サービス推進費補助 さらに改善を
2025年 11月 13日
都外の医療型障害児入所施設のサービス推進費補助
都議会厚生委員会で事務事業質疑をおこないました。事務事業質疑は、厚生委員会が所管する福祉局、保健医療局の事業について何でも質問できることになっています。10月30日に福祉局に質問しました。テーマは(1)都外の医療型障害児入所施設のサービス推進費補助について(2)放課後等デイサービスについて(3)こども誰でも通園制度について―の3つです。質疑の大要を順次お知らせします。
福祉局への質問の1回目は、都外の医療型障害児入所施設のサービス推進費補助についてです。
【原のり子のコメント】
都外の医療型障害児入所施設へのサービス推進費補助の問題は、前任期中から質問を重ねてきました。補助が出されていなかった施設に、ようやく今年度から補助が出されるようになり、本当に良かったと思います。しかし、あくまでも今年度からの措置で、これまでの分はさかのぼらない、というのが都の考えです。ここを是正する必要がある、と訴えました。引き続き、今後も求めていきます。
質問のなかで少し心残りなのは、都外施設に入っている子どもたちやご家族には、都内に足りないから都外に行っているというケースばかりではないことに、十分触れることができなかったことです。都内に施設をふやすことはもちろん必要ですが、同時に、都外施設の果たしている大きな役割に触れて、また改めて質問したいと思っています。
今回、よかったのは、サービス推進費の加算について、「柔軟な対応ができる」ことを確認できたことです。医療的ケアが必要なお子さんたちが、施設内の行事や施設外の活動に参加する場合、要綱で規定しているような長い時間参加することはありえず、実態にあっていない、との現場の声にもとづき質問したところ、先に述べた答弁がありました。今後、要綱をさらに改善するよう求めていきます。
以下が質疑の大要です。
今年度からサービス推進費補助金が是正された
新たに対象になった施設数、人数、金額は
原のり子 日本共産党の原のり子です。まず最初に、都外の医療型障害児入所施設のサービス推進費について、うかがいます。
東京都は、社会福祉法人等が設置する社会福祉施設の運営等に要する費用の一部を予算の範囲内で補助することにより、社会福祉施設利用者の福祉の向上を図ることを目的に民間社会福祉施設サービス推進費補助金を交付しています。
都民を受け入れている都外施設にも交付されていますが、2000年1月以降に創設された施設には交付されてきませんでした。ようやく今年度から、都民を受け入れてくれている都外の医療型障害児入所施設の中で、2000年以降に設立されていたため、サービス推進費の適用をしてこなかった施設が交付の対象になりました。今年度新たに対象になった施設数、人数、金額をうかがいます。
福祉局障害者施策推進部長 都外の医療型障害児入所施設について、新たにサービス推進費の対象となった施設及び人数は、令和7年(2025年)4月時点で15施設、41名であり、当初交付決定額は約6600万円でございます。
原のり子 15施設、41名、6600万円ということで、本当にまずはこれはよかったと思っています。
なぜ是正することにしたのか
都の考えを聞く
原のり子 改めてうかがいたいんですけれども、なぜ是正をすることにしたのか、考え方をうかがいます。
障害者施策推進部長 近年、医療の充実等を背景として、入所年数の長期化とともに、重症心身障害児が増加し、都外の施設に入所する都内の児童が増えている実態もあることを踏まえ、障害の特性に応じて質の高いサービスが提供できるよう、今年度から必要な措置を行っております。
今年度から対象にするだけでなく
2000年にさかのぼって支払うべきではないか
原のり子 都外に入所する児童も増えている、また、重症心身障害児も増えているというお話がありました。都内から入所したお子さんへの大切な支援を行ってきたことは、都外施設ではこれまでもずっとやってきていて、以前から変わりがありません。
ある施設は、2018年、2019年に9人ずつ、2020年以降は10人の都民の子どもを受けています。1人当たりの基本補助基準額、月6万7300円で計算すると、2018年度から2024年度までの合計が約5000万円になります。大変な金額です。
