議会を動かした力   

 9月議会が終わりました。「コミュニティーバス運行の早期実現を求める請願」が採択されたことをはじめ、市民の声が市政を動かすことを実感する議会でした。が、最終本会議に、さらにそのことを感じました。
 傍聴していた方から、「大逆転でしたね」とメールをいただきましたが、厚生委員会では不採択だった「障害のある子どもの卒後対策に関する請願」が、一転して採択になったのです! 本当によかったです。
 すでに、今年度卒業する人の行き先が不足している状況で、緊急に手立てをとる必要があるのです。だからこそ、請願事項にも、「特別支援学校卒後等の行き場としての福祉施設の充実を早急に実現してください」とあるように、単に新たな施設をふやす、ということだけでなく、今ある福祉施設の充実も含めて述べられているのだと思います。
 来年の春に、「どこの施設にも行けなかった」という人が出ないようにするためには、今、手を打つ必要があるという、お父さんお母さん方や障がい児・者関係者の声が議会を動かしました! これを力に、ひきつづき働きかけを強めていきます。

本会議での討論から
 私は、「障害のある子どもの卒後対策に関する請願」を採択すべきだ、と主張して本会議の討論に立ちました。主な内容を紹介します。
                    ◇                ◇
 本請願は、特別支援学校卒業後、また「さいわい福祉センター」の3年間の通所訓練事業終了後、日中活動としての行き先である福祉施設が不足していることから、充実を求めているものです。このことは、毎年のことであり、まずは今年度、行き先のない人を出さないよう、すぐに手立てをとることが必要です。そうしたことから、(請願を)趣旨採択するのではなく、採択することを求めるものです。
 厚生委員会でも指摘しましたが、現在の障害者福祉計画策定時におこなったアンケートでは、18歳から64歳までの方で、日中の過ごし方として「とくに何もしていない」という方が27.4%を占めており、一番多いという状況でした。福祉作業所などに行っている方は、わずか10.1%です。
 障害は一人ひとり違うので、一律にはいきませんが、だれもが自分らしく過ごせるようにしていくことは行政の責任です。請願にも、「特別支援学校を卒業しても安心して自分のあった場所が選べる施策を実行してください」と書かれています。その点で急がれるのが、車椅子の方の対応です。
 活動センター「かなえ」は、2002年(平成14年)10月に開所し、すでに8年が経過しました。もともと、わかくさ学園が移転するまでの暫定利用、という位置づけで、5年を目途に移動するとしていました。暫定という位置づけであったため、エレベーターはなく、活動場所は2階。外の非常階段を利用しており、狭くて急な階段で、雨の時はすべりやすくとても危険です。
 本来「かなえ」は、車椅子の方をはじめ、重度の障害者を受け入れるために設置されたものです。しかし2階であることから、車椅子の受け入れができず、歩行出来ていた方であっても、車椅子が必要になるケースもあり、大きな問題となっています。
 現在、定員25名のところ、17名ということです。生活介護の施設は3か所ですが、「かなえ」以外の2か所は、空きはありません。もし「かなえ」が、車椅子対応できるように施設が改善されれば、卒後対策としても大きな前進になります。
 ひきつづき改善に向けて市が責任をもってすすめるよう求め、日本共産党市議団の意見といたします。

        例年より遅く咲き始めた曼珠沙華(東久留米市野火止の雑木林で)
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by hara-noriko | 2010-09-25 23:39 | 市政報告 | Comments(0)

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