島しょ地域の通院交通費に東京都の助成を   

日本共産党都議団
島しょ地域の通院交通費等助成条例案を発表

 1月16日、日本共産党都議団は記者会見をおこない、第1回定例会に、補聴器補助条例案とともに、島しょ地域の通院交通費等助成条例案も提案することを発表しました。

島外で受信したらお金も時間もかかる
受診を控えている実情も

 島しょ地域では受けられる医療が限られるため、必要な医療が受けられない場合は、島外の医療機関へ通院する必要があります。そのために、船や飛行機などを使うことになり、宿泊費用もかかります。
 ある高齢のご夫婦は、広尾病院(東京都渋谷区恵比寿)に行き、交通費と宿泊費だけで10万円もかかったと話します。また、受診したら追加の検査が必要になり、すぐに帰れなくなり、5日間滞在しなければならなくなった、という方もいます。お金も時間もかかるため、「余程のことがなければ病院に行かない」と受診控えをしている実情もあると聞きます。
 都が補助を実施することによって、工夫しながら補助を実施している島(町・村)を支援することになり、ひいては島民の方々のサービス向上にもつながります。

【条例案の概要】

 条例案の概要を紹介します。
 ▼島しょ地域外(本土)の医療機関に通院するためにかかる費用の支援を行う。町村が行う助成制度に対して都が補助を行う。
 ▼助成対象は、島しょ地域外の医療機関に通院する必要があると町村長が判断した方の交通費と宿泊費。
 ▼付き添いの方(1人)の交通費・宿泊費も対象。
 ▼交通費は半額。客船の部屋は特二等までを対象。
 ▼宿泊費は半額。1万6000円を超える場合は、1泊あたり8000円。
 ▼町村が助成をおこなった額の全額を都が補助。
 ▼年間の予算は約4億円を見込んでいる。
 ▼施行日は2023年10月1日。

新島村の綾とおる村議らとズームで懇談
医療の充実は住み続けられる島であるために必須

 先日、新島村の共産党村議・綾とおるさん、福手ゆう子都議と一緒に、ズームで懇談しました。綾さんが、共産党都議団が以前に島の交通費助成条例を出したことが大事な一歩となったこと、医療の充実は住み続けられる島であるために必須であること、同じ都民でありながら住んでいる場所によって医療にかかるのにこんなにお金がかかるというのは改善すべき、と熱く話してくれました。

新島で「眼科専門診療」を実施し2日間で84人が受診
そのうち10人が式根島の人だった

 また、そのとき聞いた「眼科専門診療」の話は切実でした。眼科の専門医がいないため、新島では眼科専門診療が11月に実施されましたが、2日間で84人もの人が受診し、うち10人が式根島の人だったそうです。式根島の人は、新島まで船でいきます。優先して早く診てもらえるそうですが、その分、新島の人は遅くなってしまう。

「式根島でやってほしい」と議会で質問
ニュースにして配ると「よくいってくれた」と


 以前は式根島でも眼科診療はやっていたのだから、式根島でやってほしい、島民の格差をなくしてほしい、と議会で質問。このことをニュースに書いて配ると、高齢の方々が拍手をして「これよ、これ!」「よくいってくれた」と話してくれるそうです。綾さんがみんなの思いをまっすぐに議会でとりあげて奮闘していることに、とても感動しました。
 医療の充実について、さまざまな角度からとりあげている綾さん。本当にかけがえのない役割を果たしていると実感しました。そして、綾さんのお話はわかりやすく、とても楽しい! 今、ユーチューブで懇談の様子を公開しています。ぜひ、ご覧ください。

●島のみなさんから学んで
●都議団も連携して取り組みたい

 島の共産党の議員の人たちから学ぶことは本当に多くあります。都議になってから、大島や八丈島に私も訪ねる機会がありましたが、さらに島のみなさんのとりくみに学んで、都議団も連携して取り組んでいきたいと思います。

条例案を発表する共産党都議団
右端が原のり子
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大きな反響をよんだ
新島村の綾とおる村議のビラ
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YouTubeで懇談の様子をご覧ください





by hara-noriko | 2023-01-18 23:13 | 東京都政 | Comments(0)

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