都議会厚生委員会質問から(7)困難な問題を抱える女性への支援   

都議会厚生委員会で質問
困難な問題を抱える女性への支援


 都議会第1回定例会の厚生委員会で質問に立ちました。3月18日の福祉局への質問を順次紹介しています。テーマは、▽医療型障害児入所施設について▽社会的養護の施設等について▽困難な問題を抱える女性への支援―の3つです。今回は、困難な問題を抱える女性への支援です。東京都は「困難な問題を抱える女性への支援のための施策の実施に関する東京都基本計画」を策定しました。私の質問は策定前におこなったものですが、計画を実効性のあるものにするために都の姿勢をただしました。

【原のり子のコメント】

 女性支援計画については、昨年12月4日の厚生委員会の陳情審査でも質疑を行いました(ブログ2023年12月5日)。このとき、当事者などへのヒアリングをおこない、より良い計画になるよう求めました。
 その後、計画検討委員会では、ヒアリングもさまざま努力されてきたうえで、計画案がまとめられました。そして、パブリックコメントを経て計画になるということで、今回、質疑を行いました。
 とくに重視したのが、困難を抱えた人を誰も排除しない計画にすることが大事だ、ということです。委員会では、「一時保護所では生来女性だけを受け入れるべき」と主張し、女性トイレやお風呂などでの女性になりすましての犯罪行為が、特定の性自認・性的指向によって起きていると受け取れる発言もあり、驚きました。性自認・性的指向により差別されることはあってはならないです。私は、犯罪行為はそれはそれとしてきちんと処罰されるべきであり、性自認と結び付けて一緒くたに議論すべきではないことを指摘しました。
 しかし・・・「生来女性」とは、なんという言い方でしょうか。性自認というのは、気持ちや気分で決まるものではありません。こういう誤解や偏見を払拭していく必要性も強く感じました。
実際に決定した計画では、困難を抱えたトランス女性の方などを受け入れていない現状は課題だとし、改善していく姿勢が示され、ほっとしました。次は、これを絵にかいた餅にしないように、具体化する努力が求められます。このことについて意見を寄せてくださったトランス女性の方に、感謝します。

困難な問題を抱える女性への支援
都の基本計画 2023年度内に策定


 原のり子 最後に、困難な問題を抱える女性への支援のための施策の実施に関する東京都基本計画案について、うかがいます。
 現在、基本計画のバブリックコメント(2月16日から3月18日まで)が行われています。今後、どのようなスケジュールで進むのか、確認をします。

 子供・子育て施策推進担当部長 困難な問題を抱える女性への支援のための基本計画案は、本日までパプリックコメントを実施しております。
 今後バブリックコメントの結果を踏まえ、計画検討委員会において検討を行い、年度内(2023年度内)に計画を策定する予定でございます。

計画の進行管理
どのようにしていくのか


 原のり子 バブコメも踏まえて委員会で議論をした上で計画が策定されていくということだというふうに思います。
 では、計画の進行管理はどのようにしていくのか、うかがいます。

 子供・子育て施策推進担当部長 来年度(2024年度)計画を推進するための委員会を設置して、施策の進捗状況を評価することとしております。

計画を推進するのが仮称推進委員会
どういう厚生で、どのような運営をするのか


 原のり子 その計画を推進するのが、仮称推進委員会ということだと思うんですけれども、この推進委員会はどういう構成で、どのような運営をしていくのか、うかがいます。
 子供・子育て施策推進担当部長 委員会は学識経験者や区市町村等で構成いたしまして、施策の進捗状況を評価することとしております。

5年間の計画
途中で見直しが必要ではないか


 原のり子 わかりました。
 今回、(2024年度から2028年度までの)5年間の計画ということですけれども、中間での見直しが必要ではないかというふうに思いますが、どのように考えているか、うかがいます。

 子供・子育て施策推進担当部長 国が示した困難な問題を抱える女性への支援のための施策に関する基本的な方針では、都道府県が策定する基本計画の期間は原則5年とされております。
 本計画については、委員会において、毎年施策の進捗状況を評価し、それぞれの取り組みについて必要な見直しを行うこととしております。

毎年進捗状況を評価することは重要
区市町村への支援も位置づけられた


 原のり子 私は、最低限中間での見直しは必要だというふうに考えていましたけれども、今ご答弁にあったように、推進委員会を設置して常に進捗状況を評価していくと、毎年やっていく、必要な見直しをしていくということは大変重要だというふうに思います。都の役割として、区市町村への支援、また格差が生じないように必要な取り組みの働きかけということが位置づけられた、このことも大切だと思っています。

区市町村との連携 どのように進めるのか
「支援調整会議を設置」


 原のり子 具体的に、区市町村との連携はどのように進めるのでしようか。

 子供・子育て施策推進担当部長 都は来年度、都区市町村、民間団体等で構成する支援調整会議を設置いたしまして、連携、協働を一層推進していくこととしております。

 原のり子 支援調整会議の設置は努力義務ですけれども、これを実施すると位置づけたことはとても重要だというふうに思います。ぜひ有効な仕組みづくりを進めていただけたらというふうに思います。

