決算特別委員会質問(3)小中学校でのエアコン設置について   

決算特別委員会質疑
小中学校でのエアコン設置について


 都議会各会計決算特別委員会の質疑が10月に行われました。11月下旬にも質疑が行われます。私は第2分科会に所属して、11のテーマで質問しました。その詳報を随時、紹介していきます。3回目は教育庁への質問で、小中学校でのエアコン設置についてです。

【原のり子のコメント】

 エアコン設置については、共産党都議団として区市町村議員団とも力をあわせて推進してきました。清瀬市・東久留米市の両市議団もとりくみを強化してきました。今回、東久留米市議団が給食調理室の暑さについて調査をした内容に学んで質問しました。そのなかで、「調理室に冷房を設置して、安全で安心な給食を提供することにより、良好な教育環境を早期に実現することは重要でございます」との答弁があったことは重要でした。
来年度以降も、補助が継続するよう、また必要な拡充がなされるようしっかりとりくんでいきます。あわせて、断熱の重要性にももっと光があたるように議論をすすめていきたいと思います。以下が質疑の内容です。

都内公立小中学校 体育館と特別教室へのエアコン設置
今年9月時点で23区と多摩地域 それぞれの設置率は?


 原のり子 小中学校でのエアコン設置について、うかがいます。
 先ほど来、エアコン設置の質問もございましたので、重複をなるべく避けて聞きますけれども、ちょっと確認の意味で私も質問をするところがありますので、よろしくお願いいたします。
 今年の夏も大変な猛暑、酷暑でした。それも一時期だけではなくて10月に入ってからも、もう本当に30度を超えるような日があったり、大変な状況になっています。学校へのエアコン設置は、ますますすすめなければならないと実感しています。
 昨年度の都内公立小中学校における体育館、また特別教室のエアコン設置の状況については先ほどご答弁がありましたので省略をいたしますが、資料を出していただきまして、今年の9月時点では、体育館等が88.3%、特別教室が93.4%ということになっているわけです。今年度末の設置見込みも含めると、体育館等で92.3%、特別教室が93.6%ということだと思います。
 それで、体育館等と、特別教室へのエアコン設置について、先ほどもご答弁あったかもしれませんけれども、ちょっと確認の意味でもう一度聞きますが、23区と多摩地域それぞれの昨年度時点での設置率をうかがいます。

 教育庁地域教育支援部長 令和5年(2023年)4月1日現在の設置率は、区部は体育館等が93.3%、特別教室が95.5%、多摩地域の市町村は体育館等が69.8%、特別教室が87.4%でございます。

多摩地域の設置率が低い
都の補助の継続・拡充が求められている


 原のり子 やはり多摩地域が低いわけです。自治体の財政力に左右されず、すべての学校で設置されるようにするためには、補助の継続、拡充が求められていると思います。

エアコンが設置された体育館で熱中症が
断熱対策が必要 都の支援の内容は?


 原のり子 2018年7月に都立高校の体育館で授業を受けていた生徒25人が熱中症になり、救急車などで病院に搬送しなければならない生徒もいて、大きな問題になりました。その後、工アコン補助は徐々に充実をし、設置もすすんできていますけれども、エアコンが設置された小学校の体育館で、夏休み前の終業式で熱中症になった子どもさんがいました。保護者からも大変心配の声も寄せられました。
 やはりこういう事例を聞きますと、断熱対策が必要ではないかと思いましたが、断熱に対する支援はこれまで実施してきていると思いますけれども、改めて内容をうかがいます。

 地域教育支援部長 体育館のリースによる空調設置に伴い、断熱性を確保するための工事につきましては、早期に良好な教育環境等が確保されるよう区市町村を支援しております。体育館に係る断熱性を向上するための改修につきましては、区市町村が国の補助制度を活用し、整備がすすめられるよう支援をしております。

 原のり子 やはり断熱対策も非常に重要だと思いますので、ぜひ活用してすすめてもらえるように周知を改めてしていただきたいというふうに思います。

給食調理室へのエアコン設置状況
どうなっていますか


 原のり子 先ほど、ほかの委員の方のご質問にもありましたけれども、特別教室の補助の中に給食調理室も対象になっているわけですけれども、現在、都内公立学校での給食調理室へのエアコン設置状況についても改めてうかがいます。

 地域教育支援部長 国の調査によれば、令和6年(2014年)9月1日現在、都内公立学校における単独調理場の冷房の設置数は95.3%、共同調理場等の冷房の設置率は81.1%でございます。

給食調理室へのエアコン設置の必要性
「良好な教育環境を早期に実現することは重要」

 原のり子 都としては、2019年度から給食調理室も特別教室の補助を行えるようにということになっているわけですけれども、改めてうかがいますが、給食調理室へのエアコン設置の必要性について、都教委としてはどのような見解ですか。

 地域教育支援部長 調理室に冷房を設置して、安全で安心な給食を提供することにより、良好な教育環境を早期に実現することは重要でございます。

スポットクーラーもエアコン設置にカウントされている
これでは部屋全体の温度を下げられない


 原のり子 私は先日、文科省の担当者の方に、学校へのエアコン設置について聞き取りをさせてもらい、要請もしてきたんですけれども、そのときに、調理室にエアコンがないという場合の問題点を意見交換させてもらったんですが、やはり温度管理が重要だとおっしゃっていました。
 先ほど部長の答弁にもありましたように、安全で安心な給食の提供という観点から、エアコン設置をすすめることは非常に重要だと思います。調理室へのエアコン設置状況の国の表を見ますと、多くがかなりいま設置されてきているように見えるんですけれども、実はスポットクーラーを置いているという場合でもエアコンは設置をされているとカウントされているんです。
 いろいろ自治体の調査などをしていきますと、スポットクーラーの場合、ピンポイントなんです。調理をしている、その方に冷風は当たっても部屋全体の温度を下げられないということが調理現場では指摘されているんです。

安全で安心な給食の提供のために
エアコン設置や断熱の対応へ補助の継続・拡充を


 原のり子 安全で安心な給食の提供のためには、やはりきちんとしたエアコン設置や断熱の対応がどうしても必要だというふうに思いました。補助の継続と拡充を強く求めておきたいと思います。

【決算特別委員会での質問】
(1)区市町村の公立図書館に都の支援を
(2)放課後等デイサービスと学校の連携について

駅前で都政報告
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by hara-noriko | 2024-11-19 21:11 | 都議会 | Comments(0)

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