9月議会一般質問から(2)高齢者福祉
2012年 09月 15日
第2番目の質問として、高齢者福祉についてうかがいます。
訪問介護 実態とかけ離れた生活援助の時間切り下げ
6月議会において、市民の方からも請願が寄せられた、訪問介護の生活援助についてです。これまでの「30分以上60分未満」および「60分以上」という時間区分が、「20分」「45分」の時間軸を基本に、「20分以上45分未満」および「45分以上」に再編され、介護報酬が2割近くも引き下げられました。
時間区分の見直しの根拠とされたのは、厚生労働省が実施した「訪問サービスにおける提供体制調査」の結果です。家事ごとの時間を割り出し、その組み合わせによって見直したというのですが、たとえば、洗濯に要する時間は16.7分という設定になっており、実態とかけ離れているのです。
こうしたなか、実際に時間切り下げになった、あるいは複雑になった、との声が寄せられています。6月議会において、市内の事業者に対し、従前サービスの切り下げが起きないよう指導・助言しているとの答弁がありましたが、市外事業者も含め、対策をとってほしいことを要望しました。その後の状況について、お聞かせください。
■答弁をめぐって
市外の事業者にも、ケアマネージャー連絡会などを通じ、指導・助言にとりくんできたことが担当部長より答弁されました。
私は、そのことに感謝するとともに、それでも実際には困難な状態が解決されていない現状を具体的に質問しました。ある要介護2の方のケース。週4日のホームヘルプサービスを受けていますが、日数は変わっていません。ところが、トータルで1週間の合計で従前より50分も時間が削られています。しかも、1日のうちに時間を割って午前と午後に入るようになっているなど、複雑化しています。病院に行きたくてもうまく予定が組めない、ヘルパーさんの出入りで疲れてしまう、ヘルパーさんも大変そうだ…と話しています。
あわせて、料理までしてもらう時間がなく、食材を刻むところまでになってしまうので、切ってもらった野菜を電子レンジで温めて、ドレッシングで毎日食べている…。たまにはきんぴらが食べたいと思うけど、体が痛くて調理ができないので我慢している。それでも、ヘルパーさんには申し訳なくて頼めない、と。こうした声なき声によりそって、自分らしく在宅で過ごす権利、生きる権利が守られることの大事さを発言しました。そして、この問題は、根底には国の問題があり、介護報酬の引き下げの改善など、共産党としても働きかけをさらに強める考えを述べました。
カワセミ(黒目川)
by hara-noriko | 2012-09-15 01:29 | 市政報告 | Comments(0)