総務委員会 ロードマップ質疑(下)   

 都議会総務委員会でおこなった「新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ」をめぐる質疑(6月5日)の「下」です。感染の拡大をめぐって都として十分な分析と総括がおこなわれているのか、PCR検査をいつまでにどうやっていくのか、感染の全体像をつかむことの必要性、市町村総合交付金の改善などについて質問しています。

緊急事態宣言が延長されたとき
分析して反省点も明らかにすることが必要だった

 原のり子 5月1日の知事の会見のあと、5月4日に審議会が開かれていますが、知事は出席しないで書面開催になっています。
 ここは、非常に大事だと思うんです。(緊急事態宣言が)延長になったときに、なぜ延長するに至ったのかをよく分析をして、都としての反省点を含めて知事がお話をして、今後のことについて審議会に諮っていくということが必要だったんじゃないか。
 資料の1ページに、最初の審議会、書面開催の部分が書いてありますけれど、短期勝負で克服できることを目標にして、審議会でも話し合いをされてきた。でも、結果、延長になったことについて、やっぱりこの時点での十分な分析また総括が必要だったのではないか、ということを指摘したいと思います。
 その流れのなかで、いまきていると思うんですね。2週間単位をベースに状況を評価して、いま段階的に自粛を緩和する、と。これは、どういう仕組みでだれが判断するんでしょうか。

 総務局総合防災部長 段階的なステップの移行につきましては、モニタリング指標の状況について、審議会等の意見を踏まえたうえで、東京都新型コロナウイルス感染症対策本部会議の場で決定することとしております。


PCR検査の拡充
ロードマップに置づいているか

 原のり子 2週間単位というのもベースですから、そうならない場合もあるし、なかなか見通しが立たないわけですよね。ロードマップで、いろんな指標も書かれている。指標とは別に今後の検査を拡充する問題については、1万件PCR検査をめざしていくということも載っているわけですけれども、共産党都議団でも代表質問でやりましたが、いつまでにどういうふうにやっていくのかは不明なわけです。
 ロードマップのステップを進めるときに、PCR検査数の全体の把握を位置づけるということは、ここには含まれていないんでしょうか。

 総合防災部長 PCR検査の体制につきましては、ロードマップにございますように、検査受診場所、それから検査処理能力、それから検査手法につきまして、これまでの状況、それから検査機会の拡大、検査能力の拡充につきまして、都内全域で検査体制を拡充する、あるいは都内全体での検査処理能力を向上する、あるいは多様な検査手法の活用による検査時間の短縮、それぞれにつきましてロードマップにもとづいて対応してまいります。

 原のり子 ロードマップでどう表現されているかをうかがいますが、検査を拡充していくことについてのステップというのは、とくに設けられていないのでしょうか。

 総合防災部長 検査の拡充の具体的なステップについては、これから検査機関の拡大あるいは拡充の具体的な取り組みのなかで検討してまいります。

いまやっている範囲だけで判断していいか
検査を広げるなかで全体をつかむことが必要

 原のり子 本来、ロードマップを出すときに、検査を拡充していくことについても目標をもち、またステップを明らかにしていくことが必要じゃなかったのかと思っています。結局、いまやっている範囲の検査だけで判断していくといいうのでは、やっぱり見通しが立たないですよね。検査を広げるなかで全体像をつかんでやっていく、ということが必要だと思うので、その点をぜひ改善していただきたい。

中小事業者への支援をいまこそ
ロードマップにはっきり反映させてほしい

 原のり子 他の委員のみなさんからも出ていましたけれど、ステップ3まで休業する(ことを)要請されている施設・事業者については、本当に見通しが立たないと不安の声があがっています。休業要請の対象になっていなくても、外出自粛がずっと続いていますからお客さんも来ませんし、営業に大きなマイナスが生じているという事業者も多くあります。今後も予断を許さない状況なんですけれども、中小事業者への支援がいまこそ必要だと改めて思っています。
 ロードマップにはそうした希望といいますか、見通しも重要だと思いますが、そうした支援についてはどこに示されているでしょうか。

 総合防災部長 ロードマップでは中小企業への制度融資支援などの都民・事業者のセーフティーネットの充実、あるいは感染症防止と経済社会活動との両立、社会構造の変革などの取り組みを通じて、新しい日常を構築し、定着させていくための多面的なサポートを推進する、という記述がございまして、そういった取り組みを通じて中小企業の支援もおこなってまいりたいと思います。

