台風 早めの避難所開設を   

新型コロナウイルス感染のなか
心配される風水害

 梅雨入りしました。これからの時期は、大雨や台風などの風水害が心配されます。さらに、今年は、新型コロナウイルスの感染が広がる中、もし大きな風水害に見舞われた場合、どうなるのか、多くのみなさんが心配されています。

共産党都議団 代表質問で取り上げる
避難所 3密回避をどうするか

 共産党都議団は、代表質問において、新型コロナ感染が広がる中で、大規模災害が起きたときの避難所のあり方を見直すことを提起しました。避難所における3密回避をどうするのか、民間施設等も利用して避難所をふやせないか、避難所管理運営指針をコロナ対応をもりこんだものに見直すこと、などです。
 これに対し、都は、ホテルなどを活用した避難場所の確保、避難所での感染症対策など留意事項をまとめた対策方針を策定し、区市町村に周知していることや、感染症対策に有効な物資を迅速に調達するための業界団体との協定締結を推進するなど、取り組みを推進していく旨の答弁がありました。

私も総務委員会で質問
要支援者の避難について

 私は、そのうえで、総務委員会において、昨年の台風被害についての検証結果にもとづいて、風水害の場合の要支援者の避難について質問しました。以下、要旨です。

昨年10月の台風19号
台風が来る前に開設された避難所の数は

 【Q1】「令和元年台風第15号及び第19号等に伴う防災対策の検証の進捗状況」の「視点(5)避難対策」についてうかがいます。風水害に対応した避難先の確保が課題のひとつとしてあがっています。「地域防災計画」風水害編では、「第6章避難者対策」で、主な機関の応急活動が示されています。そこには、情報連絡期、つまり気象庁が特別警報を発表したときに、避難所・二次避難所(福祉避難所)の開設・運営と書かれています。実際に、台風19号のときに、情報連絡期での避難所開設はどのぐらいあったのでしょうか。
 【A】昨年の台風19号が接近した際、情報連絡期において、開設された避難所は738カ所。

台風が迫る中での移動は難しい
早めの開設はできているのか

 「地域防災計画」風水害編では、平成25年(2013年)時点での避難所は2663カ所所、二次避難所は1209カ所です。その規模感からみて738カ所は多いか少ないかというのは難しいですが、早めに開設するという動きが増えてきているのではないかとは思います。ただ、いったん避難所に行ってから、福祉避難所へ移動するという段階をふむのが、台風が迫っているなかで難しく、バリアだらけの避難所から大雨のなか自宅に戻ったという障害者もいました。
 ただ、大事なのは、このフローによれば、避難所設置のあとに二次避難所、福祉避難所を設置とはなっていなくて、横並びに書かれていることです。
 【Q2】それで確認したいのですが、避難所・二次避難所ともに、状況に応じて、早めの開設はできるということだと思いますが確認します。
 【A】地域防災計画では、発災前の情報連絡期から、区市町村が災害の状況に応じて、避難所・二次避難所を開設することとなっている。

世田谷区では24時間前に開設
都として福祉避難所の事前開設の周知を
 とくに、要支援者の方々、とりわけ、医療的ケアが必要な方々を、台風が来る前、前日などに避難してもらうということは、区市町村の判断で可能だということです。
 世田谷区では、台風19号による被害を受けて風水害対策をとりまとめていて、今後、台風の接近・通過が予想される24時間前には高齢者ら向けの避難所を開設する、などの対策をとりまとめています。

 【Q3】都が検討しているガイドラインには、避難所・福祉避難所の事前の開設などについても、もりこんでほしいと思いますがいかがですか。
 【A】・昨年の台風19号では、避難情報の発令のタイミングが難しいと感じた自治体が多かった。
 ・このため、今後都が策定するガイドラインには、東京の特性を踏まえたうえで、避難情報の発令等のとるべき対応をもりこんでいく。

実際の対応に役立つガイドラインを
「地域防災計画」風水害編の改定に結びつけてほしい

 たしかに、避難情報の発令のタイミングについては重要です。ただ、それと避難所開設はセットの問題です。そこを考慮して、実際の対応に役立つガイドラインに練り上げていただきたいと思います。そして、「地域防災計画」風水害編の改定に結びつけていただきたいと要望します。

ムラサキカタバミ
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by hara-noriko | 2020-06-12 23:53 | 都議会 | Comments(0)

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