都内の公園で自衛隊がミサイル起動展開訓練   

共産党都議団が都知事に申し入れ
 航空自衛隊は10月9日、東京・有明にある東京臨海広域防災公園で、地上配備型迎撃ミサイルパトリオット(PAC-3)の起動展開訓練を実施し、小池都知事が視察しました。これに先立つ7日、日本共産党都議団は小池知事に対し、「東京臨海広域防災公園でのPAC-3起動展開訓練に関する申し入れ」をおこない、訓練を実施しないように知事が国に求めるとともに、視察はおこなわないことを求めていました。

都は「後日説明したい」と
 総務局総合防災部長は、知事に報告させていただきます、と述べました。私は、どういう経緯で都内での訓練を容認し、知事が視察することになったのか尋ねましたが、「今は資料がなく正確にお答えできない。後日説明したい」と。しかし、その後、まだ説明はありません。

防衛省からも聞き取り
 10月8日には、共産党の宮本徹衆院議員室において、防衛省の担当から聞きとりをおこない、口頭で訓練の中止を求めました。経緯については、展開できそうな地域を探し、防災公園を東京都と江東区にお願いして受け入れてもらった、と。首都圏が狙われるとの想定での訓練だが、この間の北朝鮮のミサイル発射による訓練ではなく、あくまで、通常訓練の一環といいます。

なぜ基地の外でやるのか
 しかし、なぜ、基地の外に出てやる必要があるのか、腑におちません。展開訓練とはいっても、この公園のまわりに住宅や学校、病院などがあることを考慮しているのか。仮に、ミサイルを飛ばした場合どの程度の被害が予想されるのか想定しているのか聞きましたが、二次被害、三次被害についての検証はとくになく、今後必要になってくるかと思う、と。なんのための基地外の訓練なのか、よくわかりません…。

アメリカの先制攻撃体制を確保するもの
 最後に、大山とも子都議団幹事長から、▽そもそもPAC-3はアメリカのミサイル防衛計画とセットで打ち出され、アメリカの先制攻撃体制を確保するためのもので憲法違反であること▽北朝鮮のこの間のミサイル発射は許されないものであり、厳しく批判するとともに、話し合いによる外交努力を手放さないことが重要であること―を指摘し、訓練はすべきではないことを申し入れました。

安全どころか不安をあおる
 航空自衛隊の報道発表資料には、順次、全国的に同様の訓練を実施予定、とあります。今回は埼玉・入間の部隊約30人15車両が防災公園に移動。国民の安全・安心感の醸成に寄与する、とありますが、むしろ不安をあおるものです。引き続き、中止を求めていきます。

 *PAC-3は、昨年、北朝鮮情勢の激変を受けて撤収していました。(赤旗2018年8月1日付)

都の担当者(左)に申し入れる共産党都議団

都内の公園で自衛隊がミサイル起動展開訓練_b0190576_15220775.jpg


9日朝、大山とも子幹事長が、監視のため現地へ
病院も隣接し、住民の人たちがくつろぐ場所が異様な雰囲気に

都内の公園で自衛隊がミサイル起動展開訓練_b0190576_15221377.jpg




by hara-noriko | 2019-10-09 15:23 | 東京都政 | Comments(0)

<< ミサイル起動展開訓練 都から聞き取り あたたかい気持ちになった「祝う会」 >>