イオン出店めぐり市民の力が都を動かす
2013年 01月 26日
イオン東久留米店(仮称)について、東京都大規模小売店舗立地審議会が開催され、傍聴しました。1月19日、都庁舎の33階の会議室。午後3時から5時すぎまでかかりました。地元住民のみなさんや、篠原重信、村山順次郎の両市議も傍聴しました。
市民から多数の反対意見が出されたことにより、審議会は現地視察も行なったとのこと。そのうえでの審議の結果、大店法では異例の厳しい付帯意見(但し書き)が付けられることになりました。担当課長は、市民からの意見書は159件にもなり、出店に反対の立場が圧倒的であったこと、そしてその内容を具体的に話し、事業者の対応について報告しました。
印象的だった3つの問題
印象的だったことは大きく分けると3つです。
(1)住民のみなさんが反対や懸念を表明している点の重みが議論されたこと。
(2)これだけ市民意見があるのに対し、東久留米市としては「意見なし」としていることへの疑問が出されたこと。市が主導している案件なのに、傍観者的であることがはっきりと指摘されたこと。
(3)現地を見て道路事情が非常に貧弱であり、しかも、予定された道路整備が現時点でもできていない問題が指摘されたこと。本来、都市計画変更の時点で対応されていないといけない、との意見がだされたこと。
4つの付帯意見(但し書き)
最終的なとりまとめとしては、大店法の範囲では「意見なし」とするしかないが、4つの付帯意見(但し書き)をつけることになりました。
(1)関係機関と協議し交通安全対策を徹底。開店時の対応。
(2)小学校、保育園などがある場所。通学の安全対策。
(3)騒音対策。
(4)地域からの要望に誠実に対応。
これを、会長が提案した後、それで終わらず、さらに委員から補強してほしいことなども具体的に出され、肉付けされることになりました。その中には、住民意見・要望の統括的窓口の設置をすべきとの意見もありました。
出店にゴーサインを出してもいいのか
私は、市民の力はすごい、東京都も動かした、という思いとともに、審議会であれだけの問題を指摘しているのなら、本来は、少なくとも「延期」にすべき、などの意見がついていいのではないか、と思いました。現に、できているはずの道路さえできていないのですから。たくさんの市民意見からしても、住環境に与える影響は大きく、今の時点でゴーサインを出していいのかと…。
「市が主導し、市の施策として出され、今回市としても意見なし、としているのだから、審議会としても意見なし、とするしかない」という趣旨の意見を聞きながら、それでいいのか…と正直思いました。そして、馬場市長の公約違反は本当に罪深いと思わざるをえませんでした。
「さらに運動すすめたい」を共通の思いに
審議会終了後、イオン問題を考える会の事務局長さんの「今日の審議会の意見をふまえ、広く住民の人たちに知らせ、さらに運動をすすめていきたい」とのことばを共通の思いとしました。
by hara-noriko | 2013-01-26 14:11 | 市政報告 | Comments(4)