都議会で共産党の代表質問を傍聴しました
2017年 03月 05日
築地市場の豊洲移転
「現在地での再整備を含め、抜本的に検討すべきだ」
2月28日、東京都議会で日本共産党の代表質問を傍聴しました。質問に立ったのは、あぜ上三和子都議。「築地市場の豊洲移転問題を、現在地での再整備を含め、抜本的に検討すべきだ」「『何がぜいたくかといえば、まず福祉』といって福祉を削減してきた石原都政。ここを切り替えるとき。大型開発優先都政の転換を」と正面からの質問。そして、その多くに小池知事自らが答弁しました。
突然、自民党席あたりがざわついて…
驚いたのは、あぜ上都議が豊洲問題について、「現在地での再整備を本格的に検討すべき時にきているのでは?」と質問したときです。突然、自民党席のあたりがざわつき、ことばは十分聞き取れませんでしたが、野次があったことです。質問中、一番うるさくなったのはこのときでした。豊洲の土壌汚染が深刻であることが明らかになった以上、抜本的な検討は避けられず、そのなかには当然現在地での再整備も含めて考えるべきです。野次を飛ばしている人たちは、抜本的な解決を本気ですすめようと思っていないのではないか、と感じました。
小池知事 「移転問題は、安全・安心の確保を最優先に」と答弁
しかし、知事の答弁は明快でした。「市場移転問題は、安全・安心の確保を最優先に考える必要がある」「移転は都民の意見をふまえて判断することが必要。そのために正確な情報を提供していくことが大事」。そして、築地市場の再整備については、断念した経過もある一方、新たな手法等もあることを承知している、と述べ、市場プロジェクトチームでの検討もみて判断していきたい、と。議場は静かに聞き入っていました。
また、大型開発優先の転換についての質問のなかで、地下化された外環道の地上に計画している「外環の2」について、住民の合意が得られていない、再検討が必要、との質問に対し、「いろいろな意見があることは承知している。現地視察も状況ふまえて判断する」と答えています。
全体として、見直すべきは見直す、都民の意見を聞く、という姿勢が示された答弁になっていることは重要だと感じました。
あぜ上都議 公立保育園への支援強化を求める
私がとてもうれしかったのは、あぜ上都議が保育園待機児の深刻な状況の解決に触れたところです。北区では緊急対策として公立保育園をふやしたら、保育士さんの募集に殺到している。待機児解消という点でも、働きたい人にとっても効果がある。しかし、安心してあずけられる公立保育園が大きく減っている。その背景に、公立保育園の施設整備費や運営費に対する補助が、国からも都からも出なくなっていること。支援強化が必要…と。
さらに声をあげていきましょう
残念ながら、知事ではなく局長答弁。公立保育園については、自治体がそれぞれの実情をふまえて考えていくもの。多様な保育サービスを支援する…という従来の枠をこえませんでした。ただ、来年度、東京都の保育にかける予算は過去最高とのこと。待機児解消をさらに強力にすすめる、そして、安心して利用できる保育施設であるように都としても指導していくことを位置付けています。そうした点で、今回のあぜ上都議の質問は、新しい都政になっての重要な提起です。知事自身に検討をすすめてほしいと思います。さらに声を上げていかなければ!
by hara-noriko | 2017-03-05 01:04 | 東京都政 | Comments(0)