私の文書質問(1)アクティブChojuプロジェクト   

私の文書質問
2つのテーマで


 2024年都議会第1回定例会で都に出していた文書質問に対して答弁がかえってきました。テーマは、(1)「アクティブChojuプロジェクト」について(2)黒目川への油流出問題について―の2つです。質問と答弁を一問一答の形で紹介します。今回は、「アクティブChojuプロジェクト」についてです。

【原のり子のコメント】

高齢者支援が極めて弱かった小池都政
豊かな高齢期を送れるよう都政を変えたい


 シルバー人材センターがインボイス制度の影響を受け、消費税の負担が重くのしかかっています。そのために、赤字状態になったというセンターのお話も聞きました。国の制度導入のために、影響を受けているのですから、その分は国が支援して当然なのにやりません。宮本徹衆院議員も国会でとりあげてきました。今後は、フリーランス法の適用にすることになり、消費税の負担はなくなりますが、デジタル化を進めることになります。そのための負担が新たに生じます。さらに、定年延長のため、会員が以前のようには増えなくなっていることも課題です。そういう状況なのに、都が「プラチナキャリアセンター」を設置して、定年退職前の人たちに副業を支援するということになれば、ますますシルバーは厳しくなるのではないか、と心配になり今回質問しました。
 小池知事は、シルバーも応援するとしていますが、本来の役割を理解しているのでしょうか。ただ長生きして働ければいいのではなく、生きがいをもって地域で生きて行くことを大事にする、シルバーの役割を理解して支援すべきです。小池都政では、高齢者支援がきわめて弱かったのが特徴です。今回の答弁でもそれがあらわれています。誰もが豊かな高齢期が送れるように、都政を変えていきたいと強く思います。

【文書質問 「アクティブChojuプロジェクト」について】

高齢者が自分らしく活躍し、不安なく生活できる
問題は、自己責任にせず、都としてどういう支援をしていくか


 知事は、2024年第1回定例会の施政方針表明において、「高齢者が自分らしく活躍し、不安なく生活できるよう、『アクティブChojuプロジェクト』を展開します」と述べました。そして、その冒頭で、「6月に『プラチナ・キャリアセンター』を虎ノ門に開設し、意欲あるシニア層が、人材不足に悩む中小企業で自らのスキルを活かせるよう支援します。また、都が発祥のシルバー人材センターにつきまして、多様な職種や分野の新規求人先を開拓するなど、時代の変化に合わせて活性化を図っていきます」と述べました。ほかにも、高齢者の住まいの問題、認知症、介護・看護人材の確保などについて述べられています。
 高齢者が自分らしく活躍し、不安なく生活できるようにしていくことは重要ですが、問題は、それを高齢者の自己責任にせず、都としてどういう支援をしていくかです。「アクティブChojuプロジェクト」がそういう内容になるのか、いくつか確認します。

プラチナ・キャリアセンター
ねらい、内容、対象者は

(質問1)
 プラチナ・キャリアセンターのねらい、内容、対象者はどういうもの
ですか。

(答弁1)
 プラチナ・キャリアセンターでは、シニア世代の社員等が、その力を副業等を通じ新たな会社で生かすことができるよう、就業の後押しを行います。

プラチナ・キャリアセンター
予算額、その内訳、運営主体は


(質問2)
 プラチナ・キャリアセンターの予算額、その内訳、運営主体について
うかがいます。

(答弁2)
 プラチナ・キャリアセンターの創設に関する令和6年度(2024年度)予算額は約4億6600万円であり、その内訳として、開設に係る経費及び事業運営に係る経費を計上しています。施設の運営主体は東京しごと財団です。

プラチナ・キャリアセンターとシルバー人材センター
競合はしないのか


(質問3)
 プラチナ・キャリアセンターとシルバー人材センターは、競合はしないのですか。

(答弁3)
 プラチナ・キャリアセンターは、シニア世代の社員等が、その力を副業等を通じ新たな会社で生かすことを目的としています。
 シルバー人材センターは、会員に働く機会を提供することを通じて、会員の生きがいの充実や生活の安定、また、地域社会の発展や現役世代の下支えなどを推進することを目的としています。

シルバー人材センター
目的と役割をどのようにとらえているか


(質問4)
 シルバー人材センターは、区市町村単位に置かれ、国や地方公共団体の高齢社会対策を支える重要な組織として、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」にもとづいて事業を行う、都道府県知事の指定を受けた公益法人です。高年齢者が、はたらくことを通じて生きがいを得るとともに、地域社会の活性化に貢献する組織です。知事の施政方針では、「多様な職種や分野の新規求人先を開拓するなど、時代の変化にあわせて活性化」と述べられましたが、シルバー人材センターの目的と役割をどのようにとらえていますか。

(答弁4)
 シルバー人材センターは、会員に働く機会を提供することを通じて、会員の生きがいの充実や生活の安定、また、地域社会の発展や現役世代の下支えなどを推進することを目的としています。

シルバー人材センター
会員の健康管理やフレイル予防などの研修や講習が重要


(質問5)
 シルバー人材センターの登録会員が生きがいをもって働くことができるように、事故防止のための対策は欠かせません。会員の健康管理やフレイル予防などの研修や講習が重要です。こうしたことへの支援が必要ではないですか。

(答弁5)
 都は、シルバー人材センターを支援する東京しごと財団と協力し、安全就業のための研修等を実施しています。

インボイス、フリーランス法などの制度変更にともなう負担増
都はどのような支援をすすめるのか


(質問6)
 シルバー人材センターは、昨年10月からのインボイス制度施行に伴い、就業した会員の配分金に含まれている消費税の支払い義務がセンターに課せられることになりました。いわゆるフリーランス法が施行されると、従来の請負契約から新契約への移行により消費税負担はなくなるが、それまでの間は消費税の負担が生じます。あるセンターでは、経過措置があってもなお、2023年度下半期と2024年度分で1000万円の負担になると話します。それについては、自己財源より負担しなければなりません。
 さらに、フリーランス法で新契約へ移行することに伴い、会員一人ひとりへの就業条件の明示や、スマホ等を活用するための会員への操作研修やシステム変更の費用などが負担となります。制度変更にともなう、職員人件費、OA機器の購入や各種研修の外部講師委託費用などについて、都としては、どのような支援をすすめるのですか。

(答弁6)
 都は、シルバー人材センターが制度変更に伴う事務手続をデジタル技術により適切に進めることができるよう支援を行います。

地域に根差し、ボランティア活動も含めさまざまな地域貢献
都はジルバ―人材センターにどんな支援をしていくのか


(質問7)
 あるシルバー人材センターの職員は、「新契約になっても顔の見える関係を大事にしたい。会員さんの話を聞くことが大切な仕事。それがシルバーの存在意義」と話します。知事は、東京都発祥のシルバー人材センターだと強調されました。単に仕事をあっせんするのがシルバーではありません。地域に根差し、ボランティア活動も含めさまざまな地域貢献をしています。今後、都としてどのような支援をすすめていきますか。

(答弁7)
 都は、令和6年度(2024年度)、シルバー人材センターが地域での新たな仕事の立上げに必要な支援を行います。

梅雨に咲くビョウヤナギ
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by hara-noriko | 2024-07-01 23:31 | 東京都政 | Comments(0)

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