新型コロナ 共産党都議団の申し入れから
2020年 05月 01日
コロナ禍 医療従事者や福祉従事者の努力
コロナ禍のなかで、『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎著、岩波文庫)をふと思い出します。この世の中は、本当にさまざまな人のつながりやさまざまな仕事によって成り立っている、ということを。
たとえば…医療従事者のみなさんが命を救うために必死で頑張ってくださっている。その医療従事者の子どもたちを、学校休校のなかで学童保育が受け止め、障害のある子どもたちは放課後デイが受け止め、乳幼児は保育園が受け止めている。障害者施設や介護施設も…。そして、福祉施設は、セーフティーネットとしての役割を担っていることから、大変な緊張感のなか、使命感をもって福祉従事者のみなさんが努力してくださっている。本当に感謝しかありません。同時に、感謝するだけではなく、負担軽減を本気で考えなければなりません。
福祉従事者への特別手当を要求
副知事「支援体制を十分に考えてまいりたい」
私たち共産党都議団は、4月28日に都知事あてにおこなった「保育・障害者・高齢者等の福祉施設と労働者の負担軽減と安全の確保等に関する申し入れ」の第一に、福祉従事者のみなさんに特別手当の支給を行うよう求めました。前のブログでも紹介しましたが、都議会ではエッセンシャルワーカーに感謝を示し、負担を軽減していく内容の決議もあがっています。
私たちの申し入れに対し、副知事は、福祉従事者への「支援体制を十分に考えてまいりたい」と述べました。とても重要です。具体化のため引き続きとりくみます。
小さいお子さんがいる家庭からの声
子どもと家庭を置き去りにしない
項目3・4・5・6は、保育にかかわる内容です。
私が今、とても気になっているのは、小さいお子さんがいる家庭からの声です。
「子どもとずっと家にいて、ストレスもたまり、いっぱいいっぱいになってしまった」
「公園で遊んでいたら、注意された」
「小さい子を家においていけないので、一緒に買い物に連れて行ったら、白い目で見られた」
「娘が子どもを虐待しかねない状況になっている」
「自分の病気の要件で保育園を利用しているが、今はあずけないようにしている。いつまでもつか」など…。
こうした声に寄り添い、保育を必要とする子どもと家庭を置き去りにしないよう、対策をとっていくことの重要性も含めて要望しています。
障害者の通所・入所施設
施設への支援と利用者負担分の補てんを
項目7~12は、障害者・高齢者にかかわる内容です。
障害者の通所・入所施設で、利用者が休所や一時帰宅をした場合、電話などでの支援でも、区市町村が認めれば報酬の対象になります。これを徹底することと同時に、利用者負担分の補てんも考えていくことが必要です。
70人未満の特養ホーム
小規模加算の見直しはいったん凍結が必要
また、70人未満の特養ホームに出されている小規模施設加算を廃止に向け減らしていき、代わりに、努力実績加算をとるように都がすすめていますが、このコロナ禍で、都は説明会も開けていません。そして、現場はコロナ対策に追われていて、新たな事業をすすめていくゆとりはありません。このままでは、経営が成り立たない施設も多く出てくることが考えられます。今は、コロナ対策に力を注ぐべきであり、小規模加算の見直しはいったん凍結することを求めました。副知事は、真剣に耳を傾けてくださいました。今後も働きかけます。
相談体制充実へ
急がれる人員増・区市町村への財政支援
項目13~15は、相談体制です。
連休中、都の児童センターは相談を受け付けますが、各地域の身近な、子ども家庭支援センターなどに相談できる体制をとってほしいこと、その際は都からの財政支援を強化することをはじめ、要望しました。とにかく、困ったら相談できる先がわかっていることが大事です。そして、厚労省通知により、区市町村でも困窮している方等の福祉の窓口について要請していることも指摘しました。副知事も、何らかの形でできるようにしていくことや、電話相談が機能するようにしていく大事さには触れましたが、それ以上の積極的な発言はありませんでした。もう一つの申し入れ「虐待などで居場所のない若年女性への支援に関する申し入れ」でも相談体制確保について求めていますが、改めて、相談体制充実のための人員増、区市町村への財政支援など真剣に考えていくことが求められていることを実感します。引き続き、とりくんでいきます。
(左から)米倉春奈、原のり子、斉藤まりこの3都議
by hara-noriko | 2020-05-01 02:47 | 東京都政 | Comments(0)