都政を語る(下)蓮舫さんと小池さんの違いは   

 東京都知事選挙がたたかわれています。28日には都議補選が告示されます。日本共産党は、蓮舫知事を実現するために全力をあげています。8つの選挙区で都議補選がたたかわれますが、共産党は5つの選挙区で勝利をめざしています。小池都政の問題点、蓮舫知事候補の政策、共産党の政策などを紹介しながら、都政を一緒に考えたいと思います。2回連載の「下」です。

「小池さんはよくやっているのではないか」
高校授業料実質無償化など


 小池都政の問題点を指摘してきましたが、「そうはいっても、小池さんはよくやっているのではないか」という声もあるのではないかと思います。高校授業料の実質無償化をしたり、給食費無償化も多摩地域では清瀬市や東久留米市などが実現できていませんけれども、全体としては一歩踏み出したという点では評価されたりしています。障害者や高齢者の福祉施設で働くケア労働者への処遇改善も初めて実施しています。補聴器購入への補助については、ようやく制度化して、2026年度にはすべての区市町村で補聴器補助を実現するという事ことを都の目標にしました。多摩地域の保健所は、町田市と八王子市にはそれぞれ1カ所ずつありますが、それ以外の自治体24市には5カ所しかありません。島しょも含めて職員の人数を25人増やす、うち、保健師さんも6人増やすことがすすみました。

実は、ひとえに運動の成果です
小池さんは、議会でいい答弁をしたことがない


 こうした前進面は、実は、ひとえに運動の成果なんです。いま紹介した課題で、小池さんは議会でいい答弁をしたことがありません。私たちがどんなに質問しても、「検討します」ということすらいっていないんです。ほぼどんな問題も、「国がやるべきことです」というぐらいで終わっています。
 だけれども、今年度の予算をつくるときに、いろんな声が聞こえてくるなかで、風をよんだのでしょうか、いま紹介したような内容も入りました。
 みなさんのねばり強い運動がここまでもってきている、ということを確認したいと思います。

みなさんの運動を届ける議員がいる
共産党は野党第1党 立憲民主党などとの協力を強めて


 同時に、みなさんの要求や願いを届ける議員も必要です。みなさんの運動を、直接議会で発言するのは議員です。共産党は野党第1党で、立憲民主党などとも協力関係を強めています。そういうなかで、みなさんの声が少しずつ届きはじめているということだと思います。

多摩格差が深刻になっている
小池知事が公約を投げ捨てたことが大きな原因


 いま前進した課題を紹介しましたけれども、同時に、多摩格差は深刻になっているのが特徴なんです。
 東京都は広域自治体ですので、区市町村に差が生まれないように手だてをとるのが仕事です。ところが、多摩地域のことについては、まったく配慮がありません。子どもの医療費無料化でも、給食費無償化でも、差が生まれてしまっている。23区ではすべての自治体でできていることが、多摩地域では実施できていない自治体が生まれている。
 この多摩格差について小池知事は、今回の公約にはいっさい入れておりません。8年前に「多摩格差ゼロ」を公約にしたものの、それを投げ捨ててしまったことが格差を広げる大きな原因になっていて、とても恥ずかしくて「多摩格差ゼロ」をもう一度いうことはできないのだろうと思います。

蓮舫さんの公約
都民の声を聞いてボトムアップでやっていく姿勢が重要


 蓮舫さんの公約をどう見るか。まず全体的な特徴として、トップダウンではなくてボトムアップでやっていくんだということが小池さんとの大きな違いだと思います。「7つの約束」という蓮舫さんの公約があります。ここに項目として入っていなくても、基本的には都民のみなさんの声を聞いてボトムアップでやっていくのが蓮舫さんの姿勢ですので、そこが重要だと思います。

蓮舫さんの公約
学校給食 多摩地域での無償化実現を掲げる


 蓮舫さんの公約のなかで、これまでの議論を反映しているなと思っているのが、「多摩地域の一部に導入されていない学校給食の無償化を実現します」ということを明確に入れたことです。これは非常に喜ばれています。多摩地域のことをちゃんと考えてものをいっていることがはっきりわかります。

シルバーパスの改善を具体的に公約した蓮舫さん
「都県境のバス路線などへ適用拡大を検討」


 また、蓮舫さんの公約のなかに、シルバーパスが入ったんです。「シルバーパスから、スーパーシルバーパスへ」ということで、「多摩モノレール、ゆりかもめ、都県境のバス路線などへ適用拡大を検討」とあります。料金の問題はまだ触れていませんが、「都県境」という言葉は、多摩の人がわかるんですよね。ここに言及して、具体的にシルバーパスをもっといいパスにしよう、ということを出したのは、非常によかったと思っています。

