原のり子の都政報告(3)多摩格差解消は緊急課題   

都政報告懇談会
東久留米市議団・清瀬市議団の協力で実施

 この4月、私は東久留米市と清瀬市で、それぞれ都政報告懇談会を開いて、都政の現状や日本共産党都議団の活動などをお話しました。共産党東久留米市議団、清瀬市議団の全面的な協力をいただいて、ネットでも視聴していただくことができました。報告の内容を順次、紹介しています。今回は、多摩格差3大課題についてです。

多摩格差3大課題
子どもの医療費無料化、給食費無償化、補聴器補助


 改めて、多摩格差は解消したのかということですが、当面する問題で矛盾が広がっているのが、多摩格差3大課題です。子どもの医療費無料化、給食費無償化、そして補聴器補助の3つなんですね。23区はもう全部やっていますので、多摩のなかでアンバランスな状態になっています共産党市議団が論戦をして、運動と結んでがんばっていますけれども、非常に苦労している課題です。

東京都は広域自治体
ちゃんと目配りすることが大事なのに…

 東京都は広域自治体ですから、その役割というのは、いのちや教育の地域間格差をなくすことなんですよね。だから、どこかの町とどこかの町がサービスがぜんぜん違うなんていうことが起きないように、東京都がちゃんと目配りをしていくことが大事です。しかし、そういう考えが知事には非常に足りないということですね。

共産党の条例提案 都が全額補助すべきだ
多摩地域の市長からも「都が全額みるのが筋」と


 私たち共産党都議団としては、この3つの課題それぞれで条例提案を行ってきています。そのなかでは、東京都が全額補助をすべきだというふうに求めています。残念ながら通っていませんけれども、給食費については、立憲民主党や他の野党も含めて、東京都が全額補助すべきだという条例案に賛成をしてくれています。野党はその点では一致したというところにまでなってきていますので、もうあとひと押しというところです。
 子どもの医療費についてなんですけれども、東久留米市議会の予算特別委員会で、共産党都議団の質問に対し、市長は「知事が言い出して、オール東京で行っていくのであれば、東京都が全額みるのが筋」と答弁。非常に怒っているんですよ。広域自治体としての責任を果たしてほしい、って。なんか私たちもいうようなことをいっていて、びっくりしたんですけれども、思想信条・立場の違い関係なく、ちょっとこの格差おかしいじゃないかっていうのが、東久留米市や町田市などあちこちの市長から発言が出ています。

給食費無償化 市長会が都に緊急要望
多摩26市すべてができる制度設計求める


 とくに給食費無償化については、市長会が昨年12月25日に緊急要望を東京都に提出しているんですね。これを受けて、東京都の教育長自らが説明に行かなければいけないという事態になっています。「大きな教育格差が生じることのないよう最大限配慮を」と、格差という言葉を使って給食費無償化について要望しています。「26市すべてが学校給食費の負担軽減に取り組むことができる制度設計を」というふうに求めました。それなのに都は2分の1しか支援しないっていうことで、実施に踏み切れない自治体は今改めて怒っているんですね。

東京のどこに住んでいても無償化できる
都知事選の大争点に押し上げたい


 東京のどこに住んでいても差がなく、ちゃんと子どもたちの給食費無償化できるようにということで、これはもうやはり知事選の大争点の一つにも押し上げていかなければいけないというふうに思っています。市長会の要望については、これは東京都市長会のホームページにも出ていますので、ぜひ見ていただければと思います。

多摩格差
保健所と病院でも


 さきほど、美濃部革新都政のときに、三多摩格差8課題(義務教育施設、公共下水道、保健所、病院及び診療所、道路、図書館・市民集会施設、国民健康保険税、保育料)ということをあげたといいました。この8課題も、今でも問題は解決していないということがいえると思います。とくに大きいのが、保健所と病院だと思います。それだけではないのですけれど…。

保健所 23区では区内に1カ所ずつある
多摩には5カ所しかない これは格差です


 保健所は、23区では1カ所ずつあるわけですよね。それが多摩では、八王子と町田を除けば5カ所しかありません。これは日本共産党のホームページに出ています。私の予算特別委員会質問でもパネルにして説明した保健所の資料です。今いったように5カ所しかないと。しかも管轄している自治体数の多さ、そして人口の多さをみると、本当にこれ格差なんですよね。

コロナで電話が通じない 保健師さんが足りない
保健所増設が必要なのに知事は方針を出さず


 保健所の問題も、より深刻になっていまして、コロナで電話が通じないとか、本当に保健師さん足りないという問題が起きたわけです。その分、市町村に非常に負担がきているわけですよね。そういう問題を解決するためには保健所増設をするということが必要なんですけれども、小池知事は増設の方針出しませんでした。そのことを自分で説明もしないという状況に今なっています。多摩のことをどう考えているのかというふうに思っていて、小池知事の方針では「みんな大好き多摩島しょ」という方針を掲げていて、本当にそういうのだったら、ちゃんと問題を解決してください、ということなんですけれどもね。

