子ども家庭支援センターを視察   

 8月9日、東久留米市の子ども家庭支援センター(東久留米市滝山4丁目)を視察しました。村山順次郎、永田まさ子、北村りゅうた各市議と一緒に。説明してくださったのは、子ども家庭部児童青少年課長(子ども家庭支援センター長)と主査です。

児童虐待をなくす、起こさないために

急がれる地域の子育て支援と相談体制の拡充
 今回、改めて視察したいと思ったのは、児童虐待をなくす、起こさないためには、児童相談所の拡充とともに、地域の子育て支援と相談体制の拡充が大事だと思ったからです。そのカギは、子ども家庭支援センターだと思います。
 子どもと家庭の総合的な支援をめざして設置された子ども家庭支援センターは、東京都独自の事業で、設置主体は区市町村です。東京都は、児童相談所が11か所しかなく、人口あたりの設置数は全国水準の半分程度です。その分、子ども家庭支援センターの負担は大きなものとなっています。先日、ある児童相談所の方のお話しを聞く機会がありましたが、継続的に支援が必要なケースは子ども家庭支援センターが多くを受け持っている、と。
 (子ども家庭支援センターについて都の案内は こちら から)
 (東久留米市の案内は こちら から)
 (清瀬市の案内は こちら から)

虐待相談も継続相談も増えている
 子ども家庭支援センターで受けている相談状況について説明いただきましたが、虐待相談も継続相談も増えている状況がよくわかりました。
 継続支援の場合、職員の方が受け持っているケース数は60~70件程度になるとのこと。しかも、その中心を担っているのは、非正規の嘱託職員です。月16日間の勤務なので、時間外の対応などもせざるをえない。資格ももち、専門性を発揮してとりくんでくださっていて、本来正規で仕事をしていただくのが最も良いのではと改めて思いました。

幼児や小学生親子も利用
 交流スペースには、夏休みということもあり、幼児や小学生親子も来ていました。児童館も減り、遠くなってしまった。また、夏休み中、障害をもったお子さんが安心して遊べる場が本当に少ないことを実感しました。子ども家庭支援センターでは、赤ちゃんのスペースとは分ける配慮をしながら、受け止めていました。

地域子ども家庭支援センター上の原へ
 その後、「地域子ども家庭支援センター上の原」(東久留米市上の原1丁目)へ移動。乳児室や幼児室を見せていただきながら、説明を受けました。手作りおもちゃが素敵で、たくさんの大小のおにぎりがフエルトで作られていたり、おままごとも存分に楽しめるようになっています。
 ベランダでは、水遊びする子も。赤ちゃんの部屋では、今日初めてここで出会ったというお母さんたちが、赤ちゃんをみながらおしゃべりしています。あたたかい雰囲気のなかで、子育ての悩みをスタッフの保育士さんたちに相談もできます。体制は、正規・再任用・臨時の3人の職員。この体制で、相談も受け、広場事業も担っています。

市の中央部に子ども家庭支援センターがない

抜本的な支援の強化を都に求めたい
 改めて、子ども家庭支援センターの果たしている役割の大きさと、さらなる拡充が求められていること。とくに、市の西部(滝山)と東部(上の原)に子ども家庭支援センターはありますが、中央部にないことについては課題だと感じました。やはり、身近なところにあるからこそ、気軽に立ち寄れる…。子育て家庭が孤立しないようにすることがとても大事です。こうした課題を解決していくうえでも、抜本的な支援の強化を東京都として行わなければならないのではないか、と思いました。

共産党都議団の提言を持参して
 今回の視察に、2010年に発表した共産党都議団の提言「児童虐待ゼロの東京をめざして」を当日お持ちして紹介させていただきました。子ども家庭支援センターへの都としての支援の充実を位置付け、あわせて、地域の子育て支援の施設や機能の拡充が大事だと提言している内容です。これを共産党都議団のホームページで再掲し、今改めてこの視点が大事ではないかと考えています。
 提言の最後は、「子どもの権利条例」を都として制定していく必要性で締めくくられています。児童虐待防止法も、子どもの権利条約の批准が大きな力になって制定されたことを指摘し、子どもの生きる権利、育つ権利をきちんと位置付け、子どもの最善の利益の実現に向けた条例の必要性を提起しています。
 小池知事が、先日、児童虐待防止の条例を年内に作ると記者会見で述べていましたが、どういう内容にしようとしているのか、注視していきます。

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地域子ども家庭支援センター上の原で
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by hara-noriko | 2018-08-11 19:05 | 活動日誌 | Comments(0)

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