コロナ禍 子どもたちを守りたい   

社会的養護のもとで暮らす子どもたちへの支援
共産党都議団が知事あてに申し入れ

 共産党都議団は5月22日、小池知事あてに「社会的養護のもとで暮らす子ども等への支援に関する申し入れ」を行ないました。白石たみお都議、藤田りょうこ都議とともに参加しました。

児童養護施設 施設長さんらの声
ひとりひとりによりそえる支援を

 事前に、児童養護施設の施設長さんなどに聞き取りを行うなかで、こんな声が聞かれました。
 「今何より課題なのは、外出自粛で子どもたちのストレスがたまっていること。そのうえで心配しているのは、オンライン学習。タブレットなどハード面の対策はとられても、ひとりひとりによりそって支援するには、職員の体制が厳しい。自分でやりなさい、というわけにはいかない。学校と連携して学校で教えてもらえるようにするなど、工夫しないといけない」
 「ハード面の対策はとられても、ソフト面をどうするかが大事」
 改めて考えさせられました。オンライン学習は道具がそろえばいいのではないんですよね。そして子どもたちの家庭環境はさまざまであることを忘れてはならない…。この声についても、副知事に伝えました。

就職、進学した子どもたち
実態調査や経済的支援が必要

 児童養護施設を卒所して、就職、進学した子どもたちについても、「連絡をとって励ましている」「就職できなくなったという子どもは出なかったものの、社会に出てすぐにコロナ感染の状況で不安だと思う」と。申し入れでは、実態調査や経済的支援の必要性も訴えました。

副知事 「検討していきたい」
 どんな環境にいる子どもたちも、安心して過ごせるように。もっと政治の光が必要です。応対した梶原洋副知事は、「社会的養護の施策は重要。ご意見を踏まえて、何ができるかを含めて検討していきたい」と述べました。引き続き、とりくみを強めていきたいと思います。


社会的養護のもとで暮らす子ども等への支援に関する申し入れ
日本共産党東京都議会議員団
2020年5月22日

 社会的養護の必要な子どもたちが暮らす施設や養育家庭では新型コロナウイルス感染拡大防止のために日々奮闘を続けています。また、退所した方たちも自粛要請を守るために様々な努力をされています。
 しかし、緊急事態措置の延長に伴い、長期間の感染症対策が必要となり、施設などでの対応も、施設等退所後の方たちの生活も厳しくなり、先の見えない不安を抱えています。
 休校や登園自粛が延長され、教育や保育現場と連携して見守っていた子どもたちの安全確認が困難になっていることや、世帯の減収などにより親のストレスが増加することで新たな虐待が発生するなど、緊急一時保護の必要性が高まっていますが、一時保護委託受け入れ時の感染防止ガイドラインがありません。また、職員の感染や濃厚接触者の自宅待機などがあれば、職員体制が難しくなることや、資材不足の状況は引き続き課題となっています。
 さらに、施設等を退所した方は生活面でも、精神面でも厳しい状況となっています。児童養護施設等の退所者が困ることとして、生活費や孤独感、孤立感が上位に挙げられることは、都の調査でも明らかになっていますが、現在の自粛要請はこれらの問題をより深刻にします。
 新型コロナ感染禍において、社会的養護のもとで暮らす子どもたちや、退所者等に与える影響を最小限にすることが求められています。よって日本共産党都議団は、以下の事項を申し入れるものです。


 (1)緊急一時保護委託を行う場合や職員や入所者に新型コロナ感染患者が発生した場合等の対応を決めた、感染防止のための対応指針を作成すること。また、新規入所児等にPCR検査が実施できるようにすること。
 (2)感染防止のために必要な備品を整備できるよう、援助すること。
 (3)ネット環境など、児童の学習環境の整備をすすめること。
 (4)児童養護施設等退所者の実態を緊急に把握し、相談支援や経済的支援を行うこと。児童養護施設等退所者でなくても、虐待などを背景に同じような困難や生きづらさを抱えている方がいることから、そうした方々も含めて実態把握や支援を行うこと。
 (5)親の面会交流等が長期にわたって制限されているが、今後の方針を明らかにすること。
 (6)児童養護施設等では、学校等の休校により多くの子どもが昼間も施設で生活していることから、職員の負担が重くなっているため、職員を増配置できるための支援を行うこと。
 (7)自立援助ホームの入居者への医療費助成の対象を拡大すること。
 (8)母子生活支援施設を必要とする方が支援につながれるためにも、感染症対策で相談窓口が縮小することのないよう、必要な働きかけや支援を区市町村に行うこと。

困ったら相談を!
清瀬・東久留米地域のコロナ緊急電話相談

5月24日(日)、30日(土)
午後3時から5時まで
電話・ファクス 042(476)2544
原のり子事務所が実施します


梶原洋副知事(左)に申し入れる共産党都議団
(左2人目から)白石たみお、藤田りょうこ、原のり子の各都議
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落合川(東久留米市)
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南沢湧水(東久留米市)
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by hara-noriko | 2020-05-24 11:00 | 東京都政 | Comments(0)

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