原のり子の都政報告(5)予算議会での私の質問   

都政報告懇談会
東久留米市議団・清瀬市議団の協力で実施


 この4月、私は東久留米市と清瀬市で、それぞれ都政報告懇談会を開いて、都政の現状や日本共産党都議団の活動などをお話しました。共産党東久留米市議団、清瀬市議団の全面的な協力をいただいて、ネットでも視聴していただくことができました。報告の内容を順次、紹介しています。今回は、都議会第1回定例会(予算議会)での私の質問を紹介しました。予算特別委員会と厚生委員会での質問です。文書質問についても簡単にふれました。

予算特別委員会と厚生委員会での私の質問
このブログにすべて掲載しています


 都議会第1回定例会(予算議会)でおこなった私の質問を紹介したいと思います。質問はすべて私のブログに載せています。ぜひ、お時間のあるときにご覧になっていただけたらありがたいです。

予算特別委員会
なぜ市販薬の過剰接収を取り上げたのか


 3月の予算特別委員会で、子ども若者支援として、市販薬の過剰接収(オーバードーズ=OD)を取り上げました。市販薬を過剰に摂取してしまうなど、依存症やアディクション(嗜癖=しへき やめたくてもやめられない状態)が若者、子どものなかに広がっている問題です。厚生委員会でも1回取り上げているんですけれども、これをどうしても取り上げたいと思ったのは、知事が「子どもや若者を危険から守る」という項目で予算を出していまして、その1つが「トー横キッズ」(東京・新宿の歌舞伎町周辺に集まる若者たち)の問題、悪質なホストの被害を受けている若者への対策、そしてもう1つがオーバードーズだったんですね。この3つを目玉のように出してきたんです。小池知事というのは話題になることには飛びついてやる人なんですよね。「トー横キッズ」なんかもその場所まで行って、それをメディアに取材させるとか、そういうことをやっているんで、オーバードーズの問題も、ブームに乗ったかのような感じで取り上げられると、子どもたちを傷つけることになるなと思ったんです。考え方をちゃんとしておく必要があるということで、知事の前で質問することを決めました。

依存症は本人の責任なのか
生きづらい社会のなかで苦しんでいる


 オーバードーズについては、薬を飲みすぎる子どもが悪いとか、あるいは弱いとか、変わった子だとか、そういうことではまったくないんですね。私も何人もの方からお話を聞きました。例えば10代のときに死のうと思って薬を飲んだことがきっかけだったっていう20代の方もいました。あるいは性被害に遭って、PTSDになって苦しんでいるなかで、職場にも行かなければいけないというときに、誰にも見つからずできることとして、少しでも自分の気持ちを楽にしようと思ってオーバードーズをしながら毎日暮らしているという人もいました。あと、福祉施設に就職が決まった方なんかは、それまでは睡眠薬を飲みながら調整をしていたんだけれども、夜勤があるのでそれができなくなって、リズムが狂ってしまって、日中シャキッとするために市販薬を飲んで、それでなんとか自分を支えて、仕事をし続けていったら、依存症になってしまったという方とかですね、まじめで本当に一生懸命な人たちが多いんですね。高校生なんかでも、とにかく親に心配をかけたくないから、市販薬だったらドラッグストアで買えるから、そこで買って、飲んで、親に見つからないように学校には行っているとか。本当にいまの生きづらい社会のなかで、子どもたちや若者たちが本当に苦労しているんですよね。その表れがオーバードーズだというふうに私も学びました。

若者たちの思いを知事にわかってほしかった
誰でも依存症になる可能性がある、回復できる、と知事が答弁


 メディアなんかで取り上げられるときは、おもしろがってやっているかのように取り上げられてるときもありますけど、そうではないんだということを、知事にちゃんと分かってもらう必要があると思って質問しました。
 それで、知事の答弁としても、事前に相当課長などに話もしましたけれど、知事も誰でも依存症になる可能性はあるということや、同時に回復することも可能なんだっていうことを答弁としていいましたので、これは私はよかったというふうに思っています。
 誰が知事であっても、その答弁をしておいてもらわないと、ぜんぶ自己責任で、そういう子どもたちが悪いんだっていうことになってしまうと、本当にこれはだめだと思ったので、その質問をしたんですね。

