都議会予算特別委員会質問(2)補聴器購入の補助を   

補聴器購入への補助
多摩格差をなくし、全自治体で実施できるようにしてほしい

 都議会第1回定例会の予算特別委員会で質問に立ちました(3月13日)。質問は▽子ども・若者支援▽補聴器補助▽学校プール▽多摩地域の保健所―の4テーマです。質疑の内容を順次紹介しています。2回目は、補聴器購入への補助です。都は2026年度までに補聴器補助を全区市町村で実施する目標をもっていますが、どの自治体でも実施できるよう多摩格差をなくすことなどを求めました。

【原のり子のコメント】

 これまで東京都の補聴器補助は、単独メニューにはなっておらず、包括補助のなかで対応してきました。共産党都議団では、補聴器補助の抜本的な拡充をくりかえし質問し、条例提案も行い、とりくんできました。
今年度の予算で、東京都が、補聴器補助について独自の補助メニューにしたことは大事な前進です。このことについて、「多くの区市町村で取り組みが進むよう事業化をはかった」という答弁があったこと、都が2026年度までに補聴器補助を全区市町村で実施する目標をもったことを示せたのは、今回の質問のなかで大事だったと思います。地域での補聴器補助実施を求めての運動や市議団のとりくみが大きいことを実感します。
また、改めて、日本補聴器工業会もお訪ねし、ご意見を聞かせていただき質問にも生かすことができました。お忙しい中ご対応いただき、本当にありがとうございました。引き続き、取り組んでいきたいと思います。

高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業
単独の事業にした目的は


 原のり子 補聴器補助についてうかがいます。
 来年度予算案(2024年度予算案)では、補聴器補助について、高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業として、新たな事業が始まることが示されました。これは大事な前進だと思います。
 都は、区市町村アンケートも行いました。その受け止めと、高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業として単独メニューにした目的をうかがいます。

 福祉局長 都は今年度、区市町村の補聴器補助事業等の実施状況を調査いたしまして、区市町村の状況を幅広く把握いたしました。
 また、専門家など関係者の意見も聞きながら検討を行いまして、多くの区市町村で取り組みが進むよう事業化を図ったところでございます。

アクティブChojuプロジェクト
補聴器への支援は位置づけられていますか


 原のり子 知事は施政方針でアクティブChojuプロジェクトを打ち出しました。高齢者の方が生きいきと生活していく上で、聞こえの問題もとても重要ですが、知事が進めるアクティブChojuプロジェクトに補聴器への支援は位置づけられていますか。

 福祉局長 アクティブChojuプロジェクトは、「未来の東京」戦略のバージョンアップに合わせ、始動したものでございまして、この間、施策の強化などを図ったものは、「未来の東京」戦略に反映をされております。
 加齢性難聴は、早期発見、早期対応が重要でございまして、都は、区市町村が高齢者への補聴器支給等事業を実施できるよう支援することとしております。

補聴器補助実施の自治体数
都の包括補助を使って16区5市2村の23自治体


 原のり子 知事の施政方針では、TOKYO認知症施策推進プロジェクトも打ち出されていますが、聞こえの問題と認知症の関連も研究が進んでいる中で、補聴器補助をどこの自治体でも実施できるように後押ししていくことは重要だと思います。
 では、現在、補聴器補助を実施している区市町村はどのぐらいありますか。健診を実施している区市町村はどのぐらいでしょうか。区市町村別に教えてください。

 福祉局長 補聴器購入費等に係る補助につきまして、都は現在、包括補助の選択事業として実施をしておりまして、今年度の補助実績は、16区5市2村の合計23自治体でございます。
 また、区市町村に対して行いました調査では、2自治体から健診を実施しているとの回答がございました。

包括補助を使わずに実施している自治体を含めると26
問題は地域格差です


 原のり子 都の包括補助を活用している自治体が23とのことです。さらに、都の補助を使わずに実施しているところも入れると26自治体だと思います。広がっていることは重要ですけれども、問題は地域格差です。

23区 2024年度から全区で実施の見通し
多摩地域では、財政的に難しいところが少なくない

 原のり子 23区は、来年度(2024年度)からすべての区で実施されるようになる見通しですが、多摩地域では、財政的に難しいところが少なくなく、多摩格差となっています。その点で、先ほどの答弁で、多くの区市町村で取り組みが進むよう事業化と述べられました。

