東京・清瀬市 図書館廃止を考える超党派のこんだん会
2024年 07月 18日
超党派の市議が「議会報告&こんだん会」
7月15日、東京・清瀬市で「図書館について議会の報告&こんだん会」が開かれ、参加しました。主催は、超党派の市議のみなさん。会場は満員。みなさんの関心の高さがわかります。
清瀬市は3月議会に、突然、市立図書館6館のうち4館を廃止する条例改定案を提出。自民・公明により可決されました。1年後には、廃止するとしています。
3月議会 「廃止撤回」の署名は2週間で3900人余に
図書館を充実させることこそ求められている
廃止撤回を求める市民の署名は、2週間あまりで3900人を超え、市長にも提出されましたが、市と与党は冷たく背を向けています。図書館は地域の財産、誰もが利用できる知的インフラです。近くにあり、司書さんがいることの重要性はかけがえのないものです。それを経費削減の対象にすべきではなく、むしろ充実させていくことこそ求められています。
市は、宅配サービスを実施する、と
図書館の役割を理解しない方針
私が驚いたのは、図書館をなくして宅配サービスを実施するという方針です。図書館に行かなくても本の貸し出しができるといいますが、それが図書館の代わりになるわけではまったくありません。図書館の役割を理解せずに方針が出されているのではないかと感じます。
6月議会には請願・陳情も出されて
そして、超党派のこんだん会を開催
その後も、市民の運動は続いていて、6月の議会にも請願・陳情が提出されています。そして、今回、超党派市議により、議会の報告をおこない、市民のみなさんの意見をうかがって取り組みを強めようということになったとのことです。
共産党の佐々木あつ子市議が司会。まず、無所属のふせ由女市議と共産党の原田ひろみ市議が基調の報告を行い、その後、市民のみなさんから途切れることなく次つぎと意見が出されました。いくつか紹介します。
市民から次つぎに意見が出されて
「図書館をなくして何をやりたいのか」
*清瀬市が図書館行政に使っているお金はごくわずか。いったいどういうところにお金を使っているのか。図書館をなくして何をやりたいのか。
*移動図書館ではなく、宅配サービスに執着するのはなぜか。
*市長をリコールしたい気持ち。住民投票か。
*清瀬市は雑誌の数が都内で最低。
*宅配サービスだけで図書館を使う人はいるのか。
*廃止反対だけでなく、もっと充実させたい。障害のある人など、誰もが利用できるように。
*図書館でさまざまな本から選ぶ、ということが大事。宅配は最初から自分で決めて求めるもの。
*小さな子が行ける図書館は重要。少しぐらい話しても大丈夫な場の保障を。
*今からでも廃止はストップを。
*教育長の発言、学校図書館の充実をすすめるというがそれで4館を廃止していいのか?
*図書館をお金もうけの道具にするな。
*宅配サービスを第三の図書館にというが、なるわけがない。
*市の方針に、6館を2館にするとは書いていないのに、いつの間にかそうなっていて、おかしい。
*図書館、本を選ぶ楽しみがある。
*年金暮らしでそうそう本も買えない。…etc…
みなさんの声に多くのことを学びました。ほかにも、図書館について、くわしく調べて発言される市民の方々もいらっしゃいました。
美濃部都政の格差8課題の1つが図書館だった
多摩地域の図書館は充足しているといえるのか
私自身がみなさんの声に学びながら改めて考えたひとつは、美濃部都政のときに、多摩格差8課題を設定し、23区との格差をなくそうと取り組みがされ、そのなかの1つが図書館だったということです。現在、東京全体をみたときに、多摩地域の図書館は充足しているといえるのか、1つの自治体で4つもなくすということは大後退ではないか。きちんと調べてみたいと思います。
その左は、ふせ由女市議
右端は佐々木あつ子市議、左端は香川やすのり市議
左から2人目は穴見れいな市議
by hara-noriko | 2024-07-18 15:11 | 活動日誌 | Comments(0)