安倍首相の辞任表明と国民の力

毎週土曜日　定例の訴え
宮本徹衆院議員も駆けつけて
　８月２９日の土曜日夕方、東京・東久留米駅前で定例の訴えをしました。宮本徹衆院議員、北村りゅうた市議、共産党後援会の方たちと一緒にニュースを配布し、ハンドマイクでスピーチしました。

安倍首相が辞任を表明
「やっぱり追い込まれたんだと思う」
　前日の２８日、安倍首相が辞任を表明しました。ちょうど、私がスピーチを終えたところで立ち寄ってくださった方。「土曜日だからやっているかなと思って。原さんの話はちょっとしか聞けなかった！」。安倍首相辞任の話になると、「病気で辞めるとはいえ、やはり追い込まれたんだと思う。みんながんばったよね」と。「辞めたからといって、問題がなくなったわけではまったくない。とくに（財務省の文書改ざんで自殺された）赤木さんのことは絶対にあいまいにしてほしくない。あんなに赤木さんのパートナーが頑張っている。どうしてもそこに応える結果を出さなければいけないと思う」。本当に同感です。
　また、「暑い中お疲れさま。がんばって」と冷たいお茶の差し入れもありました。
　私のスピーチを紹介します。

国政が停滞しては困ります
コロナ対策　しっかり前に進める
　８月２８日、安倍首相が辞任を表明しました。理由は健康状態の悪化ということでした。まず、治療に専念いただきたいと思います。
　一方、このことで国政が停滞する事態になっては困ります。というのも、大変な猛暑のなか、さらに新型コロナウイルス感染の状況も収束が見えない深刻な事態です。この問題をしっかりと国会でも議論して、前に進めていかなければなりません。首相が辞任することになりましたが、コロナ対策は前に進めなければなりません。そのために、私たち日本共産党も党派の垣根を越えてしっかりと取り組んでいきたいと思っています。

「アベノミクス」で広がった貧困・格差
ＤＶ相談も増加　政治の歪みがここに
　７年８カ月、安倍政権が続きました。「アベノミクス」の名のもとに貧困や格差が広がった。消費税の増税も２度にわたっておこなわれた。こういうことも振り返る必要があると思います。とくにいま、コロナの状況のなかで、貧困と格差の問題は本当に深刻になっています。ＤＶ相談も非常に増えている。ＤＶ被害者の方々が駆け込むシェルターというものがありますが、この多摩地域で長年活動してきたシェルターが閉鎖する事態になっています。民間頼みで、国や東京都や市がしっかりと力を入れてこなかったことの歪（ひず）みがでています。
　コロナ禍のもとで見えてきたこうした問題をしっかり解決していく。このことが本当に重要だということを改めて訴えたい。

森友・加計、桜を見る会…
政治の私物化　徹底解明が必要
　森友・加計問題、「桜を見る会」などの疑惑も解明されていません。先ほどスピーチした宮本徹衆院議員をはじめ共産党国会議員団は徹底追及してきました。安倍首相が辞任するからといって幕引きにすることは許されません。国政を私物化した問題ですから、こうしたことが二度と起こらないように徹底究明していくことが引き続き求められています。
　森友問題で決算文書の改ざんを命じられて自殺した近畿財務局の赤木俊夫さん。そのパートナーが、訴訟を起こしています。こうした問題も含めて、解決が求められています。
　安倍首相が病気で辞められるのは仕方のないことですが、未解決の問題はここで手を緩めないでしっかり解決していくことが必要だと思っています。

７年８カ月続いた安倍政権
国民の力が９条改憲を止めた
　安倍首相の辞任、みなさんと一緒に確認したいことがあります。憲法の問題です。安倍首相が悲願といってきたのが憲法を変える、９条を変えることでした。しかし国民は、これを許しませんでした。辞任を表明した記者会見で安倍首相は、改憲の議論が大きく広がらなかったことを認めざるを得ませんでした。憲法９条をしっかり守って平和な社会を子や孫の世代に渡していく。これをやらなければないけない、と多くのみなさんが思ってるからこそ、安倍首相の悲願を実現させませんでした。ここに国民の力がある、と私は実感しています。

市民と野党　共同の広がり
二度と戦争を起こさない国へ力合わせる
　安倍政権のもとで、市民と野党の共同が大きく広がりました。ここがこれまでと大きく違う点です。安倍政権が７年８カ月も続いて、その間に消費税の増税や国政私物化などなど、たくさんの問題がでてきたけれども、市民と野党の共同で改憲を食い止め９条を守りました。
　女優の吉永小百合さんが、いつまでも戦後であり続けたい、「戦後」という言葉をいつまでもいえるようにしていきたい、とおっしゃっていましたが、本当にその通りだと思います。二度と戦争を引き起こさない。そのためにも憲法９条をしっかり守る。そんな政治を実現するために、みなさんと一緒に力を合わせていきたいと思います。

宮本徹衆院議員（中央）と一緒に訴え
右は、北村りゅうた・東久留米市議
お茶の差し入れが
安倍首相の辞任表明を受けてスピーチ