高額療養費 負担の上限額引き上げは撤回させましょう   

多くの方が心配している高額療養費上限額の引き上げ
いったん凍結 世論と国会論戦が追い込む

 高額療養費の問題がどうなるか、と多くの方が心配されていると思います。3月8日付の「しんぶん赤旗」は1面トップで扱っています。高額療養費の負担上限額の引き上げについて、これがいったん凍結になる、という動きを大きく報道しています。「世論と国会論戦が追い込む」と。

政府の引き上げ案
8万1000円の上限額が14万円近くに


 高額療養費の制度は、自己負担を抑える仕組みになっています。たとえば年収700万円くらいの方ですと、現行の上限額が8万1000円ということです。でも、石破政権のもとで検討されているのは、この上限額をなんと14万円近くにしてしまおうという案だったわけです。

いつかは溶けてしまう凍結ではなく
根本から撤回することを求めていきたい

 これがいったん凍結されたということは、世論と国会論戦が追い込んだ結果です。国民の怒りがとても強い。しかし私たちは、いつかは溶けてしまう凍結ではなくて、根本から撤回することを求めなければいけない、と改めて思っています。

「しんぶん赤旗」で紹介されたがん患者さんの場合
抗がん剤治療 1回20万円から40万円もかかる

 「しんぶん赤旗」には、がん患者さんの話が詳しく載っています。上限額の引き上げはもってのほかであり、「むしろ引き下げを検討してほしい」という切実な声です。このがん患者さんは、3年前にステージ3の乳がんと宣告された方です。宣告された翌週から抗がん剤治療が始まって、約半年間治療を受け続けたとおっしゃっています。抗がん剤の治療は月に1回から2回。1回あたり20万円から40万円もかかるそうです。コロナ禍で罹患をしてしまったためにタクシーで移動しなければならず、その負担も本当に大変だったそうです。

高額療養費のおかげで治療を受けられた
自己負担の上限額は「むしろ引き下げてほしい」と

 でも、高額療養費の制度のおかげでなんとか治療を受け続けることができて、今も生活ができている。乳がんを宣告されてから10年の間は再発や転移の可能性もあります。また再び高額な治療をやらなければならないかもしれない。そう考えると、高額療養費のこの自己負担の上限額が引き上がってしまうということは本当にやめてほしい、むしろ引き下げてほしいんだということをおっしゃっています。本当にその通りだと思います。

だれもが重い病気になる可能性がある
自己負担を抑えられる仕組みはすべての国民の問題


 誰もが、がんなどの重い病気になることはありえます。そのときに安心して受けられる医療の制度がある、自己負担も抑えられる、そういう仕組みがある。これはすべての人にとって重要なことではないでしょうか。

与党が過半数割れ
患者さんたちがいっせいに声を上げて政治を動かした

 いま政治は、みなさんと力を合わせれば、世論と結べば、政府の計画を動かすことができます。高額療養費の上限額を引き上げようという動きを凍結させた。このことでもよくわかると私は思います。
 昨年の選挙の結果、自民・公明の与党が過半数割れをしているのが国会の状況です。やっぱり与党が過半数割れをしているというのは大変大きいことが、高額療養費のこのことでもよくわかります。自己負担の上限額を引き上げようということに対して、患者さんたちがいっせいに声を上げました。国会にまで行って、代表の方が発言することも大きく報道されました。

命にかかわる問題
思想、信条、立場の違いを超えて撤回させましょう

 2人に1人はがんになる時代です。そのときに、適切な治療が早い段階から行われれば、働きながら治療もできたり、この病気の進行を食い止めたり、治したりすることも可能な時代になっています。
 高額療養費の上限額が引き上げられてしまったら、個人負担が増えてしまったら、本当は受けたい治療が受けられなくなる。まさに命にかかわる問題です。ですから、思想、信条、立場の違いを超えて、「これはみんなで止めていこう」「上限額の引き上げは許さない」という声をさらに大きく強めていきましょう。私たち日本共産党としては、みなさんと一緒に撤回させるということで取り組みをさらに強めていきたいと思います。

駅前で都政報告
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by hara-noriko | 2025-03-12 22:19 | 国政 | Comments(0)

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