昨年第4回定例会で文書質問を提出しました
2023年 01月 11日
文書質問を提出しました
2022年12月の都議会第4回定例会で、文書質問を提出しました。答弁がくるのはまだ先ですが、質問を紹介します。
正しい理解を広げ、治療と支援をすすめることは都の役割
ひとつは、「摂食障害の治療と支援の体制づくりについて」。
摂食障害で苦しんでいる方は、たくさんいらっしゃいます。しかし、必ずしも正しく理解されているかといえばそうではありません。私も、摂食障害で苦しんでいる方々と出会い、理解が不十分であったことを強く感じました。やめたいけれどもやめられない、過食嘔吐をすることで何とか生きている、どこに相談にいったらいいかわからない、医療機関で真剣にとりあってもらえず傷ついた…などの話を聞き、今の生きづらい社会を改めて考えさせられました。正しい理解を広げ、必要な治療と支援をすすめていくことは都としても力を入れるべきです。そういう問題意識から質問しています。
所沢街道の歩道整備について
いよいよ整備が動き出します
もうひとつは、「所沢街道の歩道整備について」。
ようやく、所沢街道の歩道整備が動き出します。死亡事故も起きた場所を含んだ区間なのに、本当に時間がかかっています。十数年にわたり、地元の方たちは安全対策を求め続けてきました。地元のみなさんの請願は全会一致で採択され、超党派の課題で、多くの市議会議員、私も市議時代からとりくんできました。都議になってから、まさに都の課題だということで、かもしだ芳美市議や北村りゅうた市議とも連携してとりくんできました。
胸が痛むのは、この問題の最初のころに、署名を集めたり、交渉にとりくむなど、その中心になっていた方々がすでに亡くなられていたり、高齢になられていたりしていることです。そういう方たちの努力に学び、一日も早く整備されるよう最後までしっかり頑張らなければと思います。
この文書質問では、先日行われた説明会をふまえ、今、確認したい点について質問しました。
以下が文書質問の全文です。
摂食障害の外来・入院診療実績は、全国で年間約22万人と言われています(2017年度精神保健福祉資料)。実際には、医療機関にかかっていない方や、治療を中断した方も多いこと、また、死亡率も約5%と高いことが特徴です。誰でもかかりうる疾患であるにもかかわらず、適切な支援や治療が行える機関が少ないことが大きな問題になってきました。ようやく、2014年度から厚生労働省が摂食障害治療支援センター設置運営事業をスタートし、まずは都道府県ごとの専門医療機関の設置を目指していますが、拠点病院を設置しているのは、宮城・千葉・静岡・福岡・石川の5県のみです。
ある10代の方は、最初は自分の容姿に悩み、拒食症の状態になりましたが、家族の前では心配させたくないという思いで、食事をしてそのたびに自室で吐く、ということをくりかえしていました。吐しゃ物は袋にいれて部屋のベッドの下に隠していました。
またある20代の方は、体重が増えるのが怖いという太る恐怖と、食べたい欲求を過食嘔吐で満たす、という感覚だと話します。吐くことで自分の中の汚れたものが一緒に吐き出せるような感覚だ、と話します。過去の辛い体験によりフラッシュバックもあるなかで、過食嘔吐をすることでなんとか生きていると言います。
一見、「痩せたい」という気持ちでやっているからやせれば止まると思われがちですが、そうではありません。実際には、葛藤やストレスを多く抱え、その苦しさが摂食障害としてあらわれているといわれます。そして、周りの人からかけられる言葉にも深く傷つけられています。
摂食障害で苦しんでいる方や家族が相談できる場、適切な治療を受けられる医療機関、都民への正しい知識の啓発、こうしたことがすすめられることが重要です。東京都として、力を入れるべきと考え、以下、質問します。
(1)東京都内の摂食障害患者は何人だと把握していますか。これまでの推移を含めて教えてください。
(2)摂食障害の治療をおこなえる都内医療機関は把握していますか。現在、都立病院では、どの病院が治療をおこなっていますか。
(3)都として摂食障害についての相談はどこで受けていて、どのぐらいの実績がありますか。
(4)東京都として、摂食障害支援拠点病院を整備すべきと考えますがいかがですか。その際、都立病院も積極的な役割を担ってほしいと考えますが、いかがですか。
(5)都として、摂食障害対策推進協議会の各地域への設置を推進すべきですがいかがですか。
(6)摂食障害治療支援コーディネーターを配置しての相談支援業務や、ピアカウンセリングを行うべきと考えますが、いかがですか。
(7)都民への正しい理解を啓発していくことはとても重要です。静岡県などでは、県のホームページでわかりやすい特集ページを設けています。誰でもかかりうるということ、摂食障害の人が弱いのではないということを共有することが大切です。そして、「あなたは何も悪くない」ということを発信していく必要があります。東京都としても、ホームページの充実やパンフレットなどを作成することを求めますが、いかがですか。
ようやく、所沢街道の東久留米市南町4丁目地内から八幡町2丁目地内区間、延長約1.3kmの歩道整備に向けて動き出すことになり、「事業概要・現況測量説明会」が行われました。10年以上にわたり、危険な道路だと訴え、改善を求めてきた地元のみなさんからは、ホッとする声とともに、また「この先時間がかかるのではないか」と不安の声もだされています。
説明会では、ていねいな質疑応答が行われました。そのうえで、いくつかの課題について、以下質問します。
(1)説明では、参考として、現況測量で2年、用地測量で2年、その後の用地取得がどのぐらいかかるかわからない、との話しがありました。用地取得がまとまったところから仮の歩道にしていくこともある、とのことも話されました。どのぐらいのまとまりになったら実施するのか、考え方をお聞きします。
(2)用地取得がスムーズに進むためには、移転先などについて、十分な相談に乗ることが大切だと思います。どのように進めるのでしょうか。
(3)用地測量説明会は、チラシ配布になる場合もあると書かれていますが、説明会を実施することを求めますがいかがですか。
(4)歩道の整備まで少なくともあと数年かかるなか、整備するまでの間の安全対策も重要です。東京都が責任をもって対応することを求めますが、いかがですか。


by hara-noriko | 2023-01-11 20:49 | 東京都政 | Comments(0)