多摩北部医療センターに産科を
2021年 02月 11日
「都立病院の充実を求める連絡会」が都に要請
2月10日、「多摩北部医療センターを良くする会」と「都立病院の充実を求める連絡会」による、東京都に対する要請に、尾崎あや子都議(北多摩1区)とともに同席しました。病院経営本部の藤本誠経営戦略担当部長と、団体調整担当課長が応対しました。
清瀬小児病院廃止後の地域の受け皿
産科の設置は切実な願い
都立・公社病院の独立行政法人化はしないで
現在、「たまほく」の改築に向けて「基本構想検討委員会」が行われています。医師や行政の担当者などが参加するこの検討委員会でも、産科の設置や小児科の充実について多くの委員が発言しています。まさに、地域共通の要望となっています。そうしたなか、今回の要請は、基本構想に地域の声を反映していくことについて具体的に要請し、それらを実施していくためにも、東京都の手を離す、独立行政法人化をしないように求めています。
藤本部長は、「生の声を聴かせていただく貴重な機会をいただきありがとうございます。改築について、地域医療を支えるという視点でとりくみたい」とあいさつ。「要望事項については、基本構想を策定する議論の中で検討していきたい」という趣旨の回答。参加者は、それぞれ切実な要望を発言しました。
赤ちゃんを抱っこした東久留米市のお母さん
体験を語り、産科やNICUの必要性を訴え
いちばん最初に、赤ちゃんを抱っこして参加した、東久留米市のお母さんが発言。なぜ、「たまほく」に産科やNICU(新生児集中治療室)が必要か、本当によくわかり、また胸に迫る発言でした。ご本人の了解をいただき、掲載させていただきます。ぜひ、多くの方に読んでいただきたいです。
私は東久留米市で3歳と、0歳9カ月の娘を育てています。
上の子の出産の時、市内の病院で出産予定で準備を進めていました。
妊娠29週で私の体調が悪くなり病院へ行くと、「妊娠高血圧症 ヘルプ症候群」と診断され、「今すぐに妊娠状態を終わらせないとママが死んじゃいます。うちの病院では産めないので救急車を呼んで大きな病院へ運びます」と言われました。
なんとか決まった病院は文京区で、光の刺激も危ないからと、目隠しをされたまま1時間以上かけ救急車で病院へ行きました。とても不安で怖かったです。
たくさんの医療従事者の方のおかげで、無事に出産できましたが、娘は828グラム。超低出生体重児童でした。
私は状態も落ち着き10日ほどで退院しましたが、娘は3カ月NICU(新生児集中治療室)へ入院でした。
娘の入院中は搾乳した母乳を運んだり、面会に行ったりしましたが、帝王切開直後の身体で、遠くの病院へ通うのは本当に大変でした。
1時間以上も電車を乗り継いでいくのは無理だったので、車で通っていました。都心の病院の駐車場代は上限もなく、とても高くて金銭的にも毎日通ったり、面会も1日中居ることはできませんでした。
子どもと離れての生活、毎日会いに行くことができないもどかしさや、何より、子どもへ申し訳ない気持ちになりつらかったです。
もし近場に産科やNICUがある病院があったら、本当にありがたいです。
私のようなつらい思いをするママ、パパがいて欲しくありません。
そして、これから出産される方、子育てしていく方たちにとって、とても心強く、安心となるよう、多摩北部医療センターへぜひ、産科、NICUを作って頂きたいです。よろしくお願いいたします。
(2)多摩北部医療センターに、▽経済的負担の少ない産婦人科▽手術ができる小児外科▽新生児集中治療室―を設置すること。
(3)多摩北部医療センターの運営に利用者目線の要望を反映させるため、運営協議会に市民代表を参加させること。
(4)中核病院として地域医療を支え、さらに新型コロナ対策でも重要な役割を発揮している多摩北部医療センターをはじめ都立・公社病院の地方独立行政法人への移行は中止すること。
「多摩北部医療センターを良くする会」の井口信治会長
(左から)尾崎あや子都議、原のり子
by hara-noriko | 2021-02-11 10:50 | 活動日誌 | Comments(0)