小池知事も「シルバーパスの改善」をいう
都民の運動の成果です


 シルバーパスは重大なテーマだなと思ったのは、小池さんの公約にも「シルバーパスの改善」が入っているんです。どう改善するのかわかりませんが、今回の都知事選挙のなかで主要な候補がシルバーパスを掲げ、蓮舫さんが具体的に踏み込んだ。共産党都議団も何度も条例提案をしてきました。これはみなさんの運動の成果だと思います。

多摩格差がわかる共産党都議団の都政報告ビラ
東京の問題点が一目でわかるビラもあります


 共産党都議団がつくった「多摩格差ってなんだ」という大きな都政報告ビラがあります。どういう多摩格差があるのかを紹介しています。ぜひ使っていただきたいと思います。小池さんは、多摩地域に保健所を増やすつもりはありません。「多摩地域は少なすぎるから増やすべきだ」と共産党都議団はいい続けてきたのですが、最近では立憲民主党の都議もこの問題を語るようになってきました。
 また、東京都全体の主要な問題が一目でわかる都議団の都政報告ビラもあります。これを見ながら、都政について大いに語り合っていただければと思います。対話や集いで使っていただけるとうれしいです。
 ※問い合わせは日本共産党北多摩北部地区委員会へ 042(391)4139

小池知事の姿勢に欠けているもの
平和・民主主義・命・人権


 小池知事の基本姿勢に欠けているのが、平和・民主主義・命・人権なんです。
 さきほど紹介したように答弁拒否プラス次席でのヤジ。そして、小池知事にとって都合が悪いことがおきたときに、自民・公明・都民ファの3会派が言論封殺の動きをしています。3月の議会では、立憲民主党の議員が「答弁拒否だ」と追及したことについて、「不穏当な発言をするな」といって質問を削除せよという動議を提出したんです。多数の力で可決はされましたが、私たちは「そんなものは受け入れられない」ということで、議事録から削除させませんでした。
 朝鮮学校は、外国人学校のなかで唯一補助金が停止されてしまっています。共産党の福手ゆう子議員が、補助金復活のための質問をしました。差別を持ち込んでいるので知事にとっては痛いところです。そこに触れられたくないのでしょうか、福手さんの質問を削除しろという動議が出て可決されました。当然、私たちは拒否し、議事録は残っています。
 小池知事に都合の悪いことはいわせないという動きが、知事の任期後半に出てきたわけです。野党は共同記者会見をして、このような民主主義を破壊する動きは許されない、と訴えました。知事を代えて、民主的な議論ができる都議会にしよう、と取り組んでいるところです。
 
コロナはあなどれない
小池知事は命を守る姿勢に欠けている


 いまコロナ感染者が増えてきています。コロナはあなどれません。どこで集団感染がおこっているかというと、福祉施設が中心なんです。なぜそうなったのかというと、4月になって、都も国も、施設で行われてきた定期的な検査を全部やめてしまったんです。こういう情報は、ほとんどメディアに出ません。治療薬への公費負担もやめてしまった。週1回金曜日に都のホームページで、定点病院での感染者数などは公表されてはいるのですが、それだけです。
 後遺症も深刻なんですが、小池知事は後遺症の相談窓口をすべてやめてしまいました。命を守る姿勢に欠けています。それでいて、自分はコロナとたたかってきた、オリンピックも成功させたと自画自賛しているのです。

コロナの最中に
都立病院の独法化を強行


 コロナ患者さんを受け入れている全国トップテンのほとんどが都立病院でした。ところが小池さんは、コロナのなかで独立行政法人にしてしまいました。都立病院は独法化後、629床もベッドを休床にしています。小池さんは「行政的医療を後退させない」といっていましたが、大後退の危機という状況です。

都議選で話題の少子化対策
小池さんは、産めよ増やせよの考え方


 少子化対策・婚活支援についてお話しします。
 今回の都知事選は少子化対策がすごく話題になっていて、小池さんは少子化対策を自慢しています。だけど一方で、東京の出生率は初めて1を下回って0.99になっています。
 小池知事の少子化対策というのは、一人ひとりの生きたかを大事にするのではなくて、「人口は国力そのものだ」といっているんです。産めよ増やせよの考え方なんです。子どもをいかに産んでもらうか、ということに一生懸命です。
 都は、無痛分娩に補助を出すといっています。それ自体は否定しませんが、産むための支援に偏重しています。産んでもらうためには結婚してもらわなければいけないという発想で、婚活アプリをつくるとか。
 でも、一人ひとりの生き方、結婚するもしないも自由ですし、子どもを持つ持たないもまったく自由です。ようやく運動により、パートナーシップ制度はできましたが、LGBTQの方の結婚の自由、権利は認められていない。一人ひとりの生き方を尊重し、その環境を整えることもしないで、とにかく産んで増やしてくださいというのが小池さんの方針です。

