原のり子の都政報告(1)予算案をめぐる新しい変化   

都政報告懇談会
東久留米市議団・清瀬市議団の協力で実施


 この4月、私は東久留米市と清瀬市で、それぞれ都政報告懇談会を開いて、都政の現状や日本共産党都議団の活動などをお話し、懇談しました。大切な意見を寄せていただき、とても勉強になりました。会場参加、zoom参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました。また、両市議団の全面的なバックアップに心から感謝します。
 いつもは、両市議団と相談して、清瀬・東久留米合同で都政報告懇談会を開いていますが、今回は、両市の運動が大きくとりくまれていることもあり、その報告と、市政・都政連携でとりくんでいることを市議団から報告していただきたいと思い、市ごとの開催としました。共産党東久留米市議団には公立保育園廃止・民営化問題、清瀬市議団には地域図書館廃止問題、などを報告していただきました。ますます、連携して取り組みたいと思います。
 
 以下、報告の順番に沿って掲載していきます。

都議会第1回定例会について
小池知事の予算案に各党がどういう態度をとるのか


 まず、都議会第1回定例会の状況について報告したいと思います。これについては、共産党都議団のホームページに「2024年第1回定例会を終えて」と題した和泉なおみ幹事長談話と、「2024年度東京都予算案に対する日本共産党の組み替え提案」が掲載されていますので、ぜひ見ていただければと思います。
 2月、3月に行われた都議会第1回定例会は、各市議会も同じなんですけれども、1年間の予算を決める重要な議会です。都議会でも予算が可決されました。同時に、小池知事にとっては任期中最後の予算案になりました。ですので、小池知事がどういうふうに都政について考えているのか、それが表れた予算案について、各会派がどういう態度をとるのかということが注目されました。

7会派42人が小池知事の予算案に反対
小池知事任期中、過去最大の反対会派数


 それで、任期中最後の予算案が過去最大の反対会派数になった、これが最大の特徴です。都議会議員の3分の1を超える7会派(共産、立憲民主、ミライ会議、維新の会、自由を守る会、グリーンな東京、生活者ネット)42人が反対しました。今まで実は、いろいろ意見をいっても、賛成してきていた立憲民主党も含めて反対ということになりまして、野党は一致して、いろいろ問題意識は違いますけれども、小池知事の予算案は認められないという立場に立ちました。一般会計予算に賛成したのは自民党、都民ファースト、公明党の3会派のみです。
 私たち共産党都議団も、小池都政の最初のときにはですね、築地を見直すとか、待機児を解消しようとか、いろいろ前向きな態度をとっていて、都市計画道路も見直すべきは見直すんだということを当初は打ち出していた時期もあったんですよね。小池知事は、「情報公開は1丁目1番地」という公約を掲げてもいた。そういうなかで、共産党としても、私が2017年に当選をしたときの一般会計予算には賛成もしているんですね。
 ですけれども、もうそのころの知事の公約は見る影もないという状況になっています。都議会では、あと18人で賛否が逆転するという状況にまでなっていまして、小池都政がいよいよ行き詰まったなか、都知事選を迎えるという状況になっています。

予算案の特徴
都民の声を聞かない・暮らしに無関心・経済界ファースト


 小池知事の予算の特徴は何か。大きくいうと3つです。(1)都民の声を聞かない(2)都民の暮らしに無関心(3)経済界ファースト。これが小池都政の特徴だと私たちは考えています。
 石原都政以来、切り縮められてきた福祉や暮らしも、取り戻すという気配はないんですね。むしろ、その時に切り縮められてきたものを、さらに矛盾を拡大させているというふうにいえると思います。

予算規模は16兆円 スウェーデンと同じ規模
都税収入は過去最高6兆4000億円


 では、予算の規模はどのぐらいなのか。すべての会計を入れた財政規模は16兆円です。ご存じの通りスウェーデンと同じ規模なんですよね。それだけの財政力があって、そのうち一般会計が8兆5000億円です。都税収入はどのぐらいかというと、過去最高の6兆4000億円。暮らしが大変だと実感しているにもかかわらず、なんで都税収入が過去最高なのかといったら、一部の大企業や超富裕層はどんどん豊かになっている。格差が広がっているという表れなんですよね。
 以前、都政報告会やったときも、東久留米の市議団からも、清瀬の市議団からも、とにかく国保税の引き下げができるように東京都が財政支出してほしい、という声が出されていましたが、そういうことは一切しないというのが今の小池都政の特徴になっています。

共産党都議団は予算組み替え案を提案
手薄から手厚い高齢者支援へ


 そういうなかで共産党都議団は、予算組み替え案を提案をしました。3.8%を組み替えるだけで、121項目の切実な都民要望が実現できるということを示しています。都税収入も増えている、財政規模もすごく大きい。もっと暮らしを応援するべきだということで、私たちが第1に掲げたのは、「手薄から手厚い高齢者支援へ」なんです。

