東京都青少年問題協議会第1回総会   

「東京都子ども・若者計画」の改定が目的
共産党から米倉春奈都議と私が委員に
 10月25日、第32期東京都青少年問題協議会第1回総会がありました。委員は36人。会長は知事。学識経験者、関係行政庁職員、区長・市長、都職員、都議。都議は6人。都民ファースト2人、公明1人、立憲・民主1人(今日は欠席)、そして共産党は2人で米倉春奈さんと私です。
 今年度で計画期間が終了する「東京都子ども・若者計画」の改定をおこなうことが目的。今日は最初の総会なので、事務局から説明があり、意見交換をおこないました。都議5人はそれぞれ意見を述べました。会派は違うけれど、それぞれよりよい計画をつくろうという立場のものだと感じました。

駅前で都政の報告
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米倉都議の意見
当事者が主体として参加することが大事
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 米倉春奈都議は、前回の計画策定のときに、子どもの貧困や、JKビジネス、居場所のない少女たちなど、各分野で子どもの支援に取り組む方たちから報告があり、重要であったこと。しかし、それが計画自体には残念ながら盛り込まれなかったことを指摘し、これらの議論もふまえ、専門家や幅広い都民から意見を聞くことを要望。
 さらに、当事者である子どもや若者の意見を聞くことを位置づける必要性を指摘。愛知県新城市の若者議会の傍聴に行ったことも紹介。市長の付属機関として、若者が政策をつくり、市長に提案するというとりくみを生きいきと展開していること。そして、若者自身が成長していくこと。若者とともにまちづくりをしていくこと。…などをわかりやすく話し、子ども・若者自身が主体となって参加していく大事さを訴えました。
 そして、計画の定期的な検証をしていく必要性とその際にも子どもの意見を聞くことを位置づけるべきと求めました。

私も発言
子ども・若者の声を直接聞く機会を
 つづいて、私も発言しました。そのなかで、今回の改定において、米倉都議も求めたとおり、子ども・若者の声を直接聞く機会をもつことが必要ではないか、と見解を求めました。これに対し、議事進行を務める副会長から、みなさんからの意見を受け止め検討に生かしていきたい、ご質問の件も今後の審議のなかで…という旨の発言がありました。
 総会後、さっそく、専門部会(若者支援部会)が開かれ、具体的な検討に入りました。米倉さんと私も傍聴し、熱心な審議を見守りました。よりよい計画になるようとりくんでいきます。

《私の発言から》

 今後、改定に向けての検討をすすめるうえで、私もいくつか問題意識をお話しし、要望したいと思います。

【進め方について】
 まず、進め方についてです。
これまでの検証が重要
 知事の諮問の文章では、今回の改定について、「今年度をもって計画期間が終了することから、より充実したものへと改定するため」と述べられています。より充実したものへと改定するためには、これまでの計画、およびその執行状況がどうであったのか、検証が重要です。たとえば、73ページの自殺対策は、各局それぞれの施策がありますが、ここには書かれていませんが、教育庁でも事業がおこなわれており、こういうことも踏まえる必要があると思います。今後、専門部会で検討する際には、その点をふまえられる資料などを事務局側が提供されることを求めたいと思います。

当事者の意見を聞く
 また、よりよいものに改定する点で、大事なのは、当事者の意見を聞くことであると思います。先ほど、米倉委員からも子ども・若者自身の声を直接聞いていく必要性が話されました。ぜひすすめてほしいと思いますがいかがでしょうか。この点については、ご回答いただけるとありがたいです。よろしくお願いします。

【計画改定の視点について】
 次に、計画改定の視点、子どもや若者の見方についてです。
子どもや若者をどう見るか
 内閣府の調査について説明がありました。考察では、「日本の若者は諸外国の若者と比べて、自分自身に満足しているなど、自身を肯定的にとらえている若者の割合が低い傾向にあり、こうした自己肯定感の低さには自分が役に立たないと感じる自己有用感の低さがかかわっている」と述べられています。

自己肯定感とは
 大事なのはなぜ、自身を肯定的にとらえられないのか、ということだと思います。それは若者本人の責任ではありません。そもそも自己肯定感は、自分に価値があるかとか、自分が必要とされているか、ということではなく、存在そのものが受け入れられている、自分が自分であって大丈夫、否定的な部分や失敗してしまった自分でも受け入れられる、ということだと思います。何度でもやり直せる、一人ひとりいろんな歩き方があっていい、という社会をつくっていくことが大事だと思います。

たとえば不登校の場合は
 たとえば、不登校になると、子どもたちの多くは行くことのできない自分を責めます。学校にいけない自分はだめなんだ、と。そして、行けないその子に対する周りの対応がはじまります。でも、大事なのは、なぜ学校へ行けないのか、行きたくないのか、その子だけの問題に解消するのではなく、学校がどうなのか、みんなが楽しく行けるようになっているのか、と見つめなおすことも不可欠です。そして、学校がすべてではなく、いろんな道があるということ、疲れたら休むことも大切であると伝えることも大切だと思います。こういうことを大事にしている、不登校の子どもたちの居場所のとりくみや、親の会の方たちのとりくみを聞かせてもらい、とても学ばされました。こうしたとりくみを計画にも生かしていくことが大切だと思います。

子どもの権利条約をふまえて
 私は、今回の計画の改定で、子どもの権利条約で示されている、意見表明権、そして休息する権利などをしっかり保障することが重要ではないかと思います。そして、誰もが輝けるようにするためには、経済的な格差によって子どもたちの進路選択を狭めるということのないように、制度などを整えていくことは大前提だと思います。子ども若者計画は各局で実施している施策等を改めて見直す大事な機会なので、ぜひ、そうした視点もふまえて検討していただくことを要望したいと思います。


駅前で市民と対話
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by hara-noriko | 2019-10-25 23:33 | 東京都政 | Comments(0)

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