都議選で話題の少子化対策
蓮舫さんは、それぞれの生き方が選択できる


 蓮舫さんが、「徹底して若者支援をする」といいましたよね。これは本当にすごいと思いました。長い目で見たら少子化対策なんだということもいっています。若い人たちが安心して進路を選んだり、いろんなことを考えながら社会にどんどん出ていける、そのことをしっかりサポートしてこそ、結婚したいと思う人は結婚できるし、子どもを産みたいと思う人は産むことができる、ということを打ち出している。ここがとても重要です。
 深いところで蓮舫さんと小池さんとはかなりの違いがあると思います。

関東大震災での朝鮮人虐殺
追悼文を「送る」蓮舫さん、「送らない」小池さん

 歴史認識の問題でも、小池さんと蓮舫さんとでは大きな違いがあります。
 関東大震災での朝鮮人虐殺について、小池知事は史実を明確に認めていないんです。追悼する式典への追悼文を送らない。歴代の都知事で初めてです。これを是正する気もない。
 蓮舫さんは、「追悼文を送ります」とはっきりおっしゃっています。

非核平和都市宣言、PFAS問題…
蓮舫さんと小池さんの違いがはっきり


 小池知事は、非核平和都市宣言も「やらない」といっています。42道府県でも非核平和都市宣言をやっています。それでも「やらない」んです。それよりも「シェルターをつくる」というのが小池さんです
 PFAS(有機フッ素化合物)の問題でも、小池知事は一度も答弁に立っていません。蓮舫さんは、多摩地域での集会にメッセージを寄せてくれて、「都政の重大問題だと受け止めています」といっています。

公約の達成状況をどう見るか
いちばん大事なのは姿勢

 小池さんの公約について達成状況をどう評価するか、という問題ですが、何がどのくらいやれているか、やれていないかも大事ですが、もっとも大事なのは姿勢です。公約を実現するためには、時間がかかる問題もありますから、ここまでしかやっていないからダメだ、というふうにいえないこともあります。しかし、小池知事は「多摩格差ゼロ」はぜんぶ投げ捨ててしまいました。ちゃんと向き合う姿勢がないことが本当に問題です。

私が感じた蓮舫さん
みんなのために政治があるべきだという優しさがある


 蓮舫さんについて、きついイメージがあるなどの声も聞きます。でも、蓮舫さんがもし男性だったら、同じことをいわれるのかなと思うんです。そういうところに日本社会の根深い女性蔑視があるのかなと思います。蓮舫さんのイメージは、メディアによってつくられたものが大きいということをお話ししたいと思うんです。
 私自身も、蓮舫さんはかなり強い人だと思っていました。出馬表明されてから蓮舫さんが都議会の野党会派に来てくれたんです。共産党は花束を用意して待っていました。そこに蓮舫さんがやってきました。私の想像では、「蓮舫です」といって堂々と入ってこられるのかなと思っていたんです。ぜんぜん雰囲気が違って、「こちらでいいんですか」「失礼します」といって入ってこられ、優しい声で弱い立場の人たちを放っておかない都政を一緒につくりたいという趣旨のお話しをされ、「あたたかい都政をつくりたい」と心を込めて話されました。みんなと握手したんですが、メディアのイメージとは違うなと実感しました。
 (吉良よし子参院議員から聞いた蓮舫さんの話は こちら から)
 蓮舫さん自身もいっていますが、おかしな政治があるなかで、それが弱い立場の人たちを苦しめていると思うと、そこは一歩も譲れないとがんばっているんですね。同時に、みんなのために政治があるべきだという優しさが背景にあるんだと感じているところです。

各分野の運動を総結集して
新しい都政をつくっていきましょう

 蓮舫さんは、「支援者を排除しない」と明確にいっています。まず現場を見に行って、トップダウンではなくボトムアップでといっています。人の話をよく聞きながら取り組む姿勢がもっと多くの方に広がっていったら、蓮舫さん応援の輪がさらに大きくなるのではないかと思います。ねばり強い各分野の運動を総結集して蓮舫さんを押し上げて新しい都政をつくっていきましょう。(2回連載おわり)

東久留米駅市で蓮舫カーから訴えました(6月24日)
(左から)宮本徹衆院議員、原のり子、
永田まさ子市議、北村りゅうた市議、かもしだ芳美市議
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政策を訴える蓮舫都知事候補
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by hara-noriko | 2024-06-24 22:34 | 選挙 | Comments(0)

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