医療的ケアが必要な重症心身障害のお子さんたちは、行く場所がなければ、命に関わります。都内の施設が不足しているため、都外で受け入れてくれている施設があったからこそ、命が救われてきました。その重みを考えれば、今年度から対象にするだけではなくて、2000年にさかのぼって支払うべきではないでしようか。いかがですか。
障害者施策推進部長 都は、今年度から必要な措置を行っております。
原のり子 今年度から必要な措置を行っていますということなんですけれども、少なくとも、今年度申請している15施設については、現在入所している方については、さかのぼっていくらかということはすぐに分かるはずです。
申請したときに、サービス推進費の申請をしたときに、一人ひとりの子どもたちがいつから入所したかというのは記入しているはずですから、分かるんですね。ですから、現時点でも分かるということを、まず指摘したいと思うんです。
本来、もともと支払われるべきものだった
さかのぼって対応すべきだと思う
原のり子 それで、今、都外施設にお話をうかがっても、現時点でも東京都から緊急に子どもを受け入れてもらえないか、という相談が来ているという話を聞いています。
これまでのご労苦に感謝し、同時にこれからもお世話になるのですから、また、何か特別扱いをするということでもまったくないわけで、本来もともと支払われるべきものだった、このサービス推進費ですから、これからでもさかのぼって対応すべきだと思います。もう一度、見解をうかがいます。
障害者施策推進部長 都は、今年度から必要な措置を行っております。
原のり子 同じ答弁で、極めて残念ですけれども、私は、真剣に検討していただきたいと思います。
2018年から子どもを受け入れてきた施設
約5000万円という支出をしながら支えていた
原のり子 先ほどいったように、2018年から子どもを受け入れていた、ある施設の例を見ても、約5000万円という支出をしながら支えていたということを紹介しましたけれども、そういう事実もきちんと踏まえて、検討すべきだということを指摘します。都外施設の力を借りなければ成り立たないわけですから、真剣な検討を本当に再度求めたいと思います。
都内に施設に移りたくても空きがない
都は都内に施設を増やすことを考えているか
原のり子 実際に、都外から都内の施設に移ろうとしても、空きがなく、移れないという話も聞いています。今後、都内に施設を増やすことは、都としては考えているんですか。
障害者施策推進部長 都は、東京都障害者・障害児施策推進計画に基づき、必要とするサービスを利用しながら、障害児者やその家族が安心して暮らせるよう、さまざまな取り組みすすめております。
具体的には、重症心身障害児者等の日中活動の場である通所施設の整備を促進するとともに、一時的に家庭での療育が困難になった場合に短期入所できる病床を確保するなど、在宅支援サービスの充実に取り組んでおります。
在宅支援サービスの充実だけでは不十分
医療型障害児入所施設などが必要な子どもたちがいる
原のり子 在宅支援サービスを充実していくというための努力をされることは、何ら否定をするものではないんですね。
でも、在宅で過ごせない、こういう医療型障害児入所施設などが必要な子どもたちが現にいるわけで、足りていないわけですね。それで、都外の施設も活用させていただいているという、そういう実態があるわけですよね。
ちょっと確認したい
都内に施設を増やしてはいけないというルールがあるのか
原のり子 さかのぼって、きちんとサービス推進費、払うべきではないかと指摘すれば、それは今年からの措置ですという答えが来て、じゃあ、都内に増やすんですかというと、いや、在宅支援サービスを充実する、という答弁なんですよね。
ちょっと確認したいんですけれども、都内に施設を増やしてはいけないという何かルールのようなものがあるんですか。
障害者施策推進部長 都は、東京都障害者・障害児施策推進計画に基づき、必要とするサービスを利用しながら、障害児者、そのご家族が安心して暮らせるよう、地域での基盤整備など、さまざまな取り組みをすすめております。
原のり子 都内に施設を増やしてはいけないという、何かルールでもあるのかと聞きましたけれども、基本的には同じ答弁でありました。本当に残念です。
医療的ケアが必要な重症心身障害児
待機している人が400名近くいる
原のり子 やっぱり医療的ケアが必要な重症心身障害児が今でも、資料でも出されていましたけれども、施設に入れないで、待機している人が400名近くいるわけですよ。そして、都外施設で何とか受け入れてもらった人たちもいる。でも、足りなくて、都内に移ることもできないという方もいる。
