高齢者福祉の後退を止めましょう   

小池知事 「長寿」を大事にするといながら
 いま、東京都政で高齢者福祉が後退しかねない事態になっています。来年度予算案で高齢者福祉の予算が削られているからです。
 この問題で、小池都知事の言っていることとやっていることが違っています。小池知事は「3つの『C』を大事にする」といっています。1つは「チルドレン」。英語で子どもを「children」というので、その「C」です。2つ目は、「コミュニティー」。地域のことで、英語で「community」と書きます。そして3つ目が「長寿」です。小池さんは英語お得意なのに、なぜか長寿だけは日本語になっています。ローマ字にすると「chouju」なので「C」というわけです。小池知事は、とくにその高齢者の分野は充実させる、といってきました。

予算案で高齢者福祉が大きく後退
 ところが、来年度の予算案では、高齢者福祉は大きく後退することが分かりました。私たちはこれに対して反対もし、提案もしてかなければいけないと思っています。
 たとえば、特養ホームや老健施設、それから認知症グループホーム、こういう施設の整備費が軒並み減額になっています。一方で、特養の待機者は非常に多いわけで、それを解決しなければいけないのに整備費は減額になっている。

特養ホームは地域の拠点になるのに
 在宅で介護をされている方もたくさんいらっしゃいますし、また、できれば在宅でずっとすごしていきたいと思われている高齢者のみなさんも多いです。そこを支えていくためにも、一定の施設の整備というのはやっぱり欠かせません。
 特養を1つつくると、そこでショートステイができるようになります。また、デイサービスなどもやれる。特養は地域の拠点になります。ですので、特養をつくるというのは入居をしてもらうだけではなくて、そういう地域の拠点としても大事だと思います。

在宅の人たちへの支援も後退
 今回の小池知事提案では、地域密着型サービスなど、在宅のみなさんを支援するようなところも後退をすることになっています。


    施 策     今年度予算 来年度予算案
*特養ホーム整備費補助
            165億円⇒135億円
*老健施設整備費補助
             22億円⇒ 12億円
*認知症グループホーム緊急整備
             21億円⇒ 19億円
*地域密着型サービス重点整備
             38億円⇒ 35億円


共産党都議団として提案を検討
 元気な長寿の人を増やしていくんだと知事は言っていますが、地域でみなさんのくらしを支えるところに思いが至っていないのが、小池知事の特徴だと思います。ですからこういう人が知事を続けることによって、高齢者福祉だけでなく、障がい者や子どもたちの施策も後退していくのではないかと心配をしています。共産党都議団として予算の組み替えも含めて、前進の方向を提案していこうと取り組んでいるところです。ぜひ、みなさんの声を聞かせてください。

他にもこんな問題点が
 このほかにも予算案は、いろいろ問題をかかえています。
 ▼すべての都立病院・公社病院について、都が直接責任をもつ運営をやめ、独立行政法人化するために6億円の予算を計上(関連記事1 関連記事2 関連記事3)
 ▼後期高齢者医療保険の負担軽減策がない
 ▼毎年のように値上げされている国民健康保険負担軽減の新たな対策もない
 ▼都営住宅の新規建設なし
 ▼少人数学級前進の具体策がない
 ▼羽田空港機能強化の調査費計上
 ▼カジノの検討予算を計上
 ▼不透明なオリンピック予算をさらに4500億円計上。都の負担は1兆3700億円に

市民の声と運動が実ったものも
 市民の声と運動で前進させたものもあります。
 ★私立高校の授業料を年収910万円の世帯まで無償に
 ★児童相談所の児童福祉司・心理司の増員
 ★ホームドア整備促進事業の拡充
 ★性暴力救援センターの支援員増員
 ★段ボールベッドの備蓄
 ★農地保全対策の拡充
 ★市町村総合交付金を20億円増額し、580億円に

毎週土曜日の定例宣伝で都政報告(東久留米駅西口)
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by hara-noriko | 2020-02-15 22:25 | 東京都政 | Comments(0)

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