障害者医療費助成の対象拡大を求めてシンポジウム
2025年 10月 09日
全都連絡会が都議会でシンポジウム開く
「愛の手帳3度・4度の障害者の医療費負担軽減を求める第3回シンポジウム」(主催:東京都心身障害者医療費助成制度の対象を拡大することを求める全都連絡会)が10月7日、都議会内でおこなわれました。
都議会厚生委員会から米倉都議や私も参加
他の会派からの参加やメッセージが
都議会厚生委員会から、日本共産党の米倉春奈都議とわたし、立憲ミライネット無所属の会のみなさん。ほかに、無所属の自由を守る会、グリーンな東京からも参加がありました。厚生委員会所属の都ファ、自民、公明のみなさんからもメッセージが寄せられました。
あわせて、今回のシンポジウムの会場確保や福祉局の担当部長・課長への出席依頼などを、厚生委員会の浜中委員長がやってくださったことが紹介されました。福祉局の担当部長、課長は、障害当事者のみなさんの訴えを聞き、要望書を受け取りました。
当事者・家族のみなさんのお話
一部を紹介します
なんといっても、障害当事者のみなさん、ご家族のみなさんのお話しは胸に刺さりました。
【50歳、愛の手帳3度の娘さんのお父さん(90歳)】
娘の国保税は15000円。医療費は3割負担。工賃は5000円。歯茎がやわらかくなってしまっていて歯がぬけてしまうので、家族で協力して必死で歯磨きしながら、定期的に歯医者にいかなければならない。障害者は老化が早いので、さまざまな病気とたたかっている人が多い。子どもの医療費は無料になった。障害者の医療の負担軽減をというのは無理な話なのか? わが子の最期を見届けてから旅立ちたいというのは親たちの思い。
1歳半健診で目が合わず、その後自閉症と診断。なんでもさわり動き回るので、大きくなっても出かけるときはバギーだった。今はB型事業所に行っている。一度倒れて、一時期記憶を失うほどだった。『てんかんは診れるけど、障害がある人は診れない』といくつもの病院に断られてしまう。医療費の負担軽減とともに、障害者を診てくれる病院をふやしてほしい。
【23歳、愛の手帳4度、当事者】
工賃は1万円、事業所でクッキーづくりをしている。給食費は月8000円かかる。今楽しいことは、みんなで話ができること。
【32歳、愛の手帳3度、身体3級の息子さんのお母さん】
5歳でぜんそく、22歳で緑内障。毎月呼吸器科、眼科は欠かせない。指の皮をむいてしまうので、皮膚科にも通院。医療費は、月2万円かかる。生命保険にも入れない。親亡き後が心配。医療費の負担軽減をとお願いしているのは、無駄遣いをさせてほしいと言っているのではない。
【32歳、愛の手帳3度、身体3級、当事者】
体も痛くて、マッサージをしてもらわなければならず、お金がかかる。お母さんがいなくなったら病院のお金は払えない。
【愛の手帳4度】
仕事をしているが、高血圧、腰痛で毎月病院にいかないといけない。月3000円。歯科も5000円。ほかに、MRIをやらないといけないというので、1万円。
【52歳、愛の手帳4度、当事者】
工賃は3000~5000円。給食費は月6000円。毎月の歯医者3500円。捻挫してしまって病院に行ったら、薬代とあわせて4000円。お母さんから、ちょっとの風邪なら病院に行かないで、と言われている。お父さんとお母さんも高齢、今はデイサービスに行っている。
【67歳、愛の手帳4度、当事者】
双子のお姉さんがお金をだしてくれている。そのお姉さんも大きな病気になって心配。
負担軽減 「超党派ですすめてほしい」と
すべて書きとめられてはいないのですが、みなさんのお話に、障害が中度・軽度の方も医療費の負担がとても重いこと、3割負担はあまりにも理不尽だということが改めてよくわかりました。要望書を受け取った都の部長・課長さんは、「障害者医療費助成制度は重度の方のための制度」と述べつつも、「貴重な意見を聞かせていただいた、真摯に受け止めたい」と述べました。みなさんのお話を聞いて、障害の中度・軽度の方の負担軽減はまったく必要がない、とは誰も言えないと思います。
閉会のあいさつで、育成会の立原会長は、医療費の負担軽減をということはぜいたくな願いではないこと、そして、都議会で超党派ですすめてほしいと強調されました。その言葉に応えたいと強く思いました。
みんなで「手のひらを太陽に」を歌って
誰ひとり置き去りにしないシンポの進め方に感動
シンポジウムでは、さまざまな感動がありました。
ひとつは、「手のひらを太陽に」(作詞:やなせたかし 作曲:いずみたく)をみんなで歌ったこと。司会のCさんは、「会場には自分の思いをうまく言葉にできない仲間もいます。なので、みんなで歌いたいと思います」と。ジーンときました。誰ひとり置き去りにしないシンポの進め方…本当にすばらしいです。
みんなの願いが早くかなうように
私も力を合わせてがんばります
さらにCさんは、「自分は身体1級なので医療費は無料ですが、仲間は3割負担です」と一人ひとりの名前をあげて、みんなの願いが早くかなうようにと訴え。胸があつくなりました。
なんとしても医療費の負担軽減を! 第4回定例会には陳情も出されています。力をあわせてがんばります。



by hara-noriko | 2025-10-09 14:19 | 活動日誌 | Comments(0)

