清瀬市の図書館廃止問題 報告集会に参加して
2025年 02月 19日
報告集会に参加しました
2月16日、東京・清瀬市で「住民投票で夢のある図書館を創るきよせの会」の報告集会があり、参加しました。アミューホールはいっぱいの参加者でした。
市が突然、図書館4館の廃止を決定
自民・公明などにより条例案を可決
簡単に経過をふりかえると…
清瀬市は、元町こども図書館、下宿、野塩、竹丘の地域図書館廃止を突然決定し、昨年3月の議会で条例案が自民・公明などにより可決されました。
住民投票の実施を実現しようと「会」が立ち上がる
多くの市民が知らないうちに決めるのはおかしい、と
存続を求める運動が続けられるなか、どうやって廃止条例をひっくり返せるか真剣な検討がつづき、図書館廃止の賛否を問う住民投票の実施を実現しようと「会」が立ち上がりました。
多くの市民が知らないうちに物事を決めていくのはおかしい。地域図書館を4つもなくすという市民にとっての重大な問題を、住民投票を実施して市民が決めていくことが大事だ、と取り組みがすすめられました。
7674筆(有権者の12%)の署名が集まる
臨時市議会が開かれ、自民・公明などの反対で否決
有権者の50分の1の署名が要件ですが、「受任者」となった人しか集めることはできません。結果として、要件を大幅に上回る7674筆(有権者の12%)に達し、2月3日に市議会臨時会が開かれ、代表者の意見陳述、代表者への質疑、市の執行部への質疑が行われ、採決。100人をこえる傍聴者、数々のメディアが見守るなか、自民・公明・無所属(松本・石川議員)12人が反対し、否決され、住民投票の実施は認められませんでした。賛成したのは、共産の4人(原田・佐々木・香川・穴見)と小西・宮原・ふせ議員の7人です。
みなさんのとりくみはまさに民主主義を求めるものでしたが、それに応えない結果は本当に残念です。
市は当面、元町こども図書館の廃止を延期
運動と論戦の力
しかし、やはり運動は裏切らない! 市は、当面、元町こども図書館についての廃止を延期すると表明。廃止を決めた条例はそのままで、規則で対応、という点は是正させていくことが必要ですが、元町こども図書館廃止を強行できなかったのはまさに運動と論戦の力です。
市民の力と同時に超党派議員のねばり強さ
本当に頭が下がります
私は、清瀬のこの運動に触れてすばらしいな、と思うのは、市民の力と同時に、心ある市議のみなさんが、市民の方々とひざ詰めで話し合い、超党派の議会報告・懇談会も重ねてこられていることです。市民とともに、そして、市民の声を議会論戦で生かしていく。議員のみなさんのねばりづよさにも本当に頭が下がります。
報告会ではグループ討議が
取り組みの感想や今後への意見を交流
報告会では、これまでの経過について説明があり、その後、時間をとってグループ討議が行われました。6つの地域に分かれて、とりくんでの感想や、今後への意見を交流。私は、報告集会で経過報告があって終わりでなく、みんなで議論する時間を中心にするという会の運営に感動しました。このグループ討論でみんなが意見を出しあい、新たなエネルギーが湧いてきていました。
私が参加したグループでも
活発な意見交流されました
私が参加したグループでも―。
「勇気を出して受任者になったものの、人に話しかけるのは苦手で…。一人でやるのでなく、会の代表の人たちと駅に立って、3冊集められた。結果は残念だけれど、これからどうすればいいか」
「これから何かやりようがあるのか知りたくて参加した」
「元町こども図書館が残ったのは本当に大きいこと」
「駅でよびかけていたら、若い人が、ネットで拡散してもいいですか、と応援してくれた」
「マイクで訴えたいという学生さんもいた」など次々に。
そして―。
「図書館は廃止されても、建物や本がなくなってしまうわけではない、元に戻せと言っていきたい」
「宅配サービスで図書館の役割すべてをカバーできるわけではない」
「図書館だけでなく、市長のトップダウンは目に余る」
「市民の声を聞く清瀬市にしたい」と。
私は、都議会で質問したことを発言
「みなさんのとりくみと連携していきたい」と
私は、都議会でも清瀬のみなさんのとりくみに学んで質問したこと。元町こども図書館を市長もすぐには廃止できないと判断せざるをえなくなったことは、運動の力であり、本当にすごいことだと思ったこと。また、都の来年度予算案には、不登校の子どもたちの居場所として、図書館を含む既存の施設を活用してとりくむ区市町村を支援することが盛り込まれたことを紹介。そして、図書館を大事に思うみなさんのとりくみと連携していきたいと話しました。
元気が出る報告集会でした
事務局のみなさんに心から感謝
グループ討論の内容を最後に交流して、集会は終了しました。清瀬の市民力を実感し、元気が出る報告集会でした。事務局のみなさんに心から感謝申し上げます。

by hara-noriko | 2025-02-19 00:10 | 活動日誌 | Comments(0)