関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典に都知事は追悼文を   

関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典実行委員会
都知事に追悼文を求めて要請


 関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典実行委員会が8月1日、小池都知事に対し、追悼式典に追悼の辞の送付を求める要請をおこないました。共産党都議団も同席しました。

歴代の都知事は追悼文を送っていた
小池知事は2017年以降とりやめている


 1923年の関東大震災では、10万5000人が震災により命を落としました。そして、自然災害からは生き残ったものの、「朝鮮人が井戸に毒を投げ入れている」「朝鮮人が暴動を起こした」などというデマが流され、それを信じた人の手によって朝鮮人や中国人などが命を落としました。そうした犠牲者を追悼する式典が1974年以来ずっと墨田区の都立横網町公園で行われています。歴代の都知事は追悼の辞を送っていますが、小池知事は2017年以降はとりやめています。

なぜとりやめるのか
理由になっていません


 小池知事は、「慰霊堂で行われる大法要ですべての被災者に追悼の辞を送っているから」と述べていますが、これまでの知事も大法要に出席し、あわせて朝鮮人犠牲者追悼式典にもメッセージを送っているのです。なぜ、とりやめるのか、全く理由になっていません。人の手によって虐殺された朝鮮人犠牲者等を追悼することをとりやめる、知事の人権感覚、歴史の事実への認識が問われます。

宮川泰彦実行委員長
「歴史の事実から目をそらしてはいけない」


 宮川泰彦実行委員長は、「歴史の事実から目をそらしてはいけない」「知事は、就任1年目には送ったのに、2年目からやめている。これは、送ったことは間違いだったということなのか? それ以前の知事も間違っていたということなのか?」と訴えました。

私も発言
「知事がやっていることは矛盾している」


 私は、「式典と同じ日に公園でヘイトスピーチ団体が集会をおこなっている。知事が追悼の辞を送らないことで、追悼とは別のメッセージを送ることになっているのではないか」「追悼文を送らないことでヘイトスピーチを助長するようなことはあってはならない」「人権尊重条例を知事自らが提案し、成立した。現在、ヘイトスピーチを認定して都民に知らせるということが行われるようになったことはとても重要。それなのに、知事のやっていることは矛盾している。よく考えてほしい」という趣旨のことを述べました。

知事は追悼文を
ひきつづき求めていきます


 応対した担当課長は、「要望を受けたことをしっかり知事に伝える」と述べました。9月1日の追悼式典までまだ時間があります。知事が追悼の辞を送るよう強く求めます。

都の担当者に(左)に要請文を手渡す実行委員会の人たち
共産党の都議会議員も同席しました
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by hara-noriko | 2022-08-05 21:38 | 東京都政 | Comments(0)

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