困難を抱えた人を誰も排除しない
このことは必須だと思う


 原のり子 この計画において重要なのは、私たちも以前から指摘してきましたけれども、困難を抱えた人を誰も排除しないということだと思っています。これまで十分に対応できてこなかった人たちもきちんと対応できるようにすることは必須だというふうに思っています。

一時保護所を必要としながら入れない人が出ないように
2つのケースで都はどう対応するのか


 原のり子 そこでうかがいますけれども、一時保護所を必要としながら入れないという人が出ないようにする必要があると思っていますが、中学生以上の男子を同伴している人、これ例として計画案の中に書かれていましたが、そういう方や、また性自認女性のトランスジェンダーの方について、それぞれどのように対応するのか、うかがいます。

 子供・子育て施策推進担当部長 女性相談センターの一時保護所では、配偶者からの暴力被害等に遭った女性を保護しておりますが、中学生以上の男児を同伴する方、また、性自認が女性のトランスジェンダーの方の保護については、現在対応できてない状況でございます。
 計画案では、中学生以上の男児を同伴する方については、状況に応じた一時保護先の確保に取り組むとともに、性自認が女性のトランスジェンダーの方については、可能な支援を検討し、対応していくこととしております。

よく検討して、工夫して受け入れる
これが基本だと思う


 原のり子 一時保護所には、さまざまな困難を抱えた方々が来るわけです。
 その中にこうした今、例として出した方たちもいらっしゃるわけで、当然対応されなければならないと思います。
 例えば、施設的に難しさがあるということも以前から指摘をされてきましたけれども、難しいから仕方がないとはならず、よく検討して、よく工夫して受け入れていくというのが基本だというふうに思います。
 以前も指摘しましたが、DVから逃れてきて安定した居場所がないトランスジェンダーの方もいらっしゃいます。性自認や性的指向により仕方がないとするわけにはいかないと思います。
 国の基本方針にもこう書いてあります。トランスジェンダーであることに起因する人権侵害、差別により直面する困難に配慮ということが書かれているわけです。
 ですから、誰一人取り残さない計画になるようにしていく必要があると思います。このことは強く求めておきたいというふうに思います。
なお、そのことと犯罪行為を一緒に論ずるべきではないと私は考えています。
 誰一人差別されることなく、困難を抱えた人たちが受け止められるように、ぜひ、今後計画していくときにも十分議論をしていただきたいというふうに思います。

シングル女性への支援
どのように計画に位置づけて進めていくのか


 原のり子 では、シングル女性への支援については、どのように計画に位置づけて進めていくのか、伺います。

 子供・子育て施策推進担当部長 女性が抱える困難な問題は、配偶者等からの暴力や性犯罪、性暴力被害、予期せぬ妊娠、不安定な就労状況や経済的困窮など多岐にわたってございます。
 また、障害のある方、若年、高齢者、外国籍の方、同居家族のいる方、いない方など、さまざまな方がいらっしゃいます。
 計画案では、女性相談支援センターや女性相談支援員、女性自立支援施設は、障害の有無、年齢、国籍等、対象者の抱える困難な問題の背景などをアセスメントして、多様なニーズを踏まえた最適な支援を行うこととしております。

 原のり子 ぜひしっかり位置づけていただけるように求めておきたいと思います。

行政機関と民間団体は対等な立場で共同
これは重要な考えだと思うが、見解をうかがう


 原のり子 最後に、基本的な考え方について確認をしたいと思います。
 国の困難な問題を抱える女性への支援のための施策に関する基本的な方針、ここには、困難な問題を抱える女生への支援に当たっては、行政機関と民間団体は双方の特色を尊重し、補完し合いながら、対等な立場で共同していくことが求められるとあります。これは重要な考えだと思いますけれども、見解をうかがいます。

 子供・子育て施策推進担当部長 都は来年度、都区市町村、民間団体等で構成する支援調整会議を設置いたしまして、連携、そして協働をより一層推進していくこととしております。

 原のり子 双方の連携、協働をより一層推進するということですが、その際も、民間団体と対等な立場で共同していくという姿勢で計画に基づく施策の推進に取り組むことを求めて、質問を終わります。

【2024年都議会第1回定例会 厚生委員会質問】

(1)多摩地域の保健所増設・体制強化
(2)保健所での障害者健診と障害者の歯科保健医療対策
(3)コロナ対策の継続求める
(4)島の専門診療 都の補助改善を
(5)医療型障害児入所施設
(6)児童心理治療施設や児童養護施設など社会的養護の施設等について

今年も咲いたキンラン
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by hara-noriko | 2024-04-25 23:23 | 都議会 | Comments(0)

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