質問をきっかけに「私も話ができる」と
増えているギャンブル依存症


 この質問をきっかけに、いま、次つぎと「私も話ができます」という方が連絡をくださっています。なんで自分がオーバードーズをするようになったかとか、いろんな方が話をしてくださっています。
 それから、ギャンブル依存症で苦しんでいる方も非常に多くて、これも若い世代に広がってるんですね。昔だったらパチンコに行くとか、競馬とか、そういうふうにイメージしますけれども、いまはネットで簡単にギャンブルができてしまうので、依存症になってしまう。だから高校生でも非常に多いということがいわれていて、東京都の統計でも、依存症のなかで唯一増えているのがギャンブル依存症なんです。

ギャンブル依存症家族の会の方が会いに来てくださって
自己責任を押し付けない発信をしてほしい、と


 それで、先日はギャンブル依存症家族の会の方が、私の質問も読んでくださって、来てくださったんです。「全国ギャンブル依存症家族の会 東京」の方々です。正しい知識とともに、依存症は病気なんだということをちゃんと伝えて、自己責任を押しつけない、そういう発信をしていってほしい、ということで、お話があったところです。

人知れず悩んでいる方、ご家族は多いのでは
国立精神・神経医療研究センターの高校生調査でも


 悩んでいる方、ご家族は多いと思うんですね。国立精神・神経医療研究センターの全国高校生調査でも、高校生のなかの調査で60人に1人はオーバードーズの経験ありという結果も出ていますので、やっぱり人ごとではないし、正しい知識をちゃんと広げていくことが大事になっていると思います。

都立精神保健福祉センターが相談の拠点
支所をつくるなど増設・拡充を求める


 都立精神保健福祉センターが依存症相談の拠点なんですけれど、これが多摩に1カ所しかなくて、場所が多摩センターなんですね。清瀬市・東久留米市から多摩センターまで通って相談するというのは難しい。だからやっぱりこれも多摩格差の1つだということで、支所をつくるなど増設・拡充を求めました。

厚生委員会では
補聴器補助、保健所増設 コロナ対策の継続


 このほか、補聴器の補助については先ほどいった通りですし、保健所増設などについても取り上げています。コロナ対策は、国も東京都も終了してしまったので、この問題を批判しながら対策の継続を求め、取り組みを強めているところですけれども、こういう問題を厚生委員会で取り上げています。

文書質問も出しています
高齢者支援、黒目川への油流出など


 最後に文書質問について報告します。
 都議会は本会議で質問できる機会が非常に少なくて、私も任期中、1回か2回か、それぐらいです。市議会だと毎議会、みんな大変苦労しながら本会議で一般質問をしていますけれど、都議会は本会議での質問がほとんどできないなかで、文書質問というルールがあります。本会議で質問しなかったときには文書質問を出せるということで、私も毎回、出しています。これもブログに掲載していますので、ご覧いただければありがたいです。
 今回は、知事の高齢者支援、一応、知事もやっぱり高齢者が手薄だとさんざんいわれたので、「アクティブ長寿プロジェクトをやります」というのを出してきたんです。それは定年退職前に副業として仕事をしたい人に斡旋するという、そういう仕組みをつくるというものだったんですね。だから本当の高齢者支援はどういうことかを質問したり、シルバー人材センターとアクティブ長寿プロジェクトは競合しないですかということを質問したりしているんです。
 それから、東久留米市を流れる黒目川への油流出問題については、市議会の予算特別委員会で北村りゅうた市議が取り上げて、質問していますけれども、これも市民の方が油流出事故が何回も起きていると、そのつど東京都と東久留米市に通報してくれて、それで発見されて、対応が取られているんですけれども、原因究明が十分されてないんですね。ですので、その原因究明を東京都も市にお任せじゃなくて一緒にやるべきだということで、質問を出しています。答弁が来るのはまだちょっと先なんですけれども、そういうふうなことでやっています。
 みなさんからご意見、ご要望など出していただいて、懇談ができればというふうに思います。以上で終わりたいと思います。ありがとうございました。

「全国ギャンブル依存症家族の会 東京」の方たちと
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by hara-noriko | 2024-05-09 23:17 | 東京都政 | Comments(0)

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