3人で子育てトーク(上)
2021年 05月 20日
3人で話し合いました
5月15日、清瀬・東久留米の地域で「ジェンダー平等をめざして 明日をひらく女性のつどい」が開催されました。プログラムの1つとして3人によるトークがおこなわれました。自身の出産体験を語って多摩北部医療センターに産科とNICU(新生児集中治療室)の設置を東京都に求めた渡辺奈保子さんを真ん中に、坂井和歌子・共産党衆院東京ブロック比例代表予定候補と私の3人で話し合いました。主な内容を2回に分けてお知らせします。
多摩北部医療センターの充実求めて
産科とNICUの設置を
原のり子 多摩北部医療センター(たまほく)は改築の時期を迎えていいます。最初は改修と言っていたのが全面的な改築になりました。基本構想検討委員会というのが開かれていて、議事録を見ますとたくさんの声が書かれています。私も代表質問で取り上げて、大事な答弁もありました。
「たまほく」の拡充を求める取り組みのきっかけをつくったひとりが、渡辺さんなんです。今年の2月、「多摩北部医療センターを良くする会」が東京都と交渉したときに、渡辺さんが、この地域に産科やNICU(新生児集中治療室)が足りない問題を、赤ちゃんを抱っこして訴えてくださいました。それがいま、都議会を大きく動かしています。渡辺さんの話を坂井さん、そしてみなさんにも聞いてもらって、「たまほく」を充実させていく取り組みを強めたいと思っています。
まず渡辺さんから、お話ししていただきたいと思います。東久留米市に住んでいらして、3歳とゼロ歳の子を育てるお母さんです。
渡辺さんの出産体験
「近くに安心して産める病院があれば…」
渡辺奈保子 上の子の出産の時に市内の病院で出産準備をすすめていました。妊娠29週のときに具合が悪くなって病院にいったときに、妊娠高血圧症HELLP(ヘルプ)症候群と診断されました。今すぐに妊娠状態を終わらせないとママが死んじゃうので、救急車を呼んで大きな病院へ運びます、といわれました。なんとか決まった病院は文京区でした。光の刺激もあぶないといわれて、目隠しされたまま1時間以上かけて運ばれました。すごく不安で、怖かったです。
たくさんの医療従事者のおかげで、無事に出産はできたのですが、娘は828グラムの超低出生体重児でした。私は状態も落ち着いて10日ほどで退院できたのですが、娘は3カ月NICUに入院しました。(「すいません」といって涙をぬぐう)
娘の入院中、搾乳した母乳を運んだり…、面会に行ったりしたんですが、帝王切開直後の体で文京区まで電車で通うのはとても大変で…。文京区の病院は駐車場代もとても高かったので、車で行っても丸1日停めておくのは金銭的にも大変。面会も1日中はいられず、毎日行ってあげることもできませんでした。子どもにとても申し訳ない気持ちになりました。
近場にNICUがあって、出産もそこでできたら、これから出産するママとパパは本当に安心だなと思います。
入院一時金というのがあり、42万円もらえるんですけれど、退院するとき出産費用は52万円といわれました。そこから一時金を引いた額を払えばいいのかなと思っていたら、すでに一時金を引いて52万円ですといわれました(会場からどよめきの声)。退院したのにまた倒れるかなと思うくらいでした。
きょうの話をいただいたときに、多摩北部医療センターに産科とNICUがあれば、これからの人たちが安心して子どもが産めるし育てられると思ったので、お話をさせていただきました。泣いちゃってすみません。
坂井さんの取材体験から
公的な医療機関の大切さを実感
原のり子 どうもありがとうございます。「多摩北部医療センターを良くする会」の交渉には、都の部長さんや課長さんが出てきてくださいました。そこで渡辺さんが涙ながらに話をしてくださって、都の職員も必死にメモして聞いていました。伝わったんだなと思います。入院している子どものところに毎日は通うことができなかった、と涙ながらに話すのを聞いて私たちも胸がつまりました。
坂井和歌子 すぐに言葉が出てこないような本当につらい思いをされたんですね。渡辺さんがみなさんの前でお話ししてくださること自体、すごく勇気がいることだと感じました。ありがとうございます。
都立清瀬小児病院が統廃合(廃止)されるときに、1年間だけ「しんぶん赤旗」の記者をしておりまして、取材をしていました。東久留米市議の永田まさ子さん、市議になる前ですが、清瀬小児病院にお子さんをあずけた保護者の方として取材させていただきました。たくさんの方から声を聞かせていただいたのですが、公的な医療機関の大切さを実感させられました。
ダウン症のお子さんを育てるお母さんを取材させていただきました。自分の子どもに障害があることをお医者さんから告知されたときに、覚悟はしていたものの、受け止められなくて泣き崩れてしまった。そのときに、看護師さんが「大丈夫?」と声をかけてくれて別室に連れていってくださって、落ち着くまでそばにいてくださったそうです。それは、いまの医療制度でいうとお金には換算されない。だけど、自分にとっては本当にありがたく、心の支えになった時間だった。それは採算優先の医療ではやれないことだと思うんです、と。そういう話も心に残っています。
お母さん・お父さん、一人ひとりの苦しみに寄り添える医療の環境を提供していくことが公の仕事なんだと実感しています。
渡辺さんや多くの市民の声が
都政・都議会を動かしている
原のり子 「たまほく」改築の基本構想検討委員会のなかでは、産科の問題と小児科の問題がでているんですね。いわゆる行政的医療(行政が主体となっておこなう医療)と呼ばれている分野を充実しなければいけない、という声がたくさん出ていることを、東京都もようやく認めました。
大事だと思ったのは、子どもたちの医療や周産期の医療だけではなくて、高齢者医療を充実してほしいという声があることを知事が認めたんですね。これは非常に重要で、もともと「たまほく」は都立多摩老人医療センターでした。公社が運営する多摩北部医療センターとなり、清瀬小児病院が廃止された後、小児科の受け皿として充実させることになりました。同時に高齢者医療や障害者医療、その他の医療についてはもっと充実させてほしいという要望がとても強くあるんですね。
そういう声が今、いっぱい出てきていて、そうした声を踏まえて基本構想をつくっていくことを都が約束したんです。私の代表質問だけではなくて、厚生委員会でも、予算特別委員会でも、共産党都議団をあげてこの問題にとりくんできました。そうしたら、他の党からも「産科を望む声がある」という質問が出てきたんです。
これは動くぞ、と私は思っています。渡辺さんや多くの市民の声が都政・都議会を動かしています。今度の都議選で大事なテーマになって、新しい都議会の中で本格的な議論になっていくわけです。ですから、この声を届けて実現するために、私も引き続きがんばらなければいけないと思っています。
NICUについては、23区では基準通りにあります。これも多摩格差で、多摩地域はNICUが足りないことがはっきりしています。昭和病院とか近くでがんばってくれる病院があっても足りないのが現状ですから、「たまほく」をなんとか充実させたい。
その一方で東京都は、都立病院と公社病院への財政支出を減らし、都の手を放して、独立行政法人化しようとしています。そうなると感染症対策など行政的医療を守れなくなってしまう。コロナのなかで、都立病院と公社病院が最前線で頑張ってくれています。
都民の命を守るために、独法化を止めないといけないと思っています。(つづく)


共産党衆院東京ブロック比例代表予定候補

共産党都議会議員

by hara-noriko | 2021-05-20 23:26 | 東京都政 | Comments(0)

