原爆投下から74年   

 8月6日は広島に、9日は長崎に原爆が投下されてから、今年は74年です。絶対に忘れてはならない日です。

長崎市主催の平和式典
田上市長の平和宣言に感動
 8月9日。長崎の平和式典をNHKの中継で観ました。番組の冒頭、「政府は核兵器禁止条約に反対し続けている」とのナレーション。ローマ法王が昨年、原爆投下直後に撮影された写真「焼き場に立つ少年」の配布を指示したこともくわしく紹介されました。
 田上富久・長崎市長の平和宣言は毅然と、「唯一の戦争被爆国の責任として、一刻も早く核兵器禁止条約に署名、批准してください」と。そして、「そのためにも朝鮮半島非核化の動きをとらえ、『核の傘』ではなく、『非核の傘』となる北東アジア非核兵器地帯の検討を始めてください。そして何よりも『戦争をしない』という決意を込めた日本国憲法の平和の理念の堅持と、それを世界に広げるリーダーシップを発揮することを求めます」と。感動しました。しかし、アップで写った安倍首相は、市長を見るわけでもなく、他人ごとのよう…。

被爆者の思いに応えなくては
 さらに、被爆者代表、山脇佳朗さんの「平和への誓い」。涙なしには聞けませんでした。被爆者にしか語れない内容に胸がえぐられる思いです。11歳の少年がこんなにつらいめに遭い、それをずっと抱えて生きてきた。病気もしながら、命の限り、そのことを話してくれる。その思いに応えなくてどうするのか、と心の底から思います。

「私はこの場で安倍総理にお願いしたい」と
 途中、山脇さんは、「被爆者は日を追うごとに亡くなっています。私はこの場で安倍総理にお願いしたい」と、安倍首相のほうへ体の向きをかえて語りかけました。「被爆者が生きているうちに世界で唯一の被爆国として、あらゆる核保有国に『核兵器を無くそう』と働きかけてください」「それが、74年前、広島・長崎の原爆で失われた二十数万人の命、後遺症に苦しみながら生き残っている被爆者に報いる道だと思います。私は、第2次世界大戦によって310万人の命を犠牲にした日本が、選後に確立した『平和憲法』を守り続け、戦争や核兵器もない世界を実現する指導的な役割を果たせる国になってほしいと念願し『平和への誓い』といたします」。再び、安倍首相の顔がアップで写りましたが、山脇さんのほうを見るでもなく、目を閉じたり薄目をあけたり。被爆者の心からの訴えにも他人ごとのような態度。本当にひどすぎると思いました。

空虚だった安倍首相のあいさつ
 その後の安倍首相のあいさつは、あまりに空虚。被爆者の話を聞いていたのか?と思わざるをえませんでした。そして、核兵器禁止条約の「か」の字もありません。平和の問題は思想信条の違いをこえて力を合わせるべきこと。しかし、安倍首相の姿勢はあまりにもひどい…。安倍政治を本当に終わらせたいと強く思いました。

長崎市主催の平和式典

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「平和への誓い」をのべる被爆者の山脇佳朗さん

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広島・長崎の両市で開かれた原水爆禁止世界大会
写真は9日の「ナガサキデ―集会」
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by hara-noriko | 2019-08-10 14:12 | 日記 | Comments(0)

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