請願審査 子どもの医療費助成の拡充を急いで
2025年 01月 16日
子ども医療費、DV被害
都議会厚生委員会で福祉局への請願・陳情を審査しました(2024年11月29日)。私は、「子どもの医療費助成の拡充に関する請願」「DV被害に遭った男性を一時保護するためのシェルター設置に関する陳情」について質問しました。まず、「子どもの医療費助成の拡充に関する請願」質疑を紹介します。
18歳までのすべての子どもの医療費を無料に
私は「請願を採択すべきだ」という立場で質問
「子どもの医療費助成の拡充に関する請願」は、18歳までの東京のすべての子どもたちが医療費無料になることを求める内容です。厚生委員会で採択を求めたのは共産と立憲。自民、都ファ、公明、自由が不採択を求め、結果は不採択でした。
【原のり子のコメント】
以下が質疑の内容です。
都から自治体への支援を求める請願
原のり子 それでは、質問いたします。
請願六第六号、子どもの医療費助成の拡充に関する請願は、8937名もの署名とともに提出をされました。東京のすべての子どもたちが格差なく医療費が無料になるように東京都から自治体へのさらなる支援を求めているものです。
医療費助成の実施状況
23区と39市町村でどのようになっているか
原のり子 まず、現時点での医療費助成の実施状況についてうかがいます。乳幼児医療費助成、義務教育就学児医療費助成、高校生等医療費助成、それぞれの所得制限、一部負担の状況は、23区と39市町村でそれぞれどのようになっていますか。
福祉局事業調整担当部長 本年(2024年)10月現在、都内62すべての区市町村で、18歳までの子どもの医療費助成を実施しております。
まず、乳幼児医療費助成は23区及び39市町村、すべて所得制限なしでございます。
義務教育就学児医療費助成は、23区はすべて所得制限なし自己負担なし。市部はすべて所得制限なし、自己負担ありが26市中15市、自己負担なしが11市。町村部は全て所得制限なし、自己負担ありが13町村中2村、自己負担なしが11町村でございます。
最後に、高校生等医療費助成は、23区はすべて所得制限なし自己負担なし。市部は26市中、所得制限ありが7市、所得制限なしが19市、自己負担ありが16市、自己負担なしが10市。町村部はすべて所得制限なし、自己負担ありが13町村中2村、自己負担なしが11町村でございます。
23区はすべての子どもたちが完全無料化
多摩地域や町村部では所得制限や自己負担が
原のり子 詳しく答えていただいて、ありがとうございます。
今のご答弁を大きくまとめると、23区については0歳から18歳まで、すべての子どもたちが医療費は完全無料化されているということです。でも、(多摩地域の)26市と町村部ではまだ所得制限や自己負担が残っています。
課題は、はっきりしている
市長会の重点要望を都はどう検討しているのか
原のり子 課題は、はっきりしていると思います。市長会では、高校生等医療費助成における財政負担の見直し、子どもの医療費助成における所得制限や一部負担金の撤廃を7月に都に出された来年度予算の最重点要望としてあげています。この要請に応えて、どのように協議、検討されていますか。
事業調整担当部長 高校生等医療助成事業に関する令和8年度(2026年度)以降の財源や所得制限一部自己負担の取り扱いにつきましては、都と市町村との間で設置しました協議の場において議論しております。
市長会の緊急要望 市町村総合交付金による支援も視野
子ども医療費にかんしてどのように検討しているか
原のり子 所得制限と、そして一部負担金もテーマになっているということです。改めて、このことは大事だと思います。
さらに市長会では、8月29日に小池知事に対して、子育て世代の経済負担軽減に関する緊急要望についてを要請しています。このなかで、全国一律の給食費無償化が実現するように国に働きかけること、それから、それが実現するまでの間は都が総合交付金の拡充も含め経済的支援を行うこと、そして、子どもの医療費助成の所得制限等の撤廃を26市すべてで実現できるように市町村総合交付金による支援も視野に入れるなど、確実な財政支援を図ることを求めています。
これを受けて、子どもの医療費に関してどのような検討をすすめていますか。
事業調整担当部長 令和6年(2024年)第3回定例会で都として答弁しましたとおり、すべての市町村が持続的に事業を実施できるよう、総合交付金を措置することを念頭に置き、早期の合意をめざしていくこととしております。
