子育て集会に参加して
2020年 02月 07日
37年も続く取り組み
2月2日、「第37回東久留米 保育・教育・子育てを考える集会」(子育て集会)がありました。ここにくると、いま、東久留米の子どもたちをとりまく状況はどうなっているのか、子どもにかかわる人たちがどんなとりくみをしているのか、本当によくわかります。37年にもわたって途切れることなく、バトンを引き継ぎながら継続してきてくださっている実行委員会、関係者のみなさんに心から敬意を表したいと思います。
大事にしたい場
子どもたちの現状がよくわかる
オープニングは、保育園のころから太鼓をたたき続けている高校生を中心とした太鼓演奏。本当にすばらしかった! そして、実行委員長の草刈智のぶさんがあいさつ。昔ほどの参加者がいないことに触れながら、今の時代の困難さがあること、だからこそ大事にしたい場であることを語りかけ、子育て集会の意義を実感します。続いて、子どもにかかわるとりくみをしている9団体によるリレートーク。東久留米の子どもたちがおかれている現状がよくわかります。
近藤直子先生の記念講演
数々の「なるほど!」
そして、近藤直子先生(日本福祉大学名誉教授、教育心理学)の記念講演。子どもの「ステキ」をみつける~楽しくのんびりみんなで子育て。本当に、気持ちが楽になって力がわいてくるお話しでした。印象に残ったのは…。
*困っているときにヘルプミーといえるためには、日常から、意見表明権を保障していくことが必要。いやと言っていい、できないと言っていいんだと。(子どもも大人も同じですね)
*日本の福祉制度はヘルプミーと言わなければ使えない。母子保健は、ヘルプミーと言えなくてもおせっかいしてつながる。ヘルプミーと言わなくても支援できるしくみをどうつくるかが大事。(なるほど!)
*いろんなことをできるようにしていくことで、自己肯定感が育つと間違ってとらえている人が多い。大学の同僚の高垣忠一郎さんが言っているけど、できるとかできないとかではなく、これからどうなるかわからない自分も含めて、自分は自分であっていい、それが自己肯定感。(本当に大事だと思いました)
分科会にも参加
「障がいがあっても安心して地域で暮らしたい」
午後は分科会へ。「障がいがあっても安心して地域で暮らしたいⅤ」~地域の力、地域の課題を世代を超えて語ろう。
わかくさ学園発達相談室、放課後デイサービスてんとうむし、イリアンソスのグループホームとのぞみの家。それぞれのとりくみの報告がとてもよかったです。この地域で生まれ、この地域で生きてゆく、そのことの大事さを実感しました。
わかくさ学園の定員減が話題に
市は施設の重みを理解しているのか
そんななかで、東久留米市立わかくさ学園(就学前の心身障がい児通所施設)の定員が35人から32人になることが改めて話題に。さらに、児童発達支援センター化するための工事を3月末までに済ませよういう市の方針についても、疑問や不安の思いも…。これから2月、3月、4月は、卒園を迎える子どもたちと親たちにとって、本当に大事な時期。わかくさで培ってきた力をエネルギーに、学校へと飛び立っていく。その重みを市はどのぐらい理解しているでしょうか。その時期に安心して過ごせるように、最大限の配慮が求められるのではないでしょうか。
今でも思い出す先生たちの姿
わかくさ学園を応援したい
今でも思い出すのが、「わかくさを卒園するのは不安」と話すお母さんに、「ここで力をつけたから大丈夫、何かあったらいつでも寄ってね、わかくさはずっとここにあるからね」と励ます先生たちの姿です。私は、今回のわかくさ学園の問題は、とても深い問題を提起していると思います。定員が減って、入園できない子どもさんはどうするのかも含めて、本当に重大です。
子どもたちの最善の利益を保障するとは? 障がいのある子どもたちへの合理的配慮とは?…改めてみんなで考えあいたい。そして、わかくさ学園を応援したいと強く思いました。
by hara-noriko | 2020-02-07 23:02 | 活動日誌 | Comments(0)