選挙権のない子どもたちの声を市政に
2010年 09月 14日
私は市に対して、子どもの権利条約条約にもとづく条例の制定について、検討を求めました。
9月1日、2学期が始まるその日に、女子中学生が自殺をした、との報道がありました。夏休み期間中、子どもの自殺、その低年齢化が大きな問題となっていました。未来に生きる子どもたちが希望を失うということに、本当に胸がしめつけられます。
子育て支援を通じて、保護者、そして子どもを支えていくということはもちろん重要ですが、同時に、子どもたち自身を直接応援することが、今強く求められているのではないでしょうか。
昨年、子どもの権利条約が国連で採択されて20年となりました。この条約は、子どもの生存の保障、こどもの意見が聞き取られ、相談にのる大人や友だちの存在、人間的発達のための教育はもちろんのこと、休息や遊び、文化を保障することなど、豊かな子ども期をおくるための権利を定めています。日本を含め、条約を締結した国々はこれらの権利を保障する義務があります。
6月11日、国連子どもの権利委員会は、最終所見(3回目の所見)を日本政府に示しました。「過度に競争主義的な環境による否定的な結果を避けることを目的として学校制度および学力にかんする仕組みを再検討すること」などを勧告。5年前の2回目の勧告について、「大部分が実施されていないか、まったく対応されていない」と厳しく指摘しました。改めて、日本政府の姿勢が問われています。
そして、各自治体の姿勢もまた、問われていくと思います。
東久留米の子どもたちがのびのびと成長していくことを保障するため、市としても子どもの権利条約にもとづく取り組みを強化していくことが大切だ、と強調して条例制定の検討を求めました。
【答弁と私の感想】
市長は、「条例制定は必要条件ではない」と消極的な答弁・・。お隣の西東京市でも、2008年から、子どもヒアリング、アンケート、専門家も参加しての懇談会などつみかさねていることも紹介しながら、条例制定だけが重要なのではなく、そこにいたるまでのプロセスが大事なんだ、ということを強く訴えました。
さらに、すぐにとりくめることとして、子ども議会の開催を求めました。市長は、「さまざまなお子さんと話している」と答えましたが、子ども議会は、公の場で子どもの意見表明権を保障し、行政が正面から応えていく場です。考えたり調べたりしたことを発表して受け止められ、真剣にこたえてもらうことで自信になります。提案が実現すれば、さらに大きな自信になります。また、必ずしも思い通りにならないことも学んでいきます。そして、何より、このことを通じて行政、大人の側が子どもたちから多くのことを学ぶことになります。
以前実施された子ども議会で、「お弁当を忘れる人や、好きだからと言って菓子パン1個だけ毎日もってくる人がいます。早く中学校給食をやってほしい」と訴えた中学生がいました。自分はお弁当をもっていっていても、そうやって周りの友だちのことで胸を痛めて質問したのです。じーんときました。教育としての学校給食のあり方を、改めて中学生の発言に学びました。また、以前、私のニュースで特別教室にクーラーを順次つけていく、ということを書いたら、それをみたお子さんが、「これ、私が子ども議会で質問したことだ!」と言った、とお母さんが教えてくれました。
つい、長くなってしまいました。「選挙権のない子どもたちの声を市政に」。最初に市議に立候補したときからの私のテーマです。ひきつづき、とりくんでいきます。
オミナエシにとまるベニシジミです
by hara-noriko | 2010-09-14 12:08 | 市政報告 | Comments(2)