シルバーパスの無料化を提起
革新都政時代は無料だった


 子ども子育て支援がすすみ始めたのに比べて、高齢者の暮らしへの支援はあまりにも手薄だということを指摘して、提起しています。そのいちばんに掲げたのがシルバーパスの無料化なんです。
 シルバーパスは、年間1000円か2万510円か、これしかない。私たち共産党は、中間の3000円とかのパスをつくって、負担を軽減させたらどうか、と提案してきました。今回の提案は無料化です。もともと、革新都政時代には無料だったものを、そのあとどんどん有料にしてしまって、1000円か2万510円かというところにまできています。都民アンケートをとっても、シルバーパスは役に立っていると、世代を超えて多くの方が回答しているんですよね。そうであれば、本当にみんなが使えるように無料化をしようということが今回の提案で1つの目玉です。

シルバーパス無料化は153億円
東京都の財政力で十分できる


 シルバーパスの負担をなくし、多摩都市モノレールにも、ゆりかもめにもパスを適用するとともに、都県境を越えるバス路線でも使えるようにするという内容で試算すると、これに使う費用は年間153億円です。153億円ってすごいなと思われるかもしれませんが、東京都が実施をした「018サポート」、18歳までの子どもたちに毎年支援をするということになっていますが、これには年間1200億円くらいかかるんですね。でもそういうものでも、毎年、毎年の経常経費として充てることができると東京都は判断しているんです。それだけの財政力がありますので、シルバーパスの153億円というのは十分にできる規模なんですね。残念ながら、この組み替え案は通っていませんけれども、だいたい組み替え案で提起をしたものというのは、そのあと動いていくものが非常に多いんですね。子どもの医療費無料化にしても、給食費にしても、私たち組み替えや条例案で出し続けてきていますので、今回高齢者の支援でシルバーパスや医療費無料化を出しましたけれども、これぜひ前に進めたい。そのためにも都知事選が非常に重要になっていると思っています。こうしたことをちゃんと掲げられる都知事候補が共闘で誕生するといいなと思っています。

高校授業料無償化、給食費無償化、ケア労働者の処遇改善で前進
補聴器補助を都がメニュー化、多摩・島しょの保健所の体制強化


 それで、前進した課題をどう見るかということなんです。
 今回、都立高校・私立高校の授業料や都立大学の授業料が実質無償化されます。
 給食費についても、特別支援学校や定時制高校など、都立の学校で給食を出しているところは無償化されました。無償化なり、負担軽減をする区市町村に対して東京都が半額を出しますということを制度化しました。
 ケア労働者の処遇改善。前の報告会でも非正規労働者の方も対象にすべきではないかというご提案ありましたけれども、いろいろ調べていって、私たちも要請してきましたけれども、一定の基準はありますが非正規労働者の方も含めてケア労働者の方を支援しようということにもなってきました。
 補聴器補助についても今回、補聴器補助を実施するというメニュー化がちゃんと行われ、同時に今回、予算特別委員会で質問するなかで、調査をして分かったんですけれども、補聴器補助を2026年度には全区市町村で実施するという計画を東京都が持つことになりました。これは、東京都自身がたてたんですから、それが実施できるように、各区市町村を支援しなければいけないということになりますので、これ大きな前進なんですね。私たちは、そうであれば2分の1の補助を、もっと補助率をあげるようにということを今求めていますが、こういう大きな変化がありました。
 保健所についても、増設の方針は持っていませんが、体制強化が図られることになりました。これは都立の保健所ですね。多摩地域の保健所、島の保健所も含めてですが、25人職員を増やすということになりました。さらに、そのなかには保健師さん6人を含むということになっていて、多摩地域の5カ所の保健所と、島の保健所に1人ずつ保健師さんを増やすということになりました。

これらの成果は、運動があってこそ
どれにも知事はいい答弁をしてこなかった


 これらのことは、運動があってこそなんですね。というのは、こういう成果がこう出てくると、知事はメディアにも登場して、「私がやった」ふうにいいますけれども、どれも知事はいい答弁をしたことがないんですね、議会の中では。答弁に立たないか、立ったとしても「本来国がやるべきことです」っていう、そういう感じなんです。でも、やっぱり運動に押されて、また議会の論戦にも押されて、予算案に盛り込まざるをえなくなった。そういう項目なんですね。ですので、本当にみなさんの運動が押しているっていうことが表れた内容です。

給食費無料化、補聴器補助、子ども医療費無料化
多摩格差の3大課題 小池知事の責任は重大


 ただ、同時に、例えば給食費無料化についても、補聴器補助についても、それからあとで出てきますけれども子どもの医療費無料化、これ今私たち、多摩格差の3大課題って呼んでいるんですけれども、23区はすべて、どこの区もやっているけれども、多摩地域ではできない自治体が残されているという矛盾を生んでいるんですね。ですから多摩格差がますます大きな課題になっていまして、小池知事の責任は重大だと思っています。

東久留米市で開かれた都政報告懇談会
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by hara-noriko | 2024-04-29 20:37 | 東京都政 | Comments(0)

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