障害者の参政権で「つどい」開く   

緊急に「七夕のつどい」
障害者のお母さんがツイートしたのがきっかけ

 7月7日、障害福祉関係者の方々と「七夕ミニつどい」を行いました。緊急に開こうと決めたきっかけは、障害のある娘が期日前投票に行ったときに、合理的配慮がなく、傷ついて帰ってくることになった、というお母さんのツイートです。

障害者の参政権の保障、合理的配慮の徹底
共産党都議団の取り組みは

 共産党都議団では、障害者の参政権の保障、合理的配慮の徹底について総務委員会などでも取り組み、障害者団体のみなさんの取り組みに学んで6月には東京都選挙管理委員会(都選管)に申し入れもおこなってきました。都選管では、合理的配慮の事例の紹介や通知、障害者団体の要望についての徹底を区市町村に行うなどの努力がされ、変化が生まれています。

投票に行って傷つく障害児・者
これは放置できない

 しかし、実際には、投票に行って傷つく、悲しい思いをする、ということが起きている…。これは放置できないと思い、ツイートしたお母さんと連絡をとり、「ミニつどい」をやることにしたのです。私自身も、選挙で比例カーに乗っていることも多かったので、いつ時間がとれるかギリギリまでわからず、急になってしまいましたが、15人の方が参加してくださり、大事な交流ができました。障害のある幼児2人を連れて参加してくださったお母さんをはじめ障害児・者のご家族、障害福祉施設などで働く方々、清瀬市議団の佐々木あつ子市議・香川やすのり市議、東久留米市議団の永田まさ子市議など…。本当にありがとうございました。

障害者をもつお母さんの体験
「屈辱的だった」

 そのお母さんの話では―。
 知的障害で強度行動障害もある娘さんと一緒に、期日前投票に行った。自分で書けるように練習して行ったが、まず、最初に係の人から、「本当に18歳を超えているのか?」とのぞき込まれた。18歳を超えているから投票権をもっているのに、侮辱的だった。
 さらに、文字を書くときに、発音しないと書けないため、その都度チラチラ見られて落ち着けない。
 記載台の候補者一覧の字が小さすぎて見えない…。するとルーペを貸してくれるというが、ルーペで字を見るということをやったことがない。わからないものを持たされれば投げつけてしまうかもしれない…。なので借りることはしなかった。
 時間をかけて終わり、帰り際に、「次からは代筆する人がいるのでいってください」といわれた。

障害者の投票は特別なことではないのに
二重三重に傷ついた、と

 お母さんの話しを聞くと、そもそも障害者が投票すること自体を「特別なこと」と見ていることがよくわかります。そして、自分で書けるように練習していったことなどどうでもよいことのように扱われています。二重三重に傷ついた、と。娘も、自分を肯定的にみてくれていないことを感じたと思う、と。

参加者からたくさんの意見が
「どんどん声をあげていこう」


 このお母さんの話しをきっかけに、たくさんの声が出されました。
 ・代理投票でお願いします、といったのに、自分で書かされ、選管に抗議した。
 ・目が悪いため代筆をお願いしたら、周りに聞こえる大きな声で復唱されてとてもいやだった。
 ・作業所の中で、話し合ってみんなでリーダーを決めるとか、日常的な積み重ねで投票したいと思える気持ちをもてるようにすることが大事。
 ・言葉で表現できず、文字も書くことのできない車椅子の方は、指差しで投票したい人を知らせ代筆してもらうが、係の人が黙って見ているだけで、結局投票できなかった。係の人は、「いい人がいなかったみたいです」と。次からは、直筆のメモか公報にしるしをつけたものを持っていくようにした。
 ・公報にルビをふってほしい。ひらがなで書く練習をするので。
 ・投票したいけど、人混みがだめな精神障害の人もいる。
 ・障害特性に応じた対応をしてほしい。
 ・JD(日本障害者協会)が実施したアンケートと総務省要請がNHKなどで大きくとりあげられ、NHKはみんなの選挙の特設サイトも設置するなど、すべての人が投票できることの大切さがキャンペーンされるようになった。どんどん声をあげていこう。

この参院選からできる改善を求めていく
障害者の権利と合理的配慮について深く考えたい


 みなさんのお話を聞き、参加している市議や都議から、改めてそれぞれの選管に困難事例を伝え、この参院選からできる改善を求めていこうと話し合いました。
 この問題を通して、障害者の権利と合理的配慮についてさらにみんなで深く考えていくことの重要性を感じました。

都立病院・公社病院の独法化なども交流
「病院の今後が心配」「後退したら困る」


 そのほか、都立・公社病院の独法化やそのほかの障害福祉に関する課題なども交流。どのご意見もとても大事で深く…。
 ・特別支援学校の通学、重複児の対応の改善について。
 ・多摩北部医療センター小児科のスペースが狭い。
 ・都立病院・公社病院が地方独立行政法人化(独法化)してしまい、病院の今後が心配。障害児にとって、生まれてからのカルテがずっとあり、継続して診てもらえることが大事。
 ・都議会では、障害者のコロナ対応について、陳情が趣旨採択になり、都立・公社病院で行政的医療をやるといった。独法化しても変わらないというが絶対に後退したら困る。
 ・コロナがまた増えてきているのに、今までと同じ体制をとれるのか。
 ・行動障害のある人のグループホームが足りないし、質も重要。地域移行一本やりでは困る。
 ・障害のある青年・成人の居場所支援は、都の補助率をあげてくれないと区市町村はなかなか手をあげられない。
 ・障害者医療費助成の改善を一日も早く。愛の手帳3度4度の人たちの医療費3割負担は重すぎる。
 ・通過型グループホームを中心にするのでなく、必要な人が利用できるように、選択肢があるべきだ。
 ・生活訓練事業もその人にあわせて、3年目の利用をしやすくすべきだ。
 ・最低賃金時給1500円は重要。中小企業を支援して実施と共産党はいっているが、福祉施設も対応してもらえないと、実施できない。

7月10日は参院選の投開票日
比例は共産党 東京選挙区は山添拓さん


 いよいよ明日は参院選の投開票日です。当落線上の山添拓候補をおしあげてほしい、共産党を比例で5議席以上にしてほしい。ぜひ、広げていただけるように訴えて「つどい」は終了しました。参院選後、またやりたいと思います。

参院選挙、最後までがんばります

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by hara-noriko | 2022-07-09 13:14 | 活動日誌 | Comments(0)

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