都の政策連携団体 情報公開をすすめてほしい   

 都議会総務委員会でおこなった事務事業質疑を紹介しています。今回から総務局への質問(11月18日)になります。(1)都の政策連携団体の位置づけと公社病院の独立行政法人化による新たな困難(2)多摩格差解消と多摩・島しょ振興(3)コロナ対策(4)都の人権施策―の4つを柱にしました。4回に分けて報告します。初回は、政策連携団体をめぐる問題についてです。
 東京都は政策連携団体を政策実現をともにすすめていくパートナーと位置付けながら、情報公開は不十分…。この問題は、以前からとりあげてきました。そして今、都立・公社病院の独立行政法人化をすすめようという東京都ですが、保健医療公社の評議員会は公開されず、議事録も非公開。どういう議論が行われたかはオープンにされていません。こういうなかで、独法化が進められようとしていることは本当に問題です。そのことを指摘しました。
 質問後、他会派のある議員から、「政策連携団体の情報公開の問題、ひどいと思いました。調べてみようと思う」と声をかけられました。引き続き取り組みを強めたいと思います。

【事務事業質疑 総務局(1)】

政策連携団体とは
協力関係強化の目的と内容は


 原のり子 初めに政策連携団体についてうかがいます。
 東京都は2019年、監理団体を政策連携団体と位置づけ、協力関係を強化しました。
改めて、その目的と内容はどういうことであったか確認します。
 総務局グループ経営戦略担当部長 現在の団体の位置づけは、都の政策実現に寄与する団体との関係をより強化するため、都が関与すべき団体につきまして、設立時の出資、出捐の状況から、人的、財政的支援の状況を重視する考え方に見直し、団体との関係性を整理したものでございます。
 そして、都が展開する政策の一端を担うなど、都と事業協力を行う団体を事業協力団体として指定し、そのなかでも、都政との関連性が高く、都とともに政策実現をめざす団体を政策連携団体として指定してございます。
 (注)政策連携団体=東京都人権啓発センター、東京都島しょ振興公社、東京税務協会、東京都歴史文化財団、東京都交響楽団、東京都つながり創生財団、東京都スポーツ文化事業団、東京マラソン財団、東京都都市づくり公社、東京都住宅供給公社、東京都環境公社、東京都福祉保健財団、城北労働・福祉センター、東京都医学総合研究所、東京都社会福祉事業団、東京都保健医療公社、東京都中小企業振興公社、東京しごと財団、東京都農林水産振興財団 財務諸表、東京観光財団、東京動物園協会、東京都公園協会、東京都道路整備保全公社、東京学校支援機構、東京防災救急協会、(株)東京スタジアム、多摩都市モノレール(株)、東京臨海高速鉄道(株)、(株)多摩ニュータウン開発センター、(株)京国際フォーラム、(株)東京臨海ホールディングス、東京交通サービス(株)、東京水道(株)、東京都下水道サービス(株)。詳しくは東京都のホームページをご覧ください。

監理団体を政策連携団体に
位置づけを高めてどんな効果があったのか

 原のり子 都政との関連性が高く、都とともに政策実現をめざす団体を政策連携団体として位置づけたとのことです。
 そのような位置づけに高めたことによって、どのような効果があるのでしようか。
 グループ経営戦略担当部長 政策連携団体につきましては、令和元年(2019年)5月に活用戦略を策定し、行政運営を支援、補完する機能にとどまらず、現場で培った専門性を都政にフィードバックさせていくなど、より高度な領域で活用していくことといたしました。これにより都庁グループとしての機能を一層高め、都の政策展開を加速する体制の構築が進んできたものと認識してございます。

会議の公開は24団体のうち1団体だけ
なぜ会議の公開が進まないのか


 原のり子 都庁グループとしての機能を一層高めてきた、都の政策展開を加速する体制構築が進んできたとのことです。
 ただ、提出いただいた資料を見ても、各団体の評議員会の公開などについてはあまり状況は変わっていないように見受けられます。
 資料の17ページから、政策連携団体評議員会の状況を載せていただきましたが、政策連携団体(33団体のうち)24団体の会議の公開状況、議事録の有無、公開状況の一覧になっています。これを見ていきますと、会議の公開については変わらず1団体のみになっています。
 本来であれば、都の政策展開をともに進めるということからして、できる限りオープンにしていくことが大事ではないかと私は考えます。なぜ会議の公開が進まないのでしようか。
 グループ経営戦略担当部長 政策連携団体の評議員会における議事内容につきましては、法人運営上の機密や経営上重要な意思決定が含まれることから、会議自体を公開して行うことは基本的には困難なものと認識してございます。

都庁グループとしてともに政策実現をめざすのなら
原則公開にすべきではないか


 原のり子 基本的には困難ということなのですが、例えば原則公開として、どうしても公開が難しい、今お話にあったような案件があったり、また個人のプライバシーに配慮しなければならない、こういうような課題については非公開にするなどの対応は可能ではないかというふうに思います。
 都庁グループとしてともに政策実現をめざすというのが政策連携団体ですから、会議や議事録もできる限りオープンにされるべきではないでしょうか。見解をうかがいます。
 グループ経営戦略担当部長 政策連携団体の評議員会における議事録または議事要旨につきましては、すべての団体で既に公開してございます。
 なお、評議員会におけます議事内容につきましては、法人運営上の機密や経営上重要な意思決定が含まれることから、会議自体を公開して行うことは基本的には困難なものと認識してございます。