いまのロードマップで「乗り切れる」と思えるか
協力金の対象にならなかった店がやめている

 原のり子 ロードマップでいえば、16ページに書かれています、ということだと思います。これを読んで「これで支えを得て乗り切れる」と思えるかというと、残念ながらそういうふうにはならないのではないか。先ほどからライブハウスの話もでていますが、広さもジャンルもそれぞれ違って、一括りにできない、施設というのは。でも、一定の1つの基準で協力をしていただくというふうになっていて、しかもいつまでかはわからない状況にある。本当に感染を抑えていこうと思ったら、(休業要請に協力している事業者を)サポートすることがはっきりするロードマップであることが必要なのではないか。
 一方で、協力金の対象にならなかったお店が、さきほどいったように、限界がきて、宣言が解除されたあとにお店を閉じている例も身近にたくさん起きています。
 東京都の協力金の線引きの仕方が、休業要請に協力してくれたところというのが基準になっていますけれども、他県を見ますと埼玉などでも休業要請外の事業者への支援を新たにスタートさせているなど、それぞれ工夫しているわけです。どんな事業者も、いま必死で感染をなんとか防ぎながらやっていこうとしているわけで、そこを応援していく。そうしたロードマップの改善が必要ではないか。

 総合防災部長 休業要請している事業者等への支援につきましては、繰り返しになりますけども、セーフティーネットの充実、あるいは感染症防止と経済社会活動との両立、あるいは社会構造の変革等々に整理しましたこちらのロードマップに従いまして、中小企業への制度融資等を活用して、新しい日常が定着した社会を構築できるよう支援してまいります。

都民が安心できるロードマップに
サポートの内容が具体的見えるよう改善を

 原のり子 希望をもっていただけるためにも、ロードマップにきちんと具体的に反映させることが必要だ、と思っているんです。家賃補助の関係も具体的に検討していくというお話も出てきていますけれど、それを(ロードマップに)反映させる。こういうご協力をいただいてきているなかで、こういうサポートを具体的にしていきます、ということが都民のみなさんから見えるようなロードマップの改善が必要だということを求めたい。
 今回出されているロードマップについては、科学的な裏付けと都民の暮らしと営業への支援という点について、十分希望が持てるというふうにはなっていないのではないか。ぜひ改善していただきたい。
 最初に述べたように、いま感染は止まっていないわけで、都民のみなさんはとても不安を抱えています、とりわけ求められているのは、感染状況の全体を把握することだと思います。PCR検査についていえば、他の先進国と比べて日本は圧倒的に少ない。少ないなかでどうにかしようとやっているわけですが、検査数を増やしていかないと収束に向かっていかないと思います。韓国(のPCR検査数)は、日本の8倍なんですね。アメリカは14倍、欧州諸国は20倍から30倍。人口1000人当たりでみても、PCR検査数は日本で1.8人という状況です。
 こういう状況でロードマップをつくっても正確な判断ができないということでは、検査の抜本的強化をしていくことと、経済活動を両立させることをロードマップにきちんと反映させていくことが必要なんだということを強く指摘しておきたいと思います。改善していくべきところをしっかり改善していただきたい。

区市町村長から切実な声
市長会「市町村総合交付金の弾力的な運用を求める」

 原のり子 最後に、区市町村長と知事の意見交換について。資料を読ませていただいて、本当に切実な意見が区市町村長のみなさんから出されています。これにしっかり応えていただきたい。5月20日に市長会から懇談のときに出されているなかで、こういうご意見がありました。「コロナ対策のための財政支援と同時に、学校施設の大規模改修などがコロナの影響で事業を執行できなないことも予想される」とのべて、「市町村総合交付金の弾力的な運用を求める」という発言です。「これは26市の総意です」と強調されていました。どのように対応するのか、うかがいます。

 総務局行政部長 市町村総合交付金は、当該年度に市町村が取り組む各種施策に要する一般財源の不足を補完するためのものでございます。このため普通建設事業が当該年度に執行できず翌年度に繰り越された場合、その財源として市町村総合交付金を翌年度に繰り越す運用は認めておりません。なお、市町村総合交付金は、各市町村が交付額の範囲で充当先を判断できる制度となっております。そのため、従前より充当を予定する普通建設事業が計画通りに執行できなかった場合は、他の普通建設事業などの財源として活用されてきたこところです。

 原のり子 市町村総合交付金は翌年度に繰り越す運用はないけれども、予定していた事業が計画通りにいかなかった場合に他に振り替えることは認めてきた、ということです。市町村の実情を聞いて対応していただきたいと思います。総合交付金は頼みの綱の1つなので、お願いしたい。コロナの状況で予測が立たない。そういうなかでも小学校の大規模改修などはきちんと進めていかなければいけない、でも今年度はコロナの状況で難しくなった、というときに、また来年度以降も必要な事業に充当できるように総合交付金をさらに増額していただきたいということを強く求めて質問を終わります。(この項おわり)

コサギ
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カルガモ
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カワセミ
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by hara-noriko | 2020-06-11 22:34 | 都議会 | Comments(0)

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