決算特別委員会質問(10)自治体プールなどへの補助拡充を
2025年 01月 11日
自治体プールなどへの補助拡充を求める
都議会各会計決算特別委員会の質疑が10月・11月に行われました。私は第2分科会に所属して、11のテーマで質問しました。その詳報を随時、紹介しています。10回目は生活文化スポーツ局への質問で、プールなど自治体のスポーツ施設に対する補助の拡充を求めました。
【原のり子のコメント】
私は、一般質問で学校プールの廃止と水泳指導の民間委託問題をとりあげました。学校プールもなくし、自治体のプールもなくなってしまったら、子どもたちは泳ぐ楽しみを奪われてしまう…。そこで、今回は、自治体所有のプールの状況を質問しました。
問題意識は、もうひとつあり、東京五輪はおこなわれたが、地域スポーツの裾野は広がったのか、都民がスポーツに親しめるように都はどういう取り組みをしているのか、ということです。質問してみてわかったのは、都が地域スポーツ推進のために、プールをはじめスポーツ施設を充実させる区市町村への補助は弱いということです。このままでは、どんどん身近な場所のスポーツ施設はなくなってしまうのではないか、と危惧します。引き続き、調査し、改善を迫りたいと思います。
学校プールを廃止し、水泳指導の民間委託を進めている清瀬市では、市議会に、第5中学校の水泳部保護者一同のみなさんが、プール存続の陳情を提出。自民公明により不採択になるものの、8人の超党派議員が市長・教育長に、子どもたちや保護者と話し合い、柔軟な対応をするよう求めています。
また、水泳指導を行っている市内唯一のスポーツジムでは、そこを利用している市民の方々から、学校の水泳指導の時間が多くなり、泳げる時間が限られるようになってしまった、という意見も出されています。
子どもたちにとっても市民にとっても残念な事態…。都政の場からも、できることを追求していきます。
以下が質疑の内容です。
身近な場所にスポーツ施設があることが大事
自治体が設置するプールはどのくらいあるのか
原のり子 自治体が所有するプールについてうかがいます。
都民が地域でスポーツを実施していく上で、都民の身近な場所にスポーツ施設があることは重要です。学校を除き、自治体が設置するプールはどのぐらいあるのか、2019年度と昨年度(2023年度)の数をうかがいます。
生活文化スポーツ局スポーツ担当部長 都が都内の公立スポーツ施設の状況を取りまとめた東京都における公立スポーツ施設によると、都内の区市町村が設置するプールは、令和元年(2019年)10月時点で296であり、令和5年(2023年)10月時点で283でありました。
プールをなくした自治体数は
プールがゼロになった自治体は
原のり子 プールでいくと13面減少しているということになります。
この間、プールを減らした自治体はいくつあり、プール自体がゼロになった自治体はあるのか、うかがいます。
スポーツ担当部長 令和元年(2019年)10月時点と令和5年(2023年)10月時点で比較すると、区市町村のうち、3つの自治体でプールが減っております。このうち、プールの数がゼロになったのは1自治体であります。
プールがゼロになった自治体は清瀬市
財政支援があれば維持できたのに、の声が
原のり子 この5年間の間でゼロになったのは1自治体ということで、これは清瀬市なんですけれども、清瀬市では自治体所有のプールもなくなりましたが、同時に、学校プールも廃止を前提に、水泳指導の民間委託もすすめているということなんですね。それで、水泳の授業も、夏休み前に受けられる学校だけではなくて、冬に受ける学校も出てきています。
(自治体所有のプールもなくしたため)夏休みに、お金の心配なく友達と近くのプールに行こうということができなくなってしまったというなかで、古くなってしまった、結局廃止になってしまったわけですけれども、プールは残してほしい、そういう声も地域ではたくさんありました。もしさまざまな財政支援などがあれば維持できたのかどうかという声もあって、本当に残念な声が広がっています。
子どもたちの声 「気軽にスポーツができる場所がある」が7割近く
できるようになりたいスポーツのトップが水泳
原のり子 それで、今年行われた、こども都庁モニター第1回アンケートでは、スポーツについて聞いているんですよね。スポーツを好きと感じる子どもを増やす取り組みをすすめる上での意見を聞かせてくださいと、子どもたちに聞いていますが、そのなかで、スポーツが好きかどうかでは、「好き」「どちらかというと好き」が合わせて90.4%で、「きらい」「どちらかというときらい」が合わせて9.6%だったんですが、注目されるのは、「どのような機会や環境があると今よりもスポーツが好きになると思うか」という質問があって、それに対して子どもたちは、「気軽にスポーツができる場所がある」、これが68.7%でトップなんですね。しかも、できるようになりたいスポーツで最も多いのが水泳だったんですね。
子どもたちの声が生かされて
プールを維持・増設できるようにすることが重要
原のり子 こういう子どもたちの声が生かされて、地域にあるプールなども維持する、また、足りないところには増やしていけるようにすることがとても重要だと思いました。