子どもの医療費の多摩格差解消へ 都の見解は
「10月からの所得制限撤廃をめざし市町村と協議」
原のり子 市町村総合交付金で市町村を後押しするということだと思います。
昨日、市長会が小池知事に出した来年度予算編成に対する最重点要望でも、高校生等医療費助成事業に係る持続的な財政支援の実施、子どもの医療費助成における一部負担金及び所得制限の撤廃を求めています。給食費無償化が進んだように、子どもの医療費の多摩格差を解消するように協議を急いでほしいと思います。所得制限や一部自己負担があるために困難を強いられている事例も多くあります。
すべての子どもたちが経済的な心配なく医療を受けられることの大切さについて、都の見解をうかがいます。
事業調整担当部長 すべての子どもの健全な育ちと子育て世帯の経済的負担の軽減を進めるため、子どもの医療費助成につきまして、来年(2025年)10月からの所得制限撤廃をめざし市町村と協議しております。
子育て世代に所得制限をかけていいのか
あるお母さんの場合
原のり子 東京都が18歳までの医療費助成をスタートしたとき、高校生等の医療費助成ですね、これをスタートしたときに、特別支援学校の高等部に子どもさんがいるお母さんがとても喜んでいました。しかし喜びも束の間、住んでいる自治体が、多摩地域なので、住んでいる自治体は所得制限が撤廃できず、所得制限にかかって無料になりませんでした。
子どもさんは愛の手帳、2度なんですけれども、心身障害者医療費助成も所得制限で無料にはならず、本当に多くの福祉の支援に所得制限があって負担が生じています。放課後等ディサービスは、負担額の上限が3万7200円のため、日数を減らしてお金がなるべくかからないようにせざるを得ないといいます。
お子さんが成長とともに学校への行き渋りもあって、お母さんはパートの仕事は辞めざるを得なくなりました。しかし、同時にきょうだいの大学進学もあってお金がかかる、そういう状況だと話してくれました。子育て世代に所得制限をかけるということの矛盾がここには表れていると思います。
一部負担についても協議のテーマになっている
非常に重要で、そこを外さず協議してほしい
原のり子 先ほどの答弁で、一部負担についても協議(都と市町村との間で設置した協議の場)のテーマになっているということでした。これも非常に重要で、そこも外さずに協議をしてほしいと思っています。
一部負担があることで受診率が下がる
多摩地域の子どもたちも所得制限、一部負担をなくしてほしい
原のり子 2017年に東京歯科保険医協会が実施した学校歯科治療調査では、学校歯科健診で「要受診」と診断された後の歯科医院の受診率は、一部負担金の有無により大きな差があらわれていることを指摘しています。一部自己負担がある地域とない地域では、この歯医者さんに行くという点で違いが出ているということなんです。
同協会が2023年に改めて行った調査でも、同様の傾向が見られたとされています。虫歯などがあって学校健診で「要受診」となっても行かない理由の1つに、一部自己負担があるわけです。困窮している世帯などでは、本当に大変な問題だと思います。23区ではすでに所得制限も一部負担もないのですから、多摩地域の子どもたちも同じようにしてほしいです。
自治体ごとに財政力が違う
都が広域自治体として多摩地域への支援を充実すべきだ
原のり子 問題は、自治体ごとに財政力が違うということです。多摩地域の自治体への支援の強化なしに、すべての子どもたちが格差なく医療を受けられることにはなりません。都が、広域自治体として多摩地域への支援の充実を行うことを強く求めますが、いかがですか。
事業調整担当部長 都は、市町村が実施する子どもの医療費助成事業に対し、子育てを支援する福祉施策の一環として一定の基準の下で補助しており、来年(2025年)10月からの所得制限撤廃をめざし、市町村と協議をしております。
医療費の問題は命の問題
東京のどこに住んでいても成長が支えられるように
原のり子 医療費の問題は命の問題です。子どもたちが東京のどこに住んでいても、命と健やかな成長が支えられる。そういう東京になるように、本請願を採択することを主張して質問を終わります。


by hara-noriko | 2025-01-16 21:07 | 都議会 | Comments(0)