保健所 市町村の負担が大変になっている
保健師さんが足りない、産休の代替もできない

 この保健所の問題では、平成8年度(1996年度)までは、市町村がやっている事業は少ないんですよね。圧倒的に都の保健所がやっていました。平成9年度(1997年度)以降になりますと、だんだん市町村が担う部分が増えています。さらに平成16年度(2004年度)からは、多くが市町村がやるという事態になっているんです。だから、業務量からしても、本当に今市町村の負担が大変で、にもかかわらず、あちこちの自治体に聞きますと、保健師さんを募集しても集まらないという状況になっています。近隣でも2人足りない、3人足りない、産休の代替もできない、そういうような状況になっているんですね。

5歳児健診 集団健診にする方向
市町村保健所への支援もなしに業務をこれ以上増やすのか

 私が3月の予算特別委員会で取り上げたのは、5歳児健診の問題です。国は5歳児健診を集団健診で実施してください、といっています。まだ義務化はされていませんが、全国的にこれはやってほしいと国が方針にしているんですね。でも、5歳児健診をやろうと思うと、市町村の保健師さんが足りないとできないし、お医者さんも5歳児健診ってやっぱり難しいそうなんですね。小学校に上がる前になりますので、発達をよく見ることができる方となると非常に限られるので、医師会としてもなかなか大変だという声があちこちで出ています。こういう問題を市町村への支援もなしに、東京都も保健所も増やさないで、これ以上業務を増やせるのかという、そういう状況になっています。

コロナ対策、日常の健康を守る業務
多摩地域に都の保健所が新たに必要です


 ですから、コロナ対策、この、また今後パンデミックがあったりしたときの対応はもちろんなんですけれども、日常的な、みなさんの健康を守るためのさまざまな業務も、今の保健所の体制と市町村の負担の重さでは、本当にやっていけなくなるんじゃないかということで、都の保健所を増設するよう提起しています。

小池知事 罪深い都立病院の独法化
独法化後1年半で休止病床が19病棟629床に

 病院の問題も深刻です。石原都政のときに、都立病院を半分にして、小児病院3つをなくして、清瀬小児を含めてですね3つなくして、小児総合医療センター1カ所にしてしまうということをやりました。これ自体も本当にひどい話で、みなさんと一緒に運動して、なんとか多摩北部医療センターを充実させようとか、地域でもいろいろやってきたわけです。
 ところが、それ以上に小池知事は本当に罪深いです。直営の病院をゼロにしてしまった。都立病院をすべて地方独立行政法人にしてしまった(独法化)。いま、矛盾がどんどん出てきています。独法化してからわずか1年半で、休止病床が19病棟629床にまでなっています。14病院のなかでですね、こういう状況になっている。

小児総合医療センターの児童・思春期精神科
予約がいっぱいで新規外来が半減


 それから、もう1つ深刻なのは、小児総合医療センターの児童・思春期精神科がありますが、これが2010年に開設をしたんですけれども、そのときと比べて新規外来が半減している。新規外来を受け付けないわけじゃないんだけれども、予約がずっと先とか、そういうようなことになってしまって、今困っている子どもたちをすぐには受け入れられないという状況になってしまっているんです。もしも梅ケ丘病院を残していたら(石原都政で廃止されました)、そういう状況にならなかったんじゃないかと専門家も指摘しています。梅ケ丘病院が児童精神の専門の病院だったんですよね、小児の。なので、そういう矛盾が広がっているわけです。

独法化で行政的医療が後退する心配
今度の知事選で押し返していきたい


 独法化してしまったから、とにかく稼げるところを拡充するという方向にどうしてもなっていくので、子どもの分野とか、高齢者・障害者の分野が、いわゆる行政的医療が後退していくということが本当に心配されている事態になっています。ですから小池都政が、その三多摩格差8課題も、さらに悪化をさせてしまっているという面が私はあるというふうに思うんですね。ですので、ここをみなさんと今度の都知事選で押し返していくということになると思っています。

自治体職員の婦人科健診 多摩26市はゼロ
配偶者暴力の被害を受けた方の支援センターもゼロ


 それ以外にも、本当にたくさんの多摩格差がありまして、共産党都議団が都知事に提出した東京都予算編成に対する提案要求、ここには多摩格差、たくさん列挙しています。本当に格差がいっぱいあって、例えば自治体の職員の婦人科検診、23区ではみんなやっていますけれども、多摩26市はゼロです。それからDVですね、配偶者暴力の被害を受けた方の支援センター、これも多摩はゼロなんですね。ここをなんとかしなければいけません。

清瀬市で開かれた都政報告懇談会
(左から)穴見れいな市議、原田ひろみ市議、
原のり子、香川やすのり市議
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宮本徹衆院議員(左奥)も参加して国政報告
右の手前は、佐々木あつ子市議
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by hara-noriko | 2024-05-01 22:41 | 東京都政 | Comments(0)

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