パートナーシップ制度 都議会総務委員会を通過   

都議会第2回定例会 総務委員会終わる
私が議案に対する共産党の意見を表明


 6月13日、都議会第2回定例会の総務委員会が終わりました。今回審議した議案は23件。日本共産党都議団(福手ゆう子都議と私)は2件に反対しました。自民・都ファ・公明・立憲・みらいは、全議案に賛成でした。採決前の意見表明は、私が行いました。他会派はありませんでした。

福手ゆう子都議の質問は
私の質問は


 質疑は、10日に行いました。
 福手都議は、「都立大学の中期目標について」「特殊勤務手当について」「被害想定について」。
 私は、「パートナーシップ制度について」「政策連携団体の経営改革プラン2022年度改訂版について」「東京ベイeSGプロジェクトの先行プロジェクトについて」。
 また、追って報告します。

パートナーシップ制度の創設(人権尊重条例の改正案)
反対はなく「可決すべきもの」に


 焦点は、パートナーシップ制度実施に向けての人権尊重条例の改正でした。さまざまな議論があったので、採決はどうなるかと思っていましたが、委員会では反対等はなく、「可決すべきもの」となりました。

セクシュアルマイノリティの方と都民の力
15日午後1時からの最終本会議に注目を


 これが最終本会議に送られ、全議員で採決を行い、決定します。ここまできたのは、セクシュアルマイノリティ当事者と都民の力。本当に頭が下がります。
 ぜひ、15日午後1時からの本会議にご注目ください。都議会ホームページから中継をご覧になれます。

【私の意見表明】

 日本共産党都議団として、議案に対する意見を述べます。

 まず、第126号議案、特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例です。今回の条例改正は、都立病院の独立行政法人化により、都立病院職員を対象にしてきた4つの手当の廃止と、7つの手当の支給対象から都立病院職員を除外する、というものです。これらの手当は、どれも重要な役割を果たしてきています。
 特殊勤務手当は、「著しく危険、不快、不健康又は困難な勤務などに従事する職員に対し、その特殊性に応じて支給」しているものです。今回廃止される、産科医業務手当、救急医療業務手当、分娩介助業務手当、新生児担当医業務手当は、まさに行政的医療を支えているものです。都立病院の長い歴史のなかで、どんなときにも困難な患者さんを受け入れる、そのための人材を確保する努力を積み重ねてきた証です。独法化は中止すべきであり、この議案には反対します。

 次に、第163号議案、東京都公立大学法人中期目標についてです。
 独立行政法人である都立大学の第4期中期目標は、第3期からは大きく変わっています。第3期では、教育や研究の環境・体制の整備に重点が置かれ、社会貢献も「教育研究の成果を都政・都民に還元する」「大学の知見を地域に還元する」など、大学が自由におこなった学問や研究を社会に還元することが基本でした。しかし、第4期では、「デジタル、金融、医療等、将来の東京を支える分野に重点を置く」などと分野を狭めたり、「企業等の成長支援」「スタートアップ企業等への支援の強化」などを目標に掲げています。企業の成長そのものを目標とすることは、大学の自由な研究の保障から変質するもので、看過できません。
 また学生や研究者が、充実した大学生活を送り、学修・研究活動をするための支援や環境整備が、第4期は極めて抽象的なものになっています。学生への健康支援や経済的支援の充実、障害のある学生等多様な背景やニーズをもつ学生への支援などはなくなっています。研究者を大切にする姿勢や研究環境の整備が大幅に後退しています。
 本来の大学のあり方に照らし、この議案には反対します。

 次に、第116号議案ほか、公務員の定年の引き上げに係る一連の条例改正についてです。私たちは、労使合意を尊重し、これらの議案について賛成します。しかし、60歳を過ぎると、給与が7割になる、ということは大きな問題です。長年の経験、豊富な知識をもって引き続き働く方たちの給与を削減するというのは、「同一労働・同一賃金」の原則を壊すものになってしまいます。共産党としては、今後とも給与水準の改善をすすめていくことを求めます

 最後に、第134号議案、人権尊重条例の一部を改正する条例についてです。
 パートナーシップ制度ができることは、偏見や差別のなかで、自分らしく生きることを阻害されてきたセクシュアルマイノリティ当事者にとってはもちろんのこと、誰もが、自分らしく生きられる東京に前進するうえで大切です。
 共産党都議団としては、祝福されるみんなの制度にするため、制度の根幹にかかわる問題として、手続きはオンライン一択ではなく、窓口と併用にすること、ファミリーシップ制度も実施すること、などを求めてきました。この間、都民のみなさんの声と運動、パブリックコメントにより、素案からの前進もあり、さらに、「利用者の声を聞きとり、適切に運用等を改善していく」との答弁があったことは重要です。11月1日に向けて、確実に準備が進められるよう強く求め、賛成します。

 その他の議案には、特に意見を付することなく賛成いたします。

議案に対して意見を表明しました
左は福手ゆう子都議
パートナーシップ制度 都議会総務委員会を通過_b0190576_21515833.jpg






by hara-noriko | 2022-06-13 21:53 | 都議会 | Comments(0)

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