保健医療公社は非公開
議事録要旨は項目のみで内容がわからない


 原のり子 いただいた資料を見ますと、議事録については公開が14、非公開が10団体というふうになっています。たとえば、(6つの公社病院を運営する)保健医療公社は議事録は非公開で、公開されている議事要旨を見ましたけれども、項目のみで、どういう報告がされたか、どういう意見が出されたかは分かりません。
 都庁グループの一員としてともに政策実現をめざすパートナーと位置づけている保健医療公社ですが、現在、都立公社病院の独立行政法人化が進められようとしています。本来であれば、公社の評議員会に対しどういう説明があり、どういう意見があったかを公開すべきだと思います。

公社6病院を運営する保健医療公社
独立行政法人化の議論が公開されていない


 原のり子 都立病院8病院、公社病院6病院、全体では15施設になりますが、この施設を対象にしたこれだけの規模の独法化(独立行政法人化)は都として初めてのことであり、これによって保健医療公社としては廃止をされていくということになると思います。とても大きな問題です。
 私は、これだけ都庁グループだと位置づけを高めて、この間、コロナ対応でも、行政的医療でも役割を果たしてきてもらっている公社病院の在り方を変えるという提起を東京都がしているのですから、現時点で都の独法化の方針をどう受け止め、評議員会で議論をされたのか、情報が公開されていないということは非常に問題なのではないかと指摘したいと思います。
 改めて、政策連携団体の情報公開を推進すべきだというふうに意見を述べておきたいと思います。

政策連携団体
障害者雇用の状況は


 原のり子 政策連携団体について、もう1点うかがいます。
 障害者雇用の状況はどうなっているか、東京都としてどのような働きかけをしているか伺います。
 グループ経営戦略担当部長 都はこれまで、政策連携団体における障害者の雇用促進に向け、受け入れ職場となる団体の職員の理解を深めるため、ハローワークの講師による講義などを行っており、昨年度は動画による研修を行うなどの働きかけを実施してございます。

一貫して障害者雇用率を達成していない団体も
都はどのような働きかけをしていくのか

 原のり子 いろいろ働きかけは努力されてきていて、前進もあるというふうに私も受け止めています。
 しかし、一貫して障害者雇用率を達成していない団体も見受けられます。達成できていない団体についてはどのような課題があると考えていますか。また、東京都としては、今後どのような働きかけをしていく考えですか。
 グループ経営戦略担当部長 団体の規模や業態がそれぞれ異なるため、障害者の法定雇用率達成における課題につきましては一概には論じられませんが、たとえば、担当する業務切り出しに苦慮している等の事清を聞いてございます。
 ただし、これまで未達成が続いている団体におきましても、団体ごとに障害者雇用の確保や定着に向けた対策を講じておりまして、雇用率はおおむね改善傾向にございます。
 都といたしましては、引き続き、好事例の共有などの働きかけを通じて、政策連携団体における障害者雇用のさらなる促進、推進を図ってまいります。

これまでの延長線だけではなく
都として具体的アプローチはできないのか


 原のり子 それぞれ各団体も努力をされてきていて、改善の方向に進んでいるということなど、全体的な状況を話されていました。
 5ページに障害者雇用率の推移も出していただいていますけれども、たしかに、ちょっと何度もお名前出してあれですけれど、東京都保健医療公社などは、この表でいくと平成28年(2016年)1.64%に比べて、令和2年(2020年)2.05%など、本当に努力もされてきているということは理解します。
 ただ、都の政策をともに実現をしていくという立場の政策連携団体が本当にもっと障害者雇用をきちんと進めて、この法定雇用率を一日も早く達成できるような、そういう状況をつくっていくためには、これまでの延長線上の取り組みだけではなくて、もっと都として障害者を雇用しやすくする具体的なアプローチはできないかどうか、うかがいたいと思います。
 グループ経営戦略担当部長 都といたしましては、引き続き、好事例の共有などの働きかけを通じまして、政策連携団体における障害者雇用のさらなる推進を図ってまいります。

政策連携団体が障害者雇用を進めやすくするよう
都が積極的に提案していくことも必要ではないか


 原のり子 引き続きということだったんですけれども、先ほどのご答弁では、それぞれ団体の違いがあるので一概には論じられないけれども、たとえば担当業務の切り出しが難航しているとか、そういう事情もよくうかがっていらっしゃるんだと思います。
 そうなると、やっぱり政策連携団体がしっかりと障害者雇用を進めやすくするように私は東京都が積極的に提案をしていくということもあっていいのではないかと思います。
 たとえば、以前は都立病院などでも視覚障害者のあんまマッサージ指圧師の方たちが働いていました。だんだん働ける職場が減ってしまってきていますけれども、たとえば公社病院などで雇用できるように都が支援をすることができないのかなど、これはあくまで一例ですが、さまざま検討していくことが必要ではないかというふうに思います。

独立行政法人化されれば都の働きかけの対象でなくなる
障害者雇用、都民本位の医療のためにも独法化すべきでない


 原のり子 ただ、しかし、独法化(独立行政法人化)されれば、障害者雇用についても、今総務部で努力されている政策連携団体全体に本当に働きかけしていただいているわけですけれども、この働きかけの対象からは外れるということになるんですよね。私は、保健医療公社も障害率を達成していないという状況で、この間努力をされてきているなかで、改めて、独法化はせずに都民本位の医療を進める大事なパートナーとして公社病院を支えていくべきだということを指摘しておきたいと思います。

総務委員会で質問
都の政策連携団体 情報公開をすすめてほしい_b0190576_11430843.jpg




by hara-noriko | 2021-11-29 11:43 | 都議会 | Comments(0)

<< 多摩格差解消と多摩振興を進め、... 都議会第4回定例会が始まります >>