多摩地域の保健所増設を 切実な声ばかり   

「多摩地域の保健所増設を求める会」の対都要請
共産党から3人の都議が同席


 5月17日、「多摩地域の保健所増設を求める会」の対都要請が行われ、日本共産党都議団から、尾崎あや子都議、清水とし子都議、わたしの3人が同席しました。今回の要請は、昨年の11月に続く第2弾。増設を求める団体は158団体にまでふえ、その署名を、保健医療局保健政策部の井上俊治・地域保健担当部長、小高晴雄・地域保健政策担当課長らに提出し、要請しました。

「なぜ、都は増設するという判断をしないのか」
質問や意見が相次ぐ

 なぜ、都は増設するという判断をしないのか。
 増設しなくても、パンデミックの対応は問題なくできるという判断か。
 保健所の職員を増やしたことは大事だが、各自治体の担当を1人増やすだけで十分と思えない。
 市町村の業務がどんどん増えているのに体制が厳しいことについてどう支援するのか。
 「有事における業務の外部委託や一元化をすすめる」というが個人情報保護は大丈夫なのか。
 などなど、都が新たに出した方針(「都保健所の体制・機能の強化について」)についての質問や意見が相次ぎました。

「市町村からも増設の声があがっていたが届いていないのか」
都の回答にびっくり

 「市町村からも、コロナ対応で大変だった、増設を、と切実な声があがっていたが届いていないのか」との質問については、「たしかに知事に要望している市長もいたが、昨年度の市長会からの要望には、総意として市町村と保健所の連携強化となっていた」と回答したことには驚きました。もう増設の要望がないという認識なのでしょうか?

「西多摩は東京の3分の1の面積。それなのに保健所は1カ所」
「精神障害、依存症、発達障害などの方たちが困っている」

 西多摩地域の方の発言は切実でした。「西多摩地域は、人口は40万人弱だが、本当に広く、東京の3分の1の面積。それなのに、かつて4カ所あった保健所は1カ所になっている。身近な地域に保健所がなければ相談できない。精神障害、依存症、発達障害などの方たちが困っている」。これに対し都は、「保健師がこちらから出向いていく」旨の話をしていましたが、保健師さんが地域に出向きたくても人手や距離の問題で、厳しい現実を理解しているのでしょうか。

みなさんの発言で問題が鮮明に
保健所増設へ 力を合わせたい


 最後に部長から、「貴重なご意見をいただいた。保健所の役割は昔とは変わってきているが、増設が望ましいというご意見をいただいた」と受け止めながらも、都の方針をすすめていく立場であいさつがありました。
 都の回答は、みなさんが納得できるものではありませんでしたが、みなさんの発言により、問題が鮮明になったと思います。保健所の重要な役割を確認しながら、多摩格差を解消し、保健所を増設するためにこれからも力を合わせていきたいと思います。

東京都に要望書を手渡す「多摩地域の保健所増設を求める会」の人たち
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共産党都議団から3人の都議が同席
(前列左から)尾崎あや子都議、清水とし子都議、原のり子
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by hara-noriko | 2024-05-17 22:56 | 活動日誌 | Comments(0)

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