民設民営 わらべみなみ保育園のスタートにあたって   

 3月31日、公立みなみ保育園の最後の日。夜7時ごろ、車で近くを通り、少し離れたところから見ました。まだ電気もついていて引っ越しの作業中のよう…。なんともあたたかみのある雰囲気の保育園でした。やはり…本当にさびしいです。
 4月1日、民設民営のわらべみなみ保育園がスタートします。公立みなみ保育園からたくさんの子どもたちが移行します。この子どもたちも、他園に移る子どもたちも、そして、新しく入園する子どもたちみんなが、楽しい保育園生活が送れるように応援していきたいと思います。
 以下、3月議会最終日の本会議で行なった、請願の採択を求める私の討論です。(保育に関する請願はすべて不採択になっています。詳しくは、こちらをご覧ください)

【請願採択を求める私の本会議討論】
私は、日本共産党市議団を代表して、
26請願第1号 みなみ保育園について引き継ぎに最善を尽くすことを求める請願、
第2号 さいわい保育園の民営化計画の撤回及び公立保育園の存続を求める請願、
第4号 これ以上民営化によって公立保育園を減らさないことを求める請願、
第5号 待機児童を解消するために認可保育園の増設を求める請願、
について採択すべきとの立場から、討論いたします。
子どもたちの移行について市が責任をもつことは当然のこと
 何よりも残念なのは、みなみ保育園について、26請願第1号 引き継ぎに最善を尽くすことを求める請願が、厚生委員会で不採択になったことです。この最終本会議で、採択されることを願ってやみません。あと数日で、みなみ保育園は40年の歴史に幕をおろし、民設民営のわらべみなみ保育園が開園されます。民営化計画は、市がたてた計画であり、市が子どもたちの移行について責任をもつことは当然のことです。最善を尽くしてほしい、との保護者の思いを行政も議会も受け止めていくべきではないでしょうか。
引き継ぎに関しても課題が残っている
 現に、引き継ぎに関して課題が残っています。看護師さんとの引き継ぎが、事実上3月下旬に2回ということですが、それで十分とはいえないことは明らかです。0歳児から在籍する、しかも、障害児もこれまでと同じ水準で受け入れることが公募要項のなかで約束されており、そうした保育を支えるには看護師さんの役割が極めて重要です。現在のみなみ保育園の看護師さんと一緒に動きながらの引き継ぎが、十分にやられるべきだったのではないでしょうか。
4月以降も答弁を実行するよう、改めて市に求める
 また、園舎の完成がぎりぎりの時期になったため、保育の一環として新園舎をたずねての活動など、十分にはできなくなりました。こうした状況のなか、4月以降も子どもたちをしっかり支えるため、市としても必要に応じて関わっていくこと、現みなみ保育園から職員会議にも一定期間参加すること、法人から旧職員の協力などの要請がある場合応えていくこと、などについて答弁がありました。これらを実行していくことを改めて求めます。
園と保護者との信頼関係が結べるよう、市として支援する必要がある
 みなみ保育園保護者の方々から議員に寄せて下さった手紙は、いつも緑色の封筒にはいっており、これまでに大変な数が寄せられました。今議会中、最後の手紙が寄せられました。ぎりぎりまで子どもたちのことを考え、引き継ぎがきちんと行われるようにとりくむ、保護者の姿勢に頭が下がります。私は、改めて、保護者のみなさんが本当に引き継いでほしいのは、保育者と保護者が信頼しあい、一緒に子どもを育てていくという、これまでの保育で大切にされてきた中身であると感じました。だからこそ、「すべてコピーするぐらいの気持ちでやります」といっていた法人が、今後もその姿勢で臨み、保護者との信頼関係が結べるように、市としての支援が必要であり、強く求めるものです。
みなみ保育園の検証なしに、次の民営化にすすむべきではない
 さて、みなみ保育園の民営化についての検証は当然のことながら今後の課題となります。みなみ保育園は、わが市で初めての民設民営化であり、公設民営化であった滝山・ひばり・うえのはらとは異なります。ですから、みなみ保育園の検証なしに、次の民営化にすすむべきではありません。
市長は「全園民営化方針」を打ち出したが
 また、みなみ保育園でも、選定1位の法人が辞退するなどの予期せぬ事態がおこったことからも、果たして民営化に際して、担える法人が集まるのかどうかという現実問題もあります。並木市長は、「全園民営化方針」を打ち出しましたが、具体的な内容は明らかにせず、障害児保育をはじめ、公立保育園が中心的に担っている分野をカバーできるのか、ということを質問しても、具体的な答弁はありません。このような状態で、さいわい保育園、その次の保育園、と乱暴に民営化することは認められません。保育園は、小さな子どもたちの命をあずかる場所です。もっと慎重にあるべきです。
待機児解消へ 認可保育園増設の決断を求める
 今、急がれるのは、待機児解消です。認可保育園を増設することを真剣にすすめるべきです。民営化によって公立保育園をなくす、というやり方では、いつまでも待機児解消はすすみません。今議会で、利活用の方針が事実上白紙になった旧大道幼稚園跡地、また、国有地などを利用しての保育園増設を真剣に検討するべきではないでしょうか。わが市の待機児は、2月1日時点で、旧定義327名、新定義249名にものぼっています。ここにこそ、市長の決断を求めたいと考えます。
 以上で、4本の請願に対する賛成討論といたします。
 
  お弁当をつけたヒヨドリ(黒目川)
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by hara-noriko | 2014-04-01 00:37 | 市政報告 | Comments(0)

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