2026年度に都内すべての自治体で実施する計画
補助率2分の1を引き上げずに達成するのは難しいのでは


 原のり子 また、同じく答弁にあった「未来の東京」戦略version up2024の3カ年のアクションプランを見ますと、2026年度には都内の62区市町村すべてで補聴器支給助成等を実施する計画になっています。
 これはとても重要ですけれども、そうすると、都の補助率2分の1を引き上げずに62区市町村を達成するのは難しいのではないでしょうか。この補助率について検討すべきと考えますが、いかがですか。

 福祉局長 区市町村が高齢者への補聴器支給事業等を実施できるよう、2分の1の支援を行ってまいります。

 原のり子 これは、そこを検討しないで62区市町村すべてで実施ができるのかということが問われています。この場では強く検討を求めておきたいと思います。

健診によるチェック
健診の実施を希望する自治体に補助を認めていくべきです

 原のり子 また、先ほどご答弁で健診を実施している自治体2つということでした。都は、区市町村へのアンケートでかなり詳しく健診について聞いていました。健診で聴力をチェックすることが定着すれば、それをきっかけに補聴器をつけることにもつながります。
 補聴器相談医がいない自治体は、健診でチェックをするということについても都の補助を今、活用できるようになっています。ですけれども、それ以外のところは使えないんですね。これを緩和して、健診を実施したいと希望する自治体には認めていくべきだと思います。これはぜひ検討していただきたいと強く要望しておきたいと思います。

2024年度 補聴器補助を行う自治体数の見通しは
「計画値を32区市町村としております」


 原のり子 そこで、来年度(2024年度)ですけれども、補聴器補助を行う区市町村数の見通しはどのように持っていらっしゃいますか。うかがいます。

 福祉局長 来年度から実施する区市町村の補聴器支給等に対する補助事業につきましては、「未来の東京」戦略version up2024の3カ年のアクションプランにおきまして、計画値を32区市町村としております。

 原のり子 それでは、もし希望する自治体が32よりも増えたとしても対応すべきだと思いますけれども、どのように考えていますか。

 福祉局長 予算の範囲で対応してまいります。

 原のり子 予算の範囲でということですけれども、これを本当に推進したいということで計画をされているわけですから、確実に対応していただきたいというふうに思います。

安くて、よりよい補聴器を購入できるように
よりよい製品をつくることへの支援も重要


 原のり子 あわせて、安くて、よりよい補聴器を購入できるようにしていくためには、日本の高い技術を生かして、よりよい製品をつくることへの支援も重要だと考えます。このことについても見解をうかがいます。

 産業労働局長 都は、中小企業の優れた技術による製品開発を支援するため、その開発に係る経費への助成を行っております。
 引き続き、中小企業の取組を適切にサポートいたします。

中小企業振興に力を入れてほしい
強く求めたい


 原のり子 世界で初めてのデジタル補聴器を開発したのは東京都内の企業でした。しかし、量産するまでの資金力や体制が厳しかったということもうかがいました。スタートアップに偏重するのではなくて、こうした中小企業振興に力を入れていただきたいと強く求めたいと思います。

補聴器はフィッティングが重要
定補聴器技能者の方々が欠かせない 育成へ都の支援を


 原のり子 また、補聴器はフィッティングが重要ですが、そのために欠かせないのが認定補聴器技能者の方々です。国家資格になっていない下でも、研修には4年もかかります。こういう方々の育成への都の支援も検討すべきではないでしょうか。いかがですか。

 福祉局長 認定補聴器技能者は、公益財団法人テクノエイド協会が実施をいたします所定の研修を履修し、試験に合格した者を認定するものとされているところでございます。
 都は、補聴器の使用に際しまして、一人ひとりの聞こえ方に応じて調整が受けられますよう、認定補聴器技能者が在籍している販売店などの情報を掲載した協会のホームページ等を区市町村に紹介しておりまして、引き続き情報提供をしてまいります。

 原のり子 育成支援についてはお答えはありませんでしたけれども、ただ、今のご答弁を聞いていても、認定補聴器技能者の役割、非常に重要だということがよく分かります。
 補聴器補助の拡充と同時に、補聴器の開発支援や認定補聴器技能者の育成支援などが進めば、よい性能の補聴器がもっと安価に手に入るようになるのではないかと思います。補聴器補助の新たな事業化を機に、真剣に検討することを求め、次の質問に移ります。

【2024年第1回定例会 予算特別委員会質問】

(1)子ども・若者支援 市販薬の過剰摂取など依存症・アディクション
(2)補聴器購入補助 多摩格差をなくし全自治体で実施できるように
(3)学校プール 防災の観点からも重要な役割 都の支援を求める
(4)多摩地域の保健所 強化と増設の検討を行うことを強く求める


予算特別委員会で質問
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by hara-noriko | 2024-04-13 13:55 | 都議会 | Comments(0)

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