これでいいのか? 子育て新システム   

9月議会一般質問から(2)
 一般質問では、菅内閣がすすめる「子ども・子育て新システム」についても質問しました。
 政府は6月29日、「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」を決定しました。私が心配しているのは、この新システムにより、保育をいちばん必要としている子どもたちが、保育を受けられない状況が広がるのではないか、ということです。
 というのも、「新システム」のねらいが、国や自治体の保育に対する責任を後退させ、保育を産業化していくことにあるからです。
 障がいをもつ子どもや、社会的養護を必要としている子どもへの対応については、まったく触れられていません。保育費用は応益負担とされます。所得に関係なく一律に費用を負担するので、所得が低い人ほど負担が重くなります。現在の市町村の保育実施義務をなくし、保護者の責任で直接契約とする、ともいいます。これでは、困難を抱える家庭やハンディをもつ子どもが、はじかれてしまいます。
 その上、幼保一体化を行い、幼稚園も保育園もなくし、子ども園にするといいます。その子ども園は、今行なわれている認定子ども園とはまったくちがうものです。幼稚園・保育園、それぞれの成り立ちや歴史、保育内容、保育者の資格などが十分検討もされずに一体化することについては、あまりに乱暴であり、さまざまな関係者から懸念が示されています。
 そこで私は、「仮にこのまま新システムが実施された場合、市への影響はどうなると考えられるか」と質問しました。
【答弁と私の感想】
 担当部長答弁では、国からまだ詳細について通知をされていないこと。しかし、スケジュールは、来年度には法案を出し、実施できるものは即実施し、2013年度本格実施、と聞いている。・・・ということでした。国は、なんて無責任なんでしょう!
 それにしても、保育園も幼稚園もなくすという新システムですから、前市政のもとでたてられた、みなみ保育園の民営化計画もこのまますすめることはできないはずです。しかし、「新システムの動向を注視しながら、民営化計画は説明していく」との答弁が。私は、子どもを犠牲にする保育園民営化計画に反対である立場を改めて表明しつつ、新システムの動向も不透明なのに、民営化だけはどんどんすすめるということはしないように、強く求めました。

                      アメンボウがつくった波紋
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by hara-noriko | 2010-09-10 22:51 | 市政報告 | Comments(0)

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