政府に予算要請(上)   

宮本衆院議員と東京20区の都議・市議が
 8月5日、宮本徹衆院議員と一緒に、来年度予算に向けて、厚生労働省、文部科学省への要請を行いました。参加したのは、衆議院東京20区内の都議と市議です。尾崎あや子都議と私。清瀬市議団の佐々木・原田・深沢・山崎・香川市議、東久留米市議団の永田・村山・北村・かもしだ市議、東村山市議団の佐藤・山口・山田市議、東大和市議団の尾崎・森田市議、武蔵村山市議団の内野・渡辺市議。共産党北多摩北部地区委員会の篠原常任(元・東久留米市議)。しぼりこんだ44項目について、要請しました。

<国民健康保険>

一日も早く国庫負担の引き上げを
 原田市議から、「清瀬市議会は国庫負担の引き上げについて全会一致で意見書を上げた。全国知事会からの要求でもあり、一日も早く実現を」と発言。さらに、尾崎市議から、「すでに東大和でも6年連続値上げになっている。低所得者が圧倒的に多いなか、負担増が深刻。保険者に何の責任もない。手立てとるべき」。他の健保にはない、子どもにまで課せられる均等割についても、国として対策をとるべきとの意見も出されました。
 担当者は、「知事会、町村会などとの協議で引き続き議論していく。子どもの均等割についても継続的に議論を続けるとなっている。6年連続で値上げになっているということは承知していない」と。
短期保険証が交付されていない
 さらに、短期保険証を窓口に取りに来ない、という理由で200人に交付されていない(東大和市)などの実態も伝えられ、担当者は、「長期間の留め置きは望ましくないということについて、厚労省の通知を改めて確認し、都道府県に連絡して対応する。東大和にもヒアリングをおこなう」と。
困窮している家庭ほど受診率が低い

 内野市議からも、市の子どもの貧困についての実態調査で、困窮している家庭ほど子どもの受診率が低い実態が発言され、宮本衆院議員も、収入階層により、受診率に違いがあることについて、国として分析が必要だと求めました。担当者は、もちかえらせていただきたい、とこたえました。
 国保の問題はまさに、命の問題です。現場の実態を伝えていくことは本当に重要だと思いました。

<介護保険>
 森田・村山・佐藤・原田・内野市議から、特養の増設や認定ヘルパーの問題、介護職員の人材確保問題などくわしくやりとりがありました。
多摩地域に特養ホームの増設を
 私は、特別養護老人ホームの増設について、どうしても聞きたかった基本の問題を質問しました。東京都の「見える化改革」のなかでも、3万人の待機者がいるのに、2025年度までの整備目標はその半分になっている。そして、東京都では多摩地域も待機者がいるのに、整備の中心は23区になっている。基本的に、住み慣れた地域の特養に入れることが望ましいと思うが、国がどのように考えているのか聞きました。
 担当者は、「国としては、介護離職ゼロ、特養待機をなくそうと2020年初頭には実現しようと1000億円の補正を組んだ。それを都道府県がどのように使っていくかだ」と。
住み慣れた地域で暮らし続けられるように
 かさねて、私は、「国の考え方を聞いている。高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けられるようにすることが大事だと考えているのか?」とたずねました。担当者、「そう思っている」。「そうであれば、その考え方にふさわしい支援をしてほしい」と私は求めました。
 そして、宮本衆院議員から、「特養待機者はいるが、その解消に満たない、ゼロにならない計画でいいのか。都道府県の状況は?どうしようと思っているのか?」と。担当者「今日は計画担当がいないので伝える」。宮本衆院議員から、その結果を報告するように求めました。

【主な要請項目】

<国民健康保険>
▽高すぎる国保税を大幅に引き下げるため、国庫負担を抜本的に引き上げること。
▽自治体が子どもの均等割の負担軽減に取り組めるよう、国として支援策を講じること。▽子どもの医療費助成に対するペナルティ(国保の減額調整措置)を全面的に廃止すること。
▽保険者努力支援の指標から収納率向上と応能応益割合50:50を廃止すること。
▽境界層措置の改善に向けて具体的な手立てを図ること。
▽国保法第44条に基づいて厚労省が示した減免基準を大幅に引き上げ、低所得者の医療費窓口負担の減免措置を拡大すること。
▽医療を受ける権利を侵害する資格証明書や短期保険証を取りやめること。短期保険証の交付については、すみやかに保険証を被保険者に届けるよう自治体への指導を徹底すること。
<介護保険>
▽国庫負担を大幅に引き上げること。当面、調整交付金(給付費の5%)を国庫負担(25%)と別枠で交付すること。
▽介護報酬を大幅に引き上げることと合わせ、介護報酬と別枠の国費の直接投入で介護従事者の待遇を改善するとともに、必要なサービスを確保すること。
▽軽度者の介護保険外しを中止すること。
▽介護保険負担限度額の申請を行う際、預金通帳の写しや現金の額まで申告させることは著しいプライバシー侵害。所得要件での認定に戻すこと。また、毎年の預貯金等の調査を中止すること。
▽特別養護老人ホームの参酌基準の見直しを行うこと。
▽介護施設を整備する際の国有地貸与の優遇措置について、財政的インセンティブを付与するなど、促進策を講ずること。国有地を早急に売却せず、自治体の意向に応えること。
▽介護施設の整備について、民間用地の活用促進のため、補助制度を創設すること。
▽人材が確保できるよう介護報酬地域区分の見直し(東久留米市・武蔵村山市等)を行うこと。

厚労省の担当者に要請書を手渡しました
政府に予算要請(上)_b0190576_01485509.jpg
発言する宮本衆院議員(左中央)
政府に予算要請(上)_b0190576_01485903.jpg
私も発言
右は、清瀬市の佐々木市議

政府に予算要請(上)_b0190576_01490201.jpg




by hara-noriko | 2019-08-08 01:50 | 活動日誌 | Comments(0)

<< 政府に予算要請(下) 福祉の現場で働くみなさんと学習会 >>