都議会第2回定例会が終わりました
2018年 06月 27日
児童虐待問題をめぐって大きな議論に
今議会は、児童虐待問題をめぐって大きな議論となりました。「児童虐待防止対策の強化及び充実に関する意見書」が全会一致で国に向けて提出することになりました。また、知事の答弁でも児童相談所の体制強化などの答弁もありました。
共産党の質問で、児童福祉司はあと90人増やす必要があることも明らかになりました。都民の陳情も厚生委員会では継続審査になっています。
驚いたのは、この陳情の項目のうち、警察消防委員会に該当する部分(警察が受けた、虐待が疑われる案件の情報等を児童相談所に知らせること)については、共産党は賛成ですが、不採択になったと。引き続き、子どもの命をまもるために、議論を重ね、とりくみを強めていく必要があると実感します。
大阪北部地震とブロック塀対策
議会中に、大阪北部地震がおき、高槻市の小学校のブロック塀が倒れて亡くなった9歳の女の子など、5人の方が亡くなられました。今日(6月27日)の本会議の冒頭、議長から、都議会議員全員の拠出により、現地へ救援募金を送ったことが報告されました。議会のなかでも、防災対策について多くの議員がとりあげました。
共産党都議団は、6月21日に知事と教育長あてに、緊急申し入れをおこないました。現在、学校施設等の安全点検がおこなわれていますが、その結果を受け対応することを求めています。
「学校のブロック塀などの安全対策に関する申し入れ」全文
受動喫煙防止条例が成立
マスコミにもっとも注目されたのは、知事提案の受動喫煙防止条例です。これは、自民党だけが反対しましたが、可決されました。
共産党としては、屋内全面禁煙の公約にたって論戦し、修正案も出しました。また、厚生委員会では、共産党の和泉なおみ都議の提案で参考人質疑がおこなわれました。
私も、医師会長の尾崎治夫先生の参考人質疑を傍聴しましたが、とても勉強になりました。まず、受動喫煙の害について共通認識にしたうえで、検討していくことが大事だと思いました。いままで喫煙ができていたスペースを禁煙にするために、壁紙をはりかえるとかリニューアルするときに、補助を出せたらいいのでは、という尾崎先生のご意見にはなるほど、と思いました。また、狭いスペースほど害がある、という指摘、加熱式タバコも有害物質を含んでおり健康にまったく影響ないといえないのだから、紙タバコと同様に規制すべき、という指摘も重要でした。
まずは、今回、第一歩です。さまざまな立場の都民の意見を聞きながら、受動喫煙防止をすすめていくことが大切です。
「東京都受動喫煙防止条例案に対する修正案」全文
子どもの医療費無料化に向けての2つの条例案
議論ないまま否決 実現に向け引き続き努力
残念だったのは、共産党都議団で提案した、子どもの医療費無料化に向けての2つの条例案が否決されたことです。
ひとつは、多摩・島しょでも小中学生の医療費を無料化できるようにする、もうひとつは、全都の18歳までの子どもたちの医療費無料化ができるようにする、というもの。あわせて、1食460円にも及ぶ入院時食事療養費の自己負担をなくすための提案もしています。
質疑ができる厚生委員会では何も質疑がないまま、6月27日の最終本会議で否決…。本当に残念です。多摩格差解消、子育て支援は都議選で重要なテーマでした。他の会派の人でもとりあげている人は多くいたのでは。ひきつづき各会派にもよびかけながら実現に向けとりくんでいきます。
「子ども・青少年の医療費助成条例案」全文
朝鮮高校の修学支援金制度に関する意見書は不採択に
共産党提案の意見書のうち、文教委員会で提案された「朝鮮高級学校における高等学校就学支援金制度の適用に関する意見書」は調整つかず、不採択に。(都議会は意見書は全会一致で提出するのがルールです)
都として、あらゆる差別の解消が大事だと人権条例をつくろうとしているなか、こうした意見書が通る議会に前進していく必要があると思います。
文書質問を提出
私は、文書質問を提出しました。内容は、(1)学校のブロック塀などの安全対策について(2)通学路の安全対策について(3)障害者グループホームの都加算制度の見直し問題について(4)放課後等デイサービスの報酬変更問題について―です。また、答弁がきたらお知らせします。
人権条例については、改めて書くつもりです。
日本共産党都議団の本会議質問と討論
代表質問 あぜ上三和子都議
一般質問 とや英津子都議
討論 星見てい子都議
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by hara-noriko | 2018-06-27 23:33 | 都議会 | Comments(0)