スポーツ施設を増やしていくために
都はどのような取り組みをしたのか
原のり子 それで、うかがいたいんですけれども、東京都としては、自治体がプールなどスポーツ施設を地域に増やしていくために、昨年度はどのような取り組みをしましたか。
スポーツ担当部長 都は、誰もが身近な場所で気軽にスポーツができる場の確保に向け、スポーツ空間バージョンアップ補助事業を設けております。令和5年度(2023年度)は、区市町村がスポーツ施設や公共施設の改修などによる新たなスポーツ活動の場の創出に係る工事を行う際に、財政支援を行いました。
都の補助事業で新設・改修・補修などをした実績は
最近5年間で、新設・大規模改修の実績は
原のり子 いま答弁していただいた都の補助事業、バージョンアップ補助事業を活用して、昨年度にプールの新設、改修、補修などの実績はありますか。また、直近5年間でプールの新設や大規模な改修を行った実績はありますか、うかがいます。
スポーツ担当部長 令和5年度(2023年度)は、照明のLED化など5カ所のプール関連設備の改修を含む工事に対して補助を行いました。直近5年間の大規模なプール工事への補助実績としては、令和元年度(2019年度)にプール可動床の設置工事などに対する補助を行いました。
老朽化したプールの改築など
都の補助は使えるのか ちょっと心配だ
原のり子 プールの新設や、今、可動床の話がありましたけれども、それ以外の大規模な改修の実績はないということだと思います。
それで、確認したいんですけれども、そもそも老朽化したプールを改築する、あるいは屋外プールだったものを屋内プールに変える、新設するというようなことに、この補助は使えるのでしようか。
スポーツ担当部長 本事業は、スポーツ施設の統合、再編、改修などにより、新たなスポーツ活動の場を創出する工事などを補助対象としております。
原のり子 新設や大規模な改築も除外はされないと受け止めたいのですが、いまちょっとご答弁にもありましたけれども、要件として、スポーツ施設の統合、再編、改修や公共施設の改修等による新たなスポーツ活動の場の創出に係る工事というふうになっていまして、老朽化したプールを造り直して今後もプールを維持したいということが当てはまるのかどうか。1件1件個別に検討されるということではあると思いますけれども、ちょっと心配だなと思っています。
補助金の改善を求めたい
そうでないとスポーツ施設がなくなっていくのではないか
原のり子 昨年度の予算は、プールだけではなくて、このバージョンアップの補助事業全体で4億100万円だったわけですよね。決算は2億6900万円なんですね。執行率は高くないんです。コロナの影響もあるかもしれないので、今後どのようになっていくか見守っていかなければいけないとは思っていますが、施設を改修したりする場合に、このバージョンアップ補助のほかに補助制度がないので、使い勝手や、また上限が5000万円などの金額の拡充などは検討していただきたいと思います。
そうでないと、身近なプールをはじめスポーツ施設が徐々になくなっていくことを止めることができないのではないかと私は考えています。自治体のプールやスポーツ施設を維持し続けるというのは、このままではなかなか難しいのかなと思います。
自治体の取り組みを支援していく
都はどんな支援をしてきたのか
原のり子 同時に、ハード面も大事ですけれども、ソフトの面も大事で、都民が地域でスポーツを実施していく上で、都が自治体のさまざまなスポーツの取り組みを支援していく、スポーツの機会を確保するために、2023年度に東京都としては自治体にどういう支援を行いましたか、うかがいます。
スポーツ担当部長 都は、区市町村スポーツ実施促進補助事業を活用し、シニアスポーツフェスティバルやジュニア水泳教室など、区市町村が実施するスポーツ振興につながる事業を幅広く支援しました。
区市町村にハード、ソフト両方の補助を改めて周知を
自治体の意見を聞いていただいて、改善・拡充を求めたい
原のり子 ソフト面に対する補助も大事です。ただ、昨年度の予算は、当初予算で3億4700万円で、決算では1億7800万円だったということです。執行率は、やつばり低いんですよね。これもコロナの影響などが考えられるので、今後の状況を見ていく必要があると思っています。
プールをはじめスポーツ施設を維持していく、また、地域でのスポーツ参加を広げていくために、区市町村にハード、ソフト両方の補助を改めて周知もしながら、また、使い勝手についてもぜひ意見を聞いていただいて、改善、拡充することを求めておきたいと思います。
都民がスポーツを豊かに楽しめるよう
施設や環境の整備を重視してほしい
原のり子 あわせて、作成中のスポーツ推進計画で、都民がスポーツを豊かに楽しめる施設や環境を整備することを重視するように要望して、次の質問に移ります。
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【決算特別委員会での質問】
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by hara-noriko | 2025-01-11 22:46 | 都議会 | Comments(0)