命にかかわる問題
都が誠意をもって対応していただきたい
原のり子 そういう中で、本当に命がかかっている問題なので、私は、今回、東京都が一歩前に進めて、都外の施設で2000年以降できたところにもサービス推進費を今後は適用しようってなったことは、これは本当に大事な一歩で、よかったと思いますけれども、改めて、待機も多い中で、さらに、2000年以降ずっと都民を受け入れて、がんばってきてくださった事業所、施設があるわけですから、そこに対して、東京都が誠意をもって対応していただきたい。これは子どもたちのためですので、本当に心からお願いをしたいと思うんです。
サービス推進費の施設外活動加算
「2時間以上」という設定は実態に合っていない 改善を
原のり子 それで、私は、さらに、今回サービス推進費を適用になる施設が増えたということで、サービス推進費の加算についてもうかがいたいと思うんです。
重症心身障害児の施設外活動加算は、2時間以上行うということが要件になっている加算なんですね。重い障害をもって、医療的ケアが必要な子どもの活動で、2時間以上という設定は、実態に合っていないのではないかという声があります。
時間設定を実態に合ったものに改善すべきと考えますが、いかがですか。
障害者施策推進部長 サービス推進費につきましては、基本補助に加え、施設の努力、実績を評価する加算を設けております。施設外活動加算は、施設職員の付添介助を要する遠足、ドライブなどの施設外活動の取り組みを評価するものでございます。
施設内特別活動の支援加算
「1時間半以上」は現実的でない 改善を
原のり子 今、実態に合ったものに改善すべきと求めたんですが、もうひとつ、では、併せてうかがいます。
重症心身障害児の施設内特別活動、さっきは施設外を聞きましたけれども、施設内の特別活動の支援加算、これも1時間半以上というふうになっていると聞いていますけれども、これも現実的ではないのではないかと。施設では、40分とか50分で、いっぱいいっぱいで設定をしています、というお話も聞きました。この点についても改善を求めたいと思いますが、いかがですか。
障害者施策推進部長 施設内特別活動支援加算は、誕生会や季節行事など、施設内における特別な活動について、1時間30分以上行う場合に評価をするものでございます。なお、利用者の個別の状況により、実施時間中を通して実施場所にいることができない場合であっても、参加者として取り扱うこととしております。
施設内特別活動、施設外活動の加算
「柔軟な取り扱いができる」
原のり子 施設内活動については、ずっとそこに、その行事にいられなくても、参加者として認めているということで、柔軟に対応されているということが分かりましたので、大事だと思いました。
すみません、今のは多分、ご答弁は施設内特別活動の部分でお答えいただいたと思うんですけれども、同じように施設外特別活動、これは2時間という設定になっています。2時間以上、と。この場合も、柔軟な取り扱いができるということになっているのかどうか、その確認だけお願いします。
障害者施策推進部長 施設外活動加算につきましても同様の考え方でございます。
原のり子 わかりました。施設外活動についても、施設内の特別活動についても、柔軟に対応することが可能だということになっているということで、私はぜひ、今回新しくサービス推進費を受けるようになった施設には、改めて、今までも説明されている部分もあると思いますが、改めて、きめ細かく説明していただければというふうに思います。
柔軟に対応しているということであれば
要綱自体も改善していくということが必要だ
原のり子 時間の長さが重要なのではなくて、重症心身障害児がさまざまな経験ができて、成長を支える活動をしているかどうかが重要なわけですから、実際に柔軟に対応しているということであれば、要綱自体も改善していくということが、私は必要だと思います。このことについては、今回は要望をしておきますので、ぜひ検討をしていただきたいと思います。
どんなに障害が重くても、尊厳が守られて、のびのびと子ども期を過ごせるように、サービス推進費の改善、充実を求めて、次の質問に移ります。

by hara-noriko | 2025-11-13 13:16 | 都議会 | Comments(0)

