東京の防災対策を考える
2018年 07月 15日
都議になって1年 地域の声を都政に届ける
都議になってちょうど1年になります。1年前、市民のみなさんの力で、定数2(北多摩4区=清瀬市・東久留米市)という厳しい地域でしたけれど、市民のみなさんの議席をかちとることができました。改めて、みなさんのご努力と励ましに感謝を申し上げます。
東久留米市の人口は11万6000人。清瀬市は7万4000人です。両方あわせて20万近い人たちの声を都政にしっかり届けるのが私の仕事になりました。
都議会というところは、どこから選出されてきたかということが重視されているんですね。いろんな文書にも「原のり子(北多摩第4選出)」と書かれます。ですので、地域の声をいかに届けるのかがとても重要なんです。みなさんの声を改めて聞いて、しっかり届けたいと思っています。
東京都全体を見ますと、人口は1375万人です。このうち多摩の26市の人口は419万人です。東京都の人口推計によると、2025年には1400万人になるだろうといっています。子どもも増えると見込んでいます。そういう東京の特徴をとらえて、高齢者にも子どもたちにも温かい、みんなが安心して暮らせる東京をどうつくるかが課題だと思っています。
大阪北部地震 西日本豪雨
6月に大阪北部地震があり、つい先日には西日本に豪雨があって想像以上の被害になっています。13府県で200人以上が亡くなっています。5府県で30人が行方不明です。避難所が15府県にありますけれど、5800人の方が避難しています。亡くなられた方々に心からの哀悼の気持ちを、被害にあわれた方々に心からのお見舞いを申し上げます。共産党は全国で募金を呼びかけています。
東京の防災はどうなっているのか
東京も防災対策がどうなっているのかを改めて考えていく必要があります。専門家のみなさんから聞き取りをしながら、西日本豪雨の教訓をきちんと勉強しながら、東京では何が必要なのかを考えていきたいと思っています。
きょうは、いくつかを紹介します。
都の土砂災害警戒区域 東久留米市は14カ所
その1つは、新しく都が指定した土砂災害警戒区域の問題です。警戒区域に指定されているのは、東久留米市では14カ所です。このなかで特別警戒区域に位置づけられているのが8カ所です。野火止、小山、金山町、神宝町、浅間町、南沢にこの14カ所があります。
警戒区域に新しい道路の計画が
いま東久留米市は都市計画道路を新たに通そうとしています。幸町5丁目のカーブ(大曲)から始まる3・4・21号線第1工区の終点は、小山改善センターのところ、大円寺通りと小山通りが交わるいまでも危険な交差点です。この場所がまさに土砂災害の警戒区域なんです。都市計画道路が崖のところまでいくことになっているんですが、その崖が危険とされています。道路を通そうとしているけれども、安全対策がどうなっているのかも重要な問題です。
警戒区域の安全対策はこれから
小山に住むみなさんから「突然、警戒区域と指定されたんだけど、どうすりゃいいんだよ」という声が出ています。その「どうすりゃいいんだよ」の部分が重要です。法律に基づいて指定だけはしましたけれど、対策はどうなのか、避難するときはどうすればいいのか。私の仕事としても重要な課題になっています。
オレンジ色が第1工区
もう1つは、住宅の耐震化の問題です。
「東京民報」という東京のことが詳しく書かれている民主的な新聞があります。7月8日付に、専門家の話として震度6弱は耐震化されていない木造家屋が倒れる目安、という指摘が出ています。木造の住宅に住んでいる方は耐震診断をして、倒れる危険性があるなら行政の補助などを活用して補強してください、と書いてあります。
東京都の耐震助成は、23区の一部に限られていました。東久留米市でも市民のみなさんや共産党市議団が取り組んで、市から助成がでるようになりましたが、「不十分だ」という指摘があります。こんど東京都が助成を強化することになりましたので、市にやる気があれば木造住宅耐震助成は広がる可能性があります。市の姿勢が問われています。
危険なブロック塀を急いで改善
3つ目は、ブロック塀の問題です。
大阪北部地震で高槻市立小学校のブロック塀が倒れて9歳の女の子が亡くなるという、悲しい事故が起きました。事故をきっかけに、ブロック塀の調査が全国で行われています。
これまでの調査は、目で見て判断していました。さらに、ブロック塀内部の調査が行われています。
共産党都議団は事故のあとすぐに小池都知事と教育長に申し入れました。▽安全点検を国や区市町村と協力しておこなうこと▽危険なブロック塀を発見したら、すみやかに補強・生け垣への転換などの対応をすること▽通学路の安全を確保すること—などを求めました。
久留米中学校の万年塀の対策は
都議団の申し入れをふまえて、私は久留米中学校(幸町5丁目)の問題を文書質問で取り上げました。久留米中学校の万年塀が生徒の身長よりも高く、ずっとつながっています。小金井街道のすぐ隣なので、排気ガス対策と騒音対策のためにどうしても塀が必要だ、ということになっています。
しかし、以前から住民のみなさんの要望を受けてきました。「あの塀が倒れてきたら逃げ場がありません」といわれました。久留米中学校の前の歩道がものすごく狭くて、自転車と人が行き交うことができない狭さなんです。そこにブロック塀が倒れると、人は道路側に出なければいけなくなります。道路はものすごい交通量ですから轢かれてしまいます。「撤去してほしい」「生け垣にしてほしい」という要望がありました。
久留米中学校は、お父さん・お母さん方の奮闘で難聴学級ができています。お子さんたちは補聴器をつけています。補聴器は雑音をものすごく拾ってしまうので、なるべく外の雑音を減らそうということで、いままで教育委員会は「万年塀はなくせない」といっていました。大阪北部地震を受けて、子どもたちの学ぶ権利をしっかり守りながらブロック塀を生け垣にするなどの対策がとれないか、といろいろやっているところです。
福祉施設や家庭など ブロック塀撤去への助成も課題
ブロック塀の問題は学校だけの問題ではありません。福祉施設やご家庭のブロック塀を撤去しようと思ったら、都や市が補助を出すことはできないのか。補助をしている自治体もありますから、引き続き大きな課題として取り組んでいきたいと考えています。
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by hara-noriko | 2018-07-15 23:16 | 活動日誌 | Comments(0)