病院の運営もたいへん厳しい状況になっています。緊急に補助の拡充が必要と考えますが、対応についてうかがいます。

 医療政策担当部長 都は、市町村公立病院の安定的な運営を支援するため、提供する医療の内容や病床数等に応じて運営費を補助しております。
 また、今年度開始した高齢者用の病床確保や、小児科、産科等を担う病院への支援について、公立病院も対象としております。

現状では都の支援は足りていない
市長会からも支援が求められている 都の見解は?


 原のり子 ご答弁にあった補助についても、もちろん私も認識をしています。大事だと思います。しかし、それでは足りないということが中間報告に示されているのではないですか。とりわけ都内の市町村が運営する公立病院について、市長会からも最重点要望として、持続可能な公立病院運営に対する支援が求められていますこのように書かれています。
 二次医療を担う中核医療の役割を果たしている公立病院は、物価高騰や人件費増加により、極めて厳しい経営状況に直面するとともに、地域を支える医療従事者の確保が困難な状況となっている。有事の際における対応も含め、持続可能な医療提供体制を維持していくため、各種補助制度の拡充などの財政支援や医療従事者の確保等に向けた方策を講じられたい。
 この要望が出ているわけですけれども、この市長会要望にはどう応える考えですか。見解をうかがいます。

 医療政策担当部長 今回都が行っている調査では、公立病院も含めた都内病院の経営状況を調査してございます。
 その中間報告では、都内病院の約七割が赤字となるなど、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫していることが改めて浮き彫りとなっております。
 本来こうした課題は、医療機関の経営に関する課題は国が対応すべきものでございまして、都は国への緊急提言を実施したところでございます。

各種補助制度の拡充などの財政支援など
市長会は具体的に要望 都は真剣に受け止めてほしい


 原のり子 市長会要望では、各種補助制度の拡充などの財政支援や医療従事者の確保等に向けた方策をということも具体的に示されているわけですね。私は、ぜひこれを真剣に受け止めて、検討をしていただきたいということを求めておきます。

多摩地域では公立病院が住民を支えている
すべてが赤字の見込み 都として支援すべきだ


 原のり子 多摩地域では、23区に比べて医療機関が少なく、都立病院も少ない中で、市町村による公立病院が住民を支えています。昨年度は多摩地域のすべての公立病院が赤字の見込みです。公立病院への支援を都としても進めるべきだと思います。

重要な役割を果たしている公立昭和病院の場合
救急、小児、周産期の不採算部門も担う


 原のり子 小平市にある公立昭和病院は、救命救急センター、地域がん診療連携拠点病院、地域周産期母子医療センター、地域災害拠点中核病院など、北多摩の地域で重要な役割を担っています。
 しかし、昭和病院企業団議会の昨年の第2回定例会において、2023年度は2億4000万円余の赤字となったということが議論になっています。
 企業長は、光熱水道費等の物価高騰の影響等による医業費用の増加、さらに、新型コロナウイルス感染症を対象とする補助金等がすべてなくなったことに触れて、赤字となったと報告をされています。
 また、担当職員の答弁では、民間病院と公立病院のいちばん大きな違いは、やはり不採算医療、政策医療を担っていることだと思います。救急、小児、周産期に関しましては、需要があってもなくても、その受け入れる器を用意しておくということで、人件費、設備整備費をはじめ、大変な費用がかかりますと述べています。

公立昭和病院 各市の財政力からすると負担が重い
こういうところにこそ都の支援が必要だ


 原のり子 そして、当然、10年前に比べて、医療にかかるお金、材料費がこれだけ上がっているということは、政策医療にかかるお金も、費用も大変上がってきているということで、企業団を構成する各市から15億円をもらってはいるが、不採算医療を賄うのには十分だとはいいづらい状況です、と述べられています。
 これは、一昨年度の決算の議論のときの話で、昨年度は10億円を超える赤字となる見込みになっています。さらに厳しい状況になっています。
 現在、小金井市、小平市、東村山市、東久留米市、清瀬市、東大和市、西東京市で構成し、不採算医療にかかるお金を分担して出しているわけですけれども、市の財政力からすると非常に負担が重く、金額を増やすということは簡単なことではありません。
 こういうところにこそ、都の支援が必要ではないでしようか。中間報告を踏まえて、早急に対策を取ることを強く求めておきたいと思います。

【関連記事 2025年11月事務事業質疑 福祉局】

(1)サービス推進費補助 さらに改善を
(2)放課後等デイサービスの質とは何か
(3)「こども誰でも通園制度」について考える

【関連記事 2025年11月事務事業質疑 保健医療局】

(1)医療機関や薬局への緊急支援を

駅前で都政報告
都内の民間・公立病院への都の支援を求める―事務事業質疑_b0190576_21411905.jpg



# by hara-noriko | 2026-02-16 21:48 | 都議会 | Comments(0)