コロナ禍 知的障害者に解雇通告   

十数年働いていた知的障害者のAさん
テレワークができないことを理由に解雇

 新型コロナウイルスの感染拡大のなかで、深刻な相談が次つぎに寄せられています。
 ある知的障害のAさんが、十数年働いていた職場を解雇されることになってしまいました。コロナで多くの従業員がテレワークになった。Aさんは、テレワークができないということを理由に解雇されたといいます。退職金は、十数年働いて16万円ということでした。

自治体の就職試験にチャレンジ
都の試験内容は…

 Aさんは、安定した就職先をなんとかみつけたいと、さまざまな自治体が実施している障害者枠の就職試験にチャレンジしょうとしています。
 そこで訴えたいのは、東京都の姿勢です。東京都の障害者の職員採用は知的障害の方も対象にはしています。しかし、試験内容が知的障害の方々の特性に合っていないために、合格者は一人もいません。この問題を改善しなければ、知的障害の方が職員になれることを保障できません。Aさんのお父さんは、「東京都の試験内容を見たら、無理だ。試験時間中、苦痛を強いられ、傷つくことになる」といっていました。障害者の採用試験で、障害者が傷つけられるようなことはあってはならないことです。都の障害者差別解消条例に照らしても、非常に問題だと思っています。

知的障害者に特化した正規職員採用試験
愛知県の経験に学んで

 私は、知的障害者に特化した正規職員採用試験を2008年からおこなっている愛知県を2回にわたり訪ねてお話をうかがい、現場も見学させていただきました。図書館で7年間働いている方は、すっかり本の場所は頭に入っているそうで、さらに新しい仕事にも挑戦していました。大事だと思ったのは、どうやってより能力を発揮し、やりがいをもって働いていけるかを職場で相談していることです。小学校卒業程度の試験と仕事内容についての実地試験を組み合わせるなど、合理的配慮もあります。

本会議一般質問で取り上げる
「都が採用を促進することが重要だ」

 こうした調査をもとに私は、昨年9月の都議会本会議一般質問で障害者の採用促進をまっさきに取り上げました。「東京都の正規職員採用においても、身体障害者、精神障害者とともに、知的障害者もふくめ、採用を促進することが重要だ」と指摘しました。総務局長は「障害者がその能力と適性に応じて働く事ができるよう、都が率先して取り組むことは重要」とのべ、「引き続き、都における障害者雇用の促進に努めてまいります」と答弁しています。

知的障害者の特性に応じた雇用を
都は「雇用促進に努める」と答弁

 さらに私は、「知的障害者が試験を受けられる、としただけでは十分ではありません。知的障害者の特性に応じた雇用に取り組むべきと思いますが、都はどう考えていますか。抜本的改善を求める」と迫りました。総務局長は「障害特性にあった職務内容や勤務条件の検証と改善を積み重ね、都における知的障害者の雇用促進に努めてまいります」と答えています。
 この間、ようやく、非常勤職員として働いてきた知的障害者の方が、正規職員にステップアップする道が開かれました。大事な前進です。しかし同時に、正規職員と同じ時間数働けばいい、というような物差しではなく、知的障害者の特性に応じた対応がなされるべきです。

コロナ禍 一日も早い改善が必要
障害者の雇用促進、環境改善に都が真剣にとりくむべき

 コロナ禍のもとでも障害者の方たちが安心して、やりがいをもって働ける環境づくりに取り組まなければなりません。作業所の工賃を保障することも、障害者の方々の人権にかかわる切実な課題です。
 ひきつづき、障害者のみなさんの声をうかがい、とりくんでいきます。

駅前で訴える
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by hara-noriko | 2020-09-09 01:33 | 東京都政 | Comments(0)

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