障害者団体の運動が都政を動かしている
2020年 12月 29日
障害者団体が都議会に陳情
全会一致で趣旨採択に
都立・公社病院の役割をめぐって、いま都政を動かしつつあるのは、障害者団体のみなさんの運動です。緊急に集められた5000名を超える署名を添えて、陳情を提出されました。もし、障害のある人がコロナに感染したら、ちゃんと受け入れられる病院を確定してください、という内容です。もっともだと思います。
もしコロナに感染したら病院はあるのか
保護者のみなさんの切実な声
知的障害の子をもつお母さんは、「自分の子どもは慣れていない場所に行くとパニックになってしまう。もし入院するとなったら本当に心配だ。一人でいられないと思う」と話していました。
ある障害者通所施設の職員の方は、「スイッチをいじってしまう利用者さんを一人で病院に入院させるのが心配だ。特性に応じて対応できる病院に入れるのだろうか」と心配していました。
都議会は全会一致で趣旨採択
都は都立・公社病院の役割を認める答弁
陳情について都議会で議論したところ、なんと全会一致で趣旨採択されました。そして東京都は、障害者のみなさんを受け止めるのが都立と公社病院だ、と答弁しました。やっぱり都立・公社病院は、最も医療を必要としている人にとって最後のとりでとなっている。そのことが、都議会のなかでも明らかになりました。
コロナ対策でも都立・公社病院は最前線
独立行政法人化の計画は撤回させるしかない
その都立・公社病院を独立法人化という形で都の手から離そうとしているのが小池都政です。それに都民ファーストや自民党、公明党などが賛成している状況です。
コロナ対策でも都立・公社病院は最前線に立っています。そこを民営化に一歩近づけて都の補助金を減らすなどということをやられたら、医療が大きく後退しかねません。
私は改めて、都立・公社病院の独立法人化の計画はなんとしても撤回させたいと思っています。
公社の多摩北部医療センター
手厚い高齢者医療を望む声
この地域では、公社が運営する多摩北部医療センター(東村山市青葉町)を利用されている方がたくさんいらっしゃると思います。多摩北部医療センターはもともとは都立多摩老人医療センターでした。その当時と比べれば、高齢者医療が手厚くはなくなってしまっています。「もっと充実してほしい」という声が地域からたくさんあがっています。
清瀬小児病院が廃止された後の受け皿に
診療科目の充実を求める共産党
都立清瀬小児病院が廃止された後も、その受け皿として多摩北部医療センターに小児科をつくり、小児救急を実施しています。こういう不採算の分野を担当しているのが、多摩北部医療センターです。
ちょうどいま、改築の時期を迎えています。共産党都議団は、診療科目をもっと充実させてほしい、という提案をしています。公社病院を独立行政法人化することなく、きちんと守っていくことが切実な課題になっていると思います。
地域の病院を守り充実させる
都民のみなさんと一緒に運動
地域の病院を守り、さらに充実させていく。この問題でも、都民のみなさんの運動が議会を動かしてきています。それだけに、来年6月の都議会議員選挙は非常に大事になっていることを報告したいと思います。
by hara-noriko | 2020-12-29 20:44 | 都政報